行ってきました。
2024年11月24日(日)14時開演
第1887回 トヨタコミュニティコンサート in 宮城
仙台市民交響楽団創立55周年記念演奏会
(指揮:小林研一郎/ピアノ:牛田智大)
仙台には、10月の初めに「せんくら」こと仙台クラシックフェスティバルで足を運んだばかり。
そのときに今日の会場の下見も済ませていたので気分も楽です♪
SNSでは仙台市民交響楽団の方達のカウントダウンの様子が毎日アップされ
団員の方々が、どれだけ熱心にこの日に向けて頑張っているのかが伝わってきました。
「あと1日!」の時には牛田くんも登場
前にも書きましたが、仙台は亡くなった姉にとって特別な場所だったようで
姉の遺したスマホの写真アルバムの中に、今日の会場「東京エレクトロンホール宮城」の写真がありました。
なので、今回も私は姉も一緒に仙台に連れて行くつもりで、姉の服を着て行きました。
すっかり寒くなりましたが、この日の天気は晴れ。
新幹線の窓から見える山や田園風景も美しく
心地よさに思わずウトウトしているうちに仙台に着きました。
新幹線の改札口で、こんなふうにこけし達がお出迎えしてくれてたことに今頃気付きました。
実家の物置を片付けてたら、仙台のペンフレンドが中学の時送ってくれた鳴子こけしが出てきたんですよ。
首の部分を回すと、キュッキュと音がします。
小さい方のは2年前、仙台の商店街のお店で買いました。
JRから地下鉄南北線に乗り換えて、会場のある「勾当台公園」駅へ。
もう何度もこの地下鉄に乗ってるので、「勝手知ったる」って感じです(*^.^*)
この日、このあたりでクイーンズ駅伝(全日本実業団対抗駅伝)が開催されると聞いていたので、混み合ってるかな?と思っていたけれど、駅周辺はそうでもありませんでした。
街路樹のけやきの葉が落ちて、車が通る度にカラカラと乾いた音を立てながらアスファルトの上を舞っています。
それより見て!イチョウが見事に色づいています。
まだ時間があったので、駅の隣の勾当台公園を散策することにしました。
うわあ!
うわわわわあ!![]()
もう今年は紅葉ちゃんと見る機会ないと思ってたのに
仙台でこんなに綺麗な紅葉が見られるなんて大感激!![]()
開演までまだ少し時間があったので、下見の時にも行った商店街に向かいました。
三越のライオンがサンタさんの恰好をしています。
この前は仙台のマンホールは普通でつまらないと書いたけど、こんなの発見。
四角いのもマンホールって言うのかな?
目的地はここ。玉澤総本店。
仙台を代表する老舗和菓子のお店でもあります。
2階のカフェのおこわ御膳を またいただきました。
前回は栗おこわでしたが、今回は蟹肉の入った蟹おこわ。
ミニみつ豆までついて1000円です。ドリンクを付けると1250円。
姉もきっと、ここが気に入ってるような気がしました。
おいしいね♪
心の中で、姉と会話しながら食べました。
隣のテーブルに、上品な女性の二人連れがいて
お会計で立ち上がったとき、一人の女性の着物の帯がピアノの鍵盤柄でした。
食事を終え お店を出て、この前通りかかって妙に気になっていた小さな神社?を参拝しました。
私の勝手な勘ですが、金運アップしそうな雰囲気。
現代チックな金属の門に、蛇が絡みついています。
手水の横に蛇が描かれた石。
写真は撮りませんでしたが、お参りする祠の鍵も蛇の鱗の模様でした。
帰って調べてみたら、ビンゴ!
宮城県岩沼市にある金蛇水神社という商売繁盛・金運円満・厄除開運の神様の神社のここは分霊社。
蛇の石にお財布をスリスリすると金運がアップするのだとか。
えー!知ってたらやったのにぃ![]()
でも、すぐ後ろに人が並んでたから恥ずかしくて出来なかったかも…ブツブツ…
…って、自分が撮った写真をあらためてよく見たら、お財布スリスリしてる人がいるじゃあないですか!
地元では有名なのね!
