二次予選通過者の中に、牛田くんの名前がなかったという事実。
人はどうして、受け入れがたい現実に直面すると
無意識に攻撃的になってしまうのでしょう。
音楽に詳しくない私でも
牛田くんの演奏がどれだけ素晴らしいものだったのか
どれだけショパンの心情に寄り添ったものだったのか
どれだけ聴く者の心を揺さぶったのか
ファンの欲目抜きにも分かっていたので
納得がいきませんでした。
しばらく頭が真っ白になって
そのあとは、「どうして?どうして!?」と
思考が同じところをグルグル巡りました。
通過者発表の動画のコメント欄には
世界各地から彼が通過しなかったことに異議を唱える声や
彼の演奏をもっと聴きたかったと惜しむ声が次々と寄せられていて
次々並ぶ「Ushida」の文字を見ると
牛田くんの演奏がいかに世界の人達に評価され、愛されているのかを実感しました。
だからこそ納得がいかなかったし
憤りを感じました。
けれどそのうち、パソコンの前に貼り付いて
驚きや不満の声を探し続けていることに
なんだか虚しさを感じ始めました。
やっぱりこれは、覆らない事実なんだ。
そして、こんなに多くの人達が混乱するほどに
牛田くんの音楽が人々の心を動かしたのもまた覆らない事実。
私達が異議を唱え続けることを
きっと牛田くんは喜ばないだろう…。
午後、牛田くんのツイートがありました。
ショパンコンクールに向けてさまざまな場所で応援してくださった皆さま、お力添えをくださった皆さま、本当にありがとうございました。偉大な歴史を持った素晴らしいコンクールで演奏するという機会を得られたこと、そしてそれを多くの皆さまと共有できたことを心から光栄に思っております。 pic.twitter.com/MORgdRp27a
— Tomoharu Ushida 牛田智大 (@TomoharuUshida) October 13, 2021
こんな辛い状況の中でツイートしてくれる牛田くん。
感謝を忘れない謙虚な姿勢と
自分の演奏を冷静に分析し、振り返る姿勢。
演奏を聴いた人達からのあたたかなリプ。
海外からも、たくさん。
牛田くんのピアノは、こんなにたくさんの人達に愛されている。
彼のピアノに心を揺さぶられた。また聴きたい。
そんな風に言っている人たちが数え切れないほどいる。
読んでいるうちに泣けてきました。
あったかい気持ちと悔しさがごちゃまぜになって
子供みたいに大声で泣いてしまいました。
悔しいよ。
悔しいに決まってる!
「その時は禍としか思えないような一見『よくない出来事』は
長い目で見るとギフトだよ。」
少し前に、ある人が言ってました。
今だけがすべてじゃない。
何ヶ月か、何年か経ったとき
あの時の辛い経験は、自分のステージが一つ上がるのに必要不可欠なことだったと
必ず分かるときが来るのだと。
今は簡単にはそんな風に思えなくても
きっと牛田くんは、さらに大きな演奏家になるための伸びしろがある。
まだ彼は若い。
この経験を糧に変える力と器がきっとある。
あの演奏で、あの笑顔で
彼は世界の人達に『Tomoharu Ushida』の名前をしっかりと刻みつけたと思います。
見届けたいと思います。
彼が、さらにスケールの大きな演奏家になる、その時を。
そして、
通過した23名のコンテスタント達。
大きなプレッシャーの中で全力で闘ってきた彼らが
誰一人、このことで比較され、貶められてはいけないと思います。
私は、ショパンコンクールをしっかり見るのはこれが初めてです。
何年か前までは、ライブ配信で見ることなど考えられなかったそうですが
牛田くんのピアノと、牛田智大という青年の素晴らしさを
世界の人達に知ってもらうことが出来て嬉しいです。
閉鎖された会場と審査員しか知らないわけじゃない。
心揺さぶられたから、美しいから、感動したからこそ
みんなが声をあげてくれたと思うから。
牛田くんは、こんなにも多くの人を動かすピアニスト。
それは紛れもない事実です。
「牛田智大」 「ショパンコンクール」
このワードでみんなが思い浮かべるものが
「混乱」や「怒り」や「不満」であってほしくない。
彼がもたらしてくれた
「優美」や「情熱」、「ショパンの心」や「感動」であってほしい。
コンクールを通して知ることの出来た
彼の人となり。音楽性。
コンクールへの覚悟と姿勢。
溢れる笑顔。
鍵盤の上の指。
光る汗。
頬をつたう涙。
どれもすべて大切で、尊くて、かけがえがなくて
私が思っていたよりも
彼が一回りも二回りも
演奏家として、人間として
素晴らしいのだと知りました。
ただ、もう
感謝の言葉しかありません。
牛田くん、ありがとう。
夢の舞台に連れて行ってくれてありがとう。
心震える演奏をありがとう。
幸福な時間をありがとう。
頑張ってくれてありがとう。
今までも これからも
私にはあなたが世界一のピアニストです!











