夜明けのすべて/ベルリン国際映画祭正式招待もおめでとう | SixTONES -+plus―最強最高の絆…松村北斗くんファンブログ

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彼らのがんばりと活躍を応援。北斗くん中心。

思うことが沢山浮かんでは消えるなかで、やっぱり書き留めておきたく、久々のブログです。

 

 

夜明けのすべて、観てきました星空

 

 

初日は、ただただ、ファンとして

息を止める勢いで観ていました。

 

山添くんに、どこか昔の北斗くんにも似たスタンスをはじめ感じて、

北斗くん自身を見ている気がなんとなくしていたのだけど、

 

 

ストーリーが進むにつれ、どんどん映画の中に引き込まれて、

 

山添くんとしてそこに生きている、

いち俳優さんに魅了されてました。

 

 

はじめは状況を受け入れてなかった山添くんが、

 

出会ったことのないようなマイペースさで自分に踏み込んでくる藤沢さんによって、殻をこじ開けられ、

 

周囲に目が向くようになり、自分のことも人のことも徐々に受け入れていく様子を自然に演じていて、

 

北斗くんっっ(うるうるうるうるうる涙目)ってなってました。

 

私、車を二人で磨くシーン好きだったなあほっこり

 

 

ストーリーは、

ドラマチックな事件があるわけでも、

恋愛に発展するようなときめいた描写があるわけでもない、

 

でも、いくつものシーンや、言葉が心に響いて、

観終わったあと、灯りがともされるような気持ちになる映画でした照れ

 

人間だれしも、どこかしら、凹みがある。

その凹みを肯定するわけでも否定するわけでもなく、

共に在るもの、として描いていている、

 

そんな映画であったように思います。

 

 

主役の二人が、ちょっと難儀を抱えている。

その難儀のために、普通だったら、あっという間に敬遠されそうな二人なんだけど、

 

出てくる人たちはみんな彼らに寄り添ってくれる人ばかりで、

その温かさに涙がにじんじゃう場面がたくさんありました。

 

でも、

その見守ってくれてる人たちにも、各々抱えているものがあって。

 

 

三宅唱監督

 

ご自身で「初見では怖がられる」、とおっしゃっているような

ラッパーなどにいそうないかつめな風貌なのですが、

その風体から想像もつかない、繊細な演出をされる方なのですね。

 

 

三宅監督は、キャラクターそれぞれに年表を作っていると何かで読んだか聞いた気がするんですが、

そんな重層的な世界づくりのためか、2回、3回と観るに連れ、発見が増えるんです。

 

 

直接説明するようなセリフはなく、映画のいろいろなところにキーが置かれていて、何を感じるかは、観客にゆだねる

そんな作り方が、とても心地よくって、逆に響くものが多かった。

 

Xでどなたがが

「監督個人の妙な自己顕示欲がない」と書かれていたけど

そうだな、、と

それも、広く受け入れられ評価されている理由のひとつなのかな、と思いました。

 

 

 

ここから、ネタバレ含む個人の感想だったり考察もどきみたいなこと、まとまりなく書き散らすだけなので、長いし、そういうのだめな人は下に進まないでね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●まず、藤沢さんを一番心配し守ってきただろうお母さん。

話のはじめのほうで、PMSの診察で藤沢さんがかかりつけ医にピルを飲みたいと頼んでいるんだけど、「それは無理だね、お母さんに血栓症の既往があるからねえ」って断られてるんですよね。

 

警察に藤沢さんを迎えにきたお母さんは、スーツを着ていて、父親の気配がないから、たぶんなんらかの事情で母一人子一人で育ててきたんだと思う。

 

でも5年後、リハビリ施設に入っている。

過労かなにかで脳卒中を経験して不随が残ったんだろう。

 

ただ、そんななかにも赤い手袋を編んだりして、

リハ病院?のスタッフさんにも作ってあげようとして、いいっすといっているのに「ほらっ(手出して)」手の大きさをはかろうとしてる姿に、

藤沢さんの押しの強さはきっと母親譲りなんだな~と思ったりしました。

 

 

●山添くんの元の会社の上司、辻本さん

グリーフケアの場面で、姉を失っているという告白があったよね。

公園でフリスビーで一緒に遊んでいた男の子は、たぶんお姉さんの息子さんじゃないかな、、、カフェで辻本さんが泣き始めたときに「これどうぞ」って敬語でハンカチ差しだしてたから。

 

山添くんの気持ちを途切れさせないように、絶望させないように、折々連絡をとって、戻れるように会社に働きかけているよと伝え続けてくれた辻本さん。

 

カフェのテラス席で、山添くんが、栗田科学の仕事について、熱く語り始めたのをみて、泣き始めたのは、

山添くんがお姉さんと同じような道をたどらずに済んでよかった、、、と思った涙だったんじゃないかな。

 

再び、働く意欲、生きる希望を見出した様子をみて、本当によかった、っと思ったと同時に、

あっち側にいってしまうんじゃないかとずっと心配していたのから解放された、安堵の涙だったんじゃないかと思いました。

 

 

●栗田科学の女性社員、住川さん。

お母さん的存在で、彼女のみせる気遣い、ちょとしたフォローの言葉かけとか、きめ細やかでほんと見習いたいあったかい方。

藤沢さんがどら焼きを差し入れしたとき「こういうの、決まりになるといけないから、気遣いしなくていいからね~。」といったあとに「あ、でも私ここのどら焼き大好きよ」って添えるところとか、せっかくの気持ちを無駄にしない一言が素敵。