チキショー!![]()
![]()
![]()
あ、でも、神社の画像を見ただけでも御利益あるって言いますから
私、たった今、PCの画像にお財布スリスリしましたですよ(///∇//)
皆さまも、よろしかったらどうぞ(〃∇〃)
(怪しいので人前ではやらぬよう)
さて、では会場に向かいます。
私が駅に着いた頃よりも人通りも増え、通りでは「この手袋をつけて駅伝の応援してください」と、赤と黄色の軍手を配ってる人達がところどころに立ってました。
このけやき並木も、もう少ししたら光のページェントで賑わうんでしょうね。
今年は12月6日~25日だそうです。
通りの反対側から見た「東京エレクトロンホール宮城」。かなり人が集まってきています。
どう見ても古い公団とか市役所っぽい。
着きました。
東京エレクトロンホール宮城(1590席)
(画像お借りしました)
入ってびっくり。3階席まである立派なホール。
しかし、建設されたのは1962年とのことで築62年。
もともとは、宮城県民会館だったらしいのですが、2007年に命名権を東京エレクトロンが買収し、こういうややこしい名前になったらしい。
舞台にはぎっしりと桃色の椅子と黒い譜面台が並び、右端に「トヨタコミュニティーコンサート」と書かれた紺色の旗が立っていました。
中央に置かれた指揮台は、心なしかちょっと低めの印象。
ポロンポロンと、左端のハープが音出しをしています。
幻想交響曲があるんだもんね。
その隣に、ヨーロッパの教会から盗んできたような大きな鐘が2つ。
こちらも幻想交響曲で登場する、滅多にお目にかかれないすごい楽器なのだと、仙台市民交響楽団さんのカウントダウンでも紹介されてました。
客席の椅子は赤いベルベット。
でも、幅も前後もかなり狭い。
クロークがないので脱いだコートや荷物を膝に抱えて座っているところに、あとから来た人が前を通ろうとすると、ぎゅうぎゅう過ぎて結構辛い状態になりました。
けど、椅子の座り心地がとてもよく、座った途端にリラックスしました。
客層も、団員の知合いなのかオケを根強く支える熱いファンなのか、牛田くんのソロ・リサイタルとはまた違う雰囲気で
客席は開演直前まで和やかなざわめきに包まれていました。
開演前にプレトークがあり、司会の岩間瞳さんと団員の方3名が舞台に登場しました。
それまで、この演奏会がトヨタの協賛であるということも、ロビーにSDGsの展示があったことも知らなかった私。
アマチュアオーケストラの仙台市民交響楽団は団員75名。
演奏会は44年目に入り、演奏回数は1800回を超えたと聞いてびっくり。
もっと驚いたのは、みなさんそれぞれお仕事をされていて
舞台に登場された方々も銀行員・薬剤師・医師、と本当に様々。
責任あるお仕事の傍ら、オーケストラの活動にも力を注いでいるなんて、なんという情熱とエネルギー。頭が下がります。
そして、団員の中には全盲の方や弱視の方もいるとのこと。
目は見えずとも指揮者の呼吸を感じ取って演奏し、他の団員達と同じ扱いで皆さん楽しく活動されているとのこと。
早くも胸が熱くなりました。
パーカッションの菊地さんという男性が、小林研一郎マエストロとソリストの牛田くんの印象を聞かれて
「マエストロは言葉にならないくらいすごい。マエストロの言葉ひとつで音楽が変化していく。」
「牛田さんはストイックで、テクニックだけでなく表情の付け方が非常に勉強になる。」
というようなことをおっしゃってました。
牛田くんと小林マエストロは同じ福島県いわき市のご出身。
牛田くんが17歳の頃から何度か共演されてますが
小林研一郎さん、私が一番好きな指揮者です(*^.^*)
彼の指揮(というか音楽)を見ていると、音楽は「愛」だということをいつも教えてもらう気がします。
初共演の時の記事
コバケンさんの母への思いに涙した時の記事
プログラム
♪G.ヴェルディ:歌劇『運命の力』より「序曲」
♪グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 作品16
~ ~ ~ 休憩 ~ ~ ~
♪H.ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14
第1楽章「夢、情熱」
第2楽章「舞踏会」
第3楽章「野の風景」
第4楽章「断頭台への行進」
第5楽章「ワルプルギスの夜の夢」
このところ、オケとの共演ではシューマンやモーツァルトのピアノ協奏曲が多かった牛田くん。
グリーグを演奏するのは、2022年10月のオーチャードホールと故郷いわきでN響さんと共演したとき以来。
2年ぶりの演奏です。
最初に、トランペットを持った団員の女性と、その後ろから彼女の肩に手を乗せて、もう片方の手にトランペット抱えた男性が登場しました。
先ほどのプレトークの中で言っていた全盲の方でしょうか。
その静かで美しい光景に、なぜか早くも涙腺が緩んでしまいました。
拍手の中、団員が次々と舞台を埋めていきます。
男性陣は黒の蝶ネクタイ。
オケのメンバーは老若男女、バラエティに富んでました。
ゲストコンサートマスターは長峰高志さん。N響の主席として活躍していたという方です。
マエストロが登場しました。
指揮台に上がる前に立ち止まり
オーケストラに 団員に そして、これから始まる音楽に
すべてのものに敬意を表するように
直立不動になって微かに上体を傾けました。
ベルディ:歌劇『運命の力』より「序曲」。
最初は管楽器の音色が印象的でした。
様々に表情を変えて盛り上がり、クライマックスへ。
燕尾服に身を包み、少し前屈みで指揮をするマエストロの後ろ姿。
振り返って客席の奥の方を指さすのは、「あっちの方まで音色を届けなさい」という意味でしょうか?
