マンガ日本の歴史(9)延喜の治と菅原道真の怨霊 | umeの読書ブログ

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マンガ日本の歴史(9)延喜の治と菅原道真の怨霊

石ノ森章太郎
中央公論社
 
 
この巻では平安初期を描いています。(800年代~900年代初頭)
そういえば、小説やらマンガやらでもあまり描かれることのない時代のような…?
 
平安初期といえば、私の中では竹取物語、薬子の変、遣唐使の廃止、が思い浮かびます。
 
この巻で大きく取り上げられたのは、なんといっても菅原道真!
思った以上に大きくページを割かれていて、すっかり印象づけられてしまいました。
道真本人よりも、その後の怨霊伝説のエピソードが長かった。
道真が政敵の謀略によって左遷されたのはあまりに有名ですよね。左遷された大宰府の地で不遇のうちに生涯を終えたことも。
 
で、その道真左遷に関わった人々が次々と亡くなっていくわけです。
事故死だったり、病死だったり。
そりゃもう、偶然もここまできたら祟りとしか思えない人数が亡くなります。
ぞっとしたのは、雷に打たれて亡くなった人物が何人もいると伝えられていること。
 
道真を祀っているのは、京都の北野天満宮。
もともとこの場所は、火や雷の神様を祀る場所だったらしいです。
雷といえば当時の関係者は道真を連想するぐらいだったんじゃないかと…。
 
そういうもともとの素地や、託宣などから道真は北野の地に祀られることとなりました。
当初は怨霊として恐れられていたようですが、のちに神格化され、今ではすっかり学問の神様として定着しています。
 
道真の生涯そしてその後を知るのにとてもわかり易い一冊でした。読んでよかった。
 
そういえば、そろそろ梅の季節ですね。