ロシア古来の農民料理は、ロシアの気候風土や素朴な農民文化を反映し、全体としては保存食を多用した煮込み料理や炙り焼き料理、スープが多いが、今日のロシア料理は多面的な側面を持っている。ロシア料理が豊穣かつ多様な性格をもつのは、ロシアそのものが帝国として広範かつ多様な文化を包含してきたからである。

ロシア料理の基礎は、しばしば極めて厳しくなる気候風土に暮らす農村住民のあいだから生まれた、農民の料理である。それは豊富に手元にあった魚、家禽、野生の鳥獣の肉(ジビエ)、キノコ、ベリーや蜂蜜を組み合わせたものだった。またライ麦、小麦、大麦、キビ等の穀物は、パン、パンケーキ、粥、クワス、ビールそしてヴォトカの原材料を提供した。風味豊かなスープやシチューは、旬の、あるいは貯蔵可能な食材、魚、そして肉を中心としたものである。冬が長く厳しいため、様々な野菜のピクルスや果物のジャムなど多くの保存食料が作り出された。ロシアの伝統的なオーブンには焜炉が無かったため、調理法はロースト、パン、鍋にふたをしてオーブンで加熱した煮込み料理など、オーブンを使った焼き物が主であり、この全き土着料理は、20世紀に至ってさえなおロシア人の大多数にとり主食であり続けた。

参照:ウィキペディア「ロシア料理