息子さんのダンくんが、カメラを持って栗田科学をしょっちゅう取材しているのだけど、学校は?とちょっとだけ心配になってしまった。

 

 

●自転車をあげることを思いつく藤沢さん

白い自転車を磨くシーンの前に、台所でにいたとき、外を通った自転車のベルの音が微かに聞こえるんですね。その音を聴いて、あっ、と自転車を山添くんにもっていくことを思いつくっぽいんだけど、その演技がほんとすごい自然

 

●日常の音の効果

そう、それとBGMがあまりない代わりに、日常の音、たとえば、新聞配達のバイクの音だったり、公園の子どもの声だったり、ご近所さんの挨拶だったり、その他いろいろな、日常生活音がこの映画のなかではたくさんきこえるのね。それが、みててリラックスする要因の一つだと思うんだけど、これって日本に住んでいたら、とてもなじみある音だからなんだけど、海外の人にはどうきこえたんだろううさぎ

 

 

●藤沢さんを玄関先でほぼ追い返すような形となったあとの背中

ここの、北斗くんの演技すごかったと思うのキラキラ

会社でパニックを起こして家に帰った山添くん。それを心配して、藤沢さんが食材とか買ってきてくれたのね。そのとき、遠慮がちに「パニック障害?」って確認されるんだけど、

山添くんは、病気を察知されて動揺?したのか、かつ同情されたと思ったのか、ものすごく、そっけない、いやな態度をとるの。

何がわかる?PMSと同じにしてくれるな、みたいな。

藤沢さんは、怒ったりせずに、うまい言い方をして山添くんの病気を立てて帰るんだけど、ドアを閉めたあと、

その買い物袋のなかをみて、扉をみて、

山添くんの、後悔といら立ちのないまぜになったような、なんともいえない感情を空気で伝えていた

後ろ姿だけで、いろんなこと伝わってきた

ここの背中がよかった!背中で演技してたと思うおねがい

 

 

●PMSになりかけの藤沢さんを外に連れ出す山添くん

ここなんか、仕事出来る男子をかんじちゃったんだよね~ラブ

騒ぎになる前に、うまーく外に誘導して、そこですでに怒りかけてる藤沢さんをなだめ、気をそらさせる材料として、とっさにそこにあった、車をみて、さっと洗車の提案をするあたり、

前社では観察力があって臨機応変な対応ができる社員だったんだろうなあなんておねがい

 

 

 

●藤沢さんの忘れ物を家に届けた帰り

山添くんが、途中、公園みたいなところで、ケータイ確認するんだけど、藤沢さんのお礼のメールだったと思うんだよね。

そのあと、はじめて、山添くんが、会社に差し入れ買って帰るんだけど、それって、きっと藤沢さんの入れ知恵、だと思う。お礼のメールと一緒に、「何かおやつ買って帰ってあげたらどうですか?みなさん○○屋のどら焼きとか好きですよ」とか送ったんだと思うんですよ。

そうやって、山添くんがまた一歩会社のひとたちに溶け込めるきっかけを一つ作ってあげたんだと思うんだな

 

あと、このとき、はじめて、栗田科学のジャケット着るんだよね

 

●それと、予告編にも使われているけど、坂を自転車で走る山添くんが陽の光に包まれる感じが、夜明け、という言葉とリンクして見えて、このシーンって彼の転換点を表しているのかもしれない。

 

●間に差し挟まれる風景

はじめ、夜の街の風景が多いんですよ。でも途中から、昼の風景も入ってくるのね。これって山添くんの心の夜が徐々に明けていく様を暗示しているのかしら、と思って、監督に質問してみたいとこでした。

 

●栗田科学の社長さん

あの、山添くんの自転車のヘルメットを逆にかぶるシーン

しんみりしたシーンに、ほんのり笑いを添えてくれて、演出もそうだけど、光石さんだからというのもあるかしら、、

 

 

●山添くんが、藤沢さんと近くで話すときにあまり目を向けないこと

監督は、「向かい合わせでしゃべるときと隣り合ってしゃべるときでは出てくる言葉は違ったといったような実体験はありますか」

というような話をしたそう

北斗くんは、すぐにピンときてくれたようだと言っていたのだけれど、

これって大我くんとの会話なんかも思い出していただんじゃないかな、、ほっこり

と、きょもほく厨ではないんだけど、ちょっとにんまり照れ

 

 

●「出会えて、よかった」

一緒にいることができてよかったでもなく、救われたでもない

「出会えてよかった」という言葉は撮影に北斗くんが来るギリギリまでセリフを悩んでいたそうです。

でも、

「出会えて、よかった」

にとどまったことが素晴らしかったと。

 

人生、多くの人たちと行きかうなかで、

出会えて、よかった、と思える人に、山添くんは出会えてよかった。

 

そんな出会いがあったかな。。と自分の中に探しながら、帰途についた観客もいたんじゃないでしょうか。

 

そういうところも、この映画の温かさになっているように思いました。ほっこり

 

 

第74回ベルリン国際映画祭【フォーラム部門】に正式招待され、さらに台湾・韓国・香港での上映もされ、

ベルリンでの北斗くんを見れたのがまた嬉しかったですね。

 

夜中に、あれもこれもちょこちょこ書き足し書き足ししていたら

長くなってしまった。

言いたいことうまく言い表せてないところも多いけど、この辺で。