驚いたのは、ご高齢なのにもかかわらず、つかまる手すりも譜面台もないこと。
体一つ、タクト一本だけで音楽を生み出すマエストロを見ていると
指揮に正しい型とかってあるんだろうか?と不思議な気持ちになります。
これを見てマエストロの意志を汲み取り演奏するオーケストラってすごいなあ。
演奏が終わると、指揮台の隣にあったスタンドからマイクを手に取って話し始めました。
聴衆の私達に向かって
「心の襞(ひだ)に届く、熱い拍手をありがとうございます。」
と言うようなことを。
マイクのスイッチが入っていなかったので、団員の方達が入れてあげてました。
「もっと騒いでいいんです。踊り出してもいいんです。」
と言うようなことも。
ああ、だから私はこの人が好きなんです。
この方の佇まいに 物腰に
音楽に対するリスペクトと、なんとも言えない万物への愛情と優しさを感じるんです。
マエストロが姿を消すと、スタッフ(裏方さん?)と団員達自ら椅子を動かしたりして配置を変えました。
こんなところもアマチュアの演奏会ならではなんですね。
さっきから「ピアノはどこにあるんだろう?」と不思議だったのですが、舞台下手側の花道のところに置かれていたようで、そこから舞台中央に移動してきました。
スタンウェイです。
設置が完了して音合わせが終わると、牛田くんが登場しました。
登場しながら、微笑んで右手をオーケストラにかざします。
黒いスーツとTシャツ。
髪がかなり伸びてます。
グリーグ:ピアノ協奏曲
ティンパニーが鳴らす渦巻く黒い雲をかき分けて
高音から転がり落ちるようなあの有名なドラマチックなフレーズ。
すみません、皆さま。
私、いつものようなレポが書けませんm(_ _)m
この時の私
椅子のフカフカ具合と、会場のぽかぽか具合があまりに心地よく
ちょっと記憶が曖昧なんです…![]()
断片的な印象として覚えているのは
ピアノの音色が明るめで
妖精が踊っているようで
キラキラと輝く夕凪の光。
小鳥と会話するような可愛らしいフレーズ。
細い川が海原に飛び出して、突然目の前が開けたような開放感。
カデンツァは光と闇のコントラストが鮮明で
地底の奥から大地を揺るがすマグマのようなスケールの大きさと
諸行無常を知りつつ咲く一輪の白い花のようなトリル。
やがて再びドラマチックにクライマックスを迎えて第一楽章が終わる瞬間
マエストロのタクトと、弦楽器の弓と
牛田くんの指とペダルを踏むつま先が
全て同時にピタリと上に上がりました。
黒い夜空に現れては消える、グリーンのオーロラのカーテンを見上げているような第二楽章の始まり。
ぽつんと始まるピアノの音色は
ここだよ、と教えてくれる南十字星。
目を凝らすと見えてくるたくさんの星座。
吐き出すと、そのまま凍ってしまいそうな白い息。
頬を刺すダイヤモンドダストのきらめき。
どこまでも どこまでも見渡せそうな 冷たく澄んだ空気。
ああ、ダメだ…
本当に あまりに心地よすぎて気付かないうちに意識が遠くなる。
何をやってるんだ、私はっ!
疲れてるのかな?
