牛田くん。
あなたって人は…。
怪物ですか?
皆さま、見ましたか?聴きましたか?
昨夜の牛田くんの演奏。
昨日、本番前に牛田くんのツイートがあったんですよ。
フランスの作曲家ベルリオーズの代表作のひとつに、パリ七月革命の10周年記念式典のために作曲された「葬送と勝利の大交響曲」があります。「葬送」「祈り」「祝祭」の3章からなる壮大な作品で、犠牲を伴いながらも自由を勝ち取ったフランス国民を讃え、犠牲者を弔う意味を込めて作曲されました。 pic.twitter.com/46j8KOF9Eu
— Tomoharu Ushida 牛田智大 (@TomoharuUshida) October 4, 2021
こっちが何日も前から何も手に着かず
寝不足と緊張でマリオネットみたいにギクシャクしているその時に。
なんという余裕…!
その中で彼は、一次予選で演奏する『幻想曲』について、解説してくれてます。
暖かく穏やかなワルシャワが、蜂起に失敗し、徐々に悲しみに染まり、
多くの犠牲と深い悲しみを経て再び希望を見いだすまでの変遷。
昨日はアンソニーのご機嫌もそこそこよく、
立て続けに演奏した日本人コンテスタント達の演奏もライブ配信で視聴しました。
モーニングセッション、注目の反田恭平さんと角野隼斗さん。
貫禄がありすぎるくらいの反田さんはさすがでした。
はらはらと舞い落ちる桜の花びらのようなノクターン。
大海原の上を舞う鳥のような気持ちになったエチュード10-1。
訴えかけてくるスケルツォ。
角野さんのピアノはかっこよくてスマート。
シーンと透き通るようなノクターン。
イブニングセッションは、始まる前からソワソワ。
トップバッターのSarah Tuanさん。
ものすごーく長い髪に、白いタンクトップと赤いパンツという個性的な衣装。
くりっとした瞳と、好奇心旺盛な感じの明るい表情はとっても魅力的。
絵本に登場する妖精のようで目が離せない。
奏者の容姿や表情が魅力的だと
「いいな。好きだな。もっと見たいな。」
という気持ちになって、演奏自体も素敵に感じてしまう。
こんな可愛い女の子の後で
牛田くん、やりにくくないかなあ…。
なんて、ちょっぴり思いましたけど
要らぬ心配をしたものです。
演奏を終えた彼女が退場すると、スタッフがスタンウェイピアノを移動しています。
え?もしかしてYAMAHA?
CFXが中央に運ばれてきました。
牛田くん、日本のメーカー、YAMAHAを選んだんだ!
そして、舞台袖の牛田くん!
拍子抜けするほどリラックスした様子。
カメラに向かってニッコリと手を振ります。
ちょっ…。
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この瞬間、彼は世界を味方に付けました。
そこにいるのは、大舞台への挑戦にドギマギしているコンテスタントではなく
ほどよい緊張感を楽しんでいるかのような安定感と気品とオーラを持つ貴公子。
す、すごい…![]()
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ストレッチしたり、指揮者のように片手をスイングさせたり、
カメラに向かって満面の笑みで両手の親指を立ててグー!![]()
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これ、もし今初めて私が牛田くんを知ったとしても瞬殺だわ…。
そして、なんというメンタルの強さ…。
拍手の中、舞台に登場した彼は、キラキラと後光がさして見えました。
ああ、とうとう牛田くんがこの舞台に!
ダーー!
(T^T)゚。
ああ、ついにこの日が来た。
ずっと思ってた。
日本だけじゃもったいない。
世界中の人達に、彼の演奏を聴いて欲しい。
いつものコンサートレポのように
演奏の様子を詳細に書き綴るのは今回は控えます。
皆さまにお伝えしたくて書いてきたけれど
今回は皆さまと彼の演奏を共有出来るのですから![]()
それに、とても言葉になりません。
彼が紡ぎ出す音楽を前にしたら
どんな言葉もきっと陳腐になってしまう。
なので、今回はごく短い表現で。
柔らかな絹を纏うように、胸に染み込むノクターン。
弾き終わった瞬間、にっこり笑顔。
軽やかなエチュード10-10。
音の一粒一粒がとても大切に扱われて幸福そう。
ショパンの慟哭と、燃えさかる情熱の炎の音が聞えるような『革命』。
幻想曲に至っては、もう、本当にふさわしい言葉が見つかりません。
クリアで芯のある際立ったCFXの音色。
牛田くんだからこんな音が、こんな色が出せるのでしょう。
21歳にして、いや、もっとずっと前からだけど
人間の器の大きさと品格が、彼の音楽に表れている。
これぞショパン!
これぞ真のピアニスト!
ああ、もう本当に胸がいっぱい。
呼吸が苦しい。
身体が熱い。
見守るつもりでいた自分が魅了されている。
自分が今まで当たり前のように享受してきた彼の音楽が
どれだけ上質であったのかを
あらためて強く実感しました。
やっぱりあなたは、大きな舞台で より輝く人。
本番直前の牛田くんのツイート。
彼は『余裕だった』だけじゃなく
伝えたかったんだよね。
届けたかったんだよね。
そう。いつもいつもそうなんだ。
自分の実力を誰かに認めさせたいとか
聴衆を魅了しようとか
そういうこととは全く別の次元で
彼は作曲家に寄り添い、対話し、作品を深く理解して
最高の形で聴く者に音楽を届けようとしてくれる。
頬を伝う汗が、まるで涙のように見えました。
それとも、本当の涙だったの?
舞台袖の様子も見たい方はこちら。43分くらいから
思わず画面に向かって、夢中で拍手してました。
熱いものが、次から次からこみ上げてきて仕方ない。
今日私は、目の当たりにした。
リトル・ピアニストