パチンコで負けた男が「ちぇ、ついてねえ」とつぶやいた。この男、早朝より犬の鳴き声で起こされ
寝れないのでしかたなくテレビをつけたら政治家の身勝手な話ばかり。腹がたってタバコに火をつけたら
嫁はんに煙たいと怒られイライラのボルテージが上がりっぱなし。先週パチンコでいい思いをしたので
今日もまたと夢を追いかけたがあっさり持ち金吸い取られ、席を立ったら次のおっさんおすいちで確変引いた。
ちくしょうと捨てセリフ残してパチンコ屋を出たら雨が降ってる。ちぇ、天気予報まで外れるとはついてねぇと
男はまた悪態をついた。
神さんの世界でもついてない神がいた。美貌に目がくらみある女神と一緒になったものの性格が悪かった。自分より美しい女神はこの世にいないと自信たっぷりで男の神たちの気を引くことばかりやっていた。浮気っぽい女神に振り回され男の神は1日たりとも安住の気分になれなかった。あーついてないなぁ。あんな女神はもうたくさんだ。
さっきから神はついてねえとつぶやくこの男が気になっていた。同類相憐れむの心境だった。男が帰る途中で雨は本降りになった。次々と落ちてくる雨粒を見ながら「あーこれがパチンコ玉だったらいいのになぁ」と男の言った言葉が神の耳に届いた。
なんだそんなことは朝飯前だ。神はこの男の願いを聞いてやることにした。
ゴンゴンバチバチ。空から急にパチンコ玉が降ってきた。ギャー。男の体に物凄い勢いでパチンコ玉が当たった。男の体は穴だらけになった。男は死んだ。
しまった。神は男を喜ばせようとしたが死なせてしまった。男の魂が神のところに上ってきて神に尋ねた。
天国にパチンコ屋はありますか。神は答えた。天国にギャンブルはご法度です。男の魂は言った。
ちぇ、ついてねぇ