昨日はラストまで仕事だったし
昨日も一昨日の朝も5時台から走ったし。
それか、
朝見た旅番組で伊藤かずえさんが山梨を訪れてるのを見たら
急にワインが飲みたくなって、朝っぱらから赤ワインをちょっと飲んだから?(^^;)
まあ、いいや。いいではないか。
だって、こんなに心地いいんだもん。
たまには手に汗握らずに
こんなふうに脱力して牛田くんのピアノを聴いたっていいじゃない。
今、めちゃくちゃ幸せ~(TωT)
快活な民族舞踏のような第三楽章。
すみません。この辺の記憶が…![]()
軽々と 歌うようにピアノを奏でる牛田くん。
グリーグの曲ってかわいいな、と思います。
奥さん共々とっても背が小さかったこと
豚のぬいぐるみを可愛がっていたこと
そんな話を聞いたからかも知れないけれど
深刻になりすぎず
ロンチックにもなりすぎず
昔見た北欧の絵本の世界を見ているみたい。
ここで終わり?と一瞬思わせておいて
まだ続く物語。
朝焼けを映した湖から立ち上る湯気。
それとも
冬の夜空で瞬く満天の星。
夢うつつになっているうちに
音楽はジャズのように自由に弾けだし
ダイナミックに盛り上がり
華やかに盛大にフィニッシュを迎えました。
あちこちからブラボーの声が飛びました。
立ち上がり、マエストロの手を取り、お辞儀をする牛田くん。
コンマス、副コンマスとも握手。
挨拶をして袖に姿を消した彼を追いかけるように
マエストロがオーケストラの間を縫って袖の入口まで行き
牛田くんの両手を取って何かをお願いするように丁寧に話している様子が見えました。
舞台に戻ってきた牛田くんを、オーケストラがダンダンと床を踏み鳴らして讃えます。
マエストロが目配せをして、ちょっと妙な「間」があったのち
静まった客席に向かって、牛田くんがマイクを使わずに話しかけました。
「皆さま、今日はお越し頂いてありがとうございます。
グリーグはノルウェーの作曲家ですが、その隣の国フィンランドの作曲家、シベリウスの『樅の木』を弾きたいと思います」
会場から、おおっ!という小さな歓声が上がりました。
牛田くんの『樅の木』だ!![]()
花束を抱えた女性が、牛田くんに渡すためにタイミングをうかがっていましたが
彼がピアノに向かったため、どうしよう、という感じになり
それに気付いた聴衆の反応に牛田くんも気付いたようで
振り返って花束を受け取ると、彼女と笑顔で握手を交わし
黄色い花束をピアノの上に置きました。
久しぶりに聴いた牛田くんの『樅の木』。
そういえば、2年前、オーチャードといわきのアリオスでグリーグを演奏した時もアンコールはこの曲でした。
これから寒い冬を迎える仙台の街に、この曲はとても似合っていました。
どっしりとそびえ立つ
バランスよく大きく枝を広げた夜の樅の木のシルエット。
孤独で 無口で 誠実で
全部を知っているけれど、自分からは語ろうとしない。
ああなんか、牛田くんに似ているな。
そして、どうだろう。今日の演奏の艶っぽさ。
大人のムード漂う色気に溢れている気がします。
立ち上がり
このタイミングだったでしょうか?
マエストロと手を繋ぎ、客席に向かって挨拶をしてくれました。
休憩が終わり、ピアノが退場した舞台の上のオーケストラ。
今度は最前列中央に、チェロが2人いました。
登場したマエストロ。
指揮台に向かって歩く足を一瞬止めて
マイクを手に持つと
「歩きながら、少し話そうかな、と思って。」
と。
これから演奏するベルリオーズの「幻想交響曲」の解説をしてくださいました。
この曲は、当時から凄い曲だった。
ベルリオーズは25歳で結婚したけれど、相手の女性に浮気されて逃げられてしまう。
怒りに狂い、相手を殺しに行こうと胸にピストルを忍ばせて馬車に乗り
遙か遠くまで相手を追いかけに行ったが
途中で馬鹿馬鹿しくなって家に帰ってしまう。
そこで、理想の女性に出会って夢を見る。
「その出だしのところをちょっと弾いてみて!」
と、突然オケに無茶振りをして、本番が始まる前の舞台で演奏させるのです。
それも、いろんな場面を、いろんな楽器に。
ああこれは、私達聴衆に対するサービスでもあり、公開リハーサルなのだと思いました。
昨日のオケのカウントダウンの投稿には、マエストロの代理の指揮者の方の姿がありました。
コバケンさんとオーケストラが一緒に練習出来た時間は、ほとんどなかったのではないかと思います。
記念すべき創立55周年記念の演奏会。
団員の方達が、忙しい中 一生懸命頑張ってきた晴れ舞台。
マエストロは、少しでも演奏をよくしたくて
少しでも多くのことを、このアマチュアオーケストラに伝えたくて
愛情たっぷりに そして厳しく
納得いかないと、何度かやり直しもさせてます。
冒頭のプレトークで、パーカッションの菊地さんが「マエストロの言葉ひとつで音楽が変化していく」とおっしゃっていた通り
マエストロのアドバイスひとつで、驚くほど音楽が進化していきます。
私達は今、なんと貴重な場面を目の当たりにしているのでしょう!
指揮に「型」ってあるのかしら?とさっき書いたけれど
私達の知らない場所で、こういう時間をたくさん重ねているからこそ
舞台の上で、素晴らしい演奏を共有することが出来るのですね。
今まで私は、指揮者が変わると演奏が変わるというのが、今ひとつピンと来ていませんでした。
全然違うじゃん!
指揮者がこんなふうに舵を切って、音楽は作られてるのね!
真剣なマエストロの様子からは
時間が許す限り、少しでも次の世代に伝えたい。
目の前の演奏家達に、自分の出せるすべてを差し出したい。
そんな思いが伝わってきて、胸が熱くなりました。
「53番から…」と細かく指定するマエストロの手元には楽譜などなくて
全部スコアが頭に入っているんですね。
この方もまた、骨の髄から音楽家。
「音楽」という細胞が集まって出来ている。
解説を交えながらの突然のリハーサルのおがげで
「幻想交響曲」がぐっと身近になり、これから聴くのがさらに楽しみになりました。
なのに…
また心地よすぎて、ほとんどトロイメライ(=夢うつつ)でした![]()
必死で自分をこっちの世界に引き戻しつつ聴いたのは
『死の舞踏』にも登場した、グレゴリオ聖歌の『怒りの日』のフレーズ。
姿は見えず、客席の壁の向こうから幽霊の声のように聞こえてくるオーボエの音色。
2つの大きな鐘の音。
終わると、あっちこっちからブラボーの声が飛び
立ち上がる人、「BRAVO!」と掲げたタオルを掲げる人。
アンコールは、「ダニー・ボーイ」が聴きたいな、なんて思っていたけれど
マエストロが、「アンコールは用意できてません」とのこと。
きっとアンコールの練習どころか、打ち合わせする時間すらなかったのではないでしょうか?
「そのかわり、幻想曲の最後の、ガイコツの骨がきしむ音の所からもう一度演奏します」と。
弦楽器が弓で弦を叩く音は、骸骨の骨がきしむ音を表現しているらしいのですが
高価なヴァイオリンなどを傷める可能性もあり、かなりリスキーな演奏方法なのだそう。
演奏が終わると、それぞれのパートを立ち上がらせて紹介し
「ワン、ツー!」と声を掛けて、みんなでおじぎをしてくれました。
最後に、スタッフの女性から受け取った赤い花束を
マエストロは自らオケの中に入っていき、クラリネットの男性に渡しました。
マイクを手にすると
「クラリネットの森くんは、目を故障しています。
けれど彼は、全身全霊で素晴らしい演奏をしてくれました。」
プレトークの時に触れていた「弱視」の方のことでしょうか?
皆で拍手を贈りながら、知らないうちに目尻から涙がこぼれていました。
私が普段行く演奏会の多くは、それなりに高いお金を払って
素晴らしいホールや高名なオーケストラの演奏を聴かせていただきに行きます。
とてもありがたいです。
今日の演奏会のお値段は、指定席1500円、自由席1000円。
けれど、その価値はプライスレス。
日頃お仕事と両立しながら、練習を頑張っている団員の方達の作り出した演奏会。
それを支えるご家族や地域のファンの方々。
コバケンさんの、厳しくも愛に溢れる指導。
オーケストラに 聴衆に 音楽に向けられた、心からのリスペクト。
こんなにあたたかく、心地よい時間を共に共有させてもらえるなんて。
「炎のコバケン」は、やっぱり「愛のコバケン」でもあると思います。
こんなにご高名で立派な地位におられるというのに、少しも尊大になることもなく
「本物」の人達って、どうしてこんなにも謙虚で腰が低いのでしょう。
もう、大好きです。
心の底から尊敬します。
「私は85歳になりました。もう皆さんとお会いするのはこれが最後でしょう。」
と、最後はユーモアを交えながら、颯爽と舞台から姿を消しました。
最高すぎる!![]()
たっぷり3時間も楽しませてくれた演奏会。
来てよかった~!![]()
帰りの新幹線ホームで、こまちちゃんとはやてくんがチュー
してるところを激写!
ということで、
金(蛇の石にサイフをこすりつけなくて後悔)
酒(朝からワイン
飲んで演奏会でウトウト)
色(新幹線をいやらしい目で見る)
という、ゲス野郎のワタクシでした![]()
こちらからは、以上です。
東京エレクトロンホール宮城インスタより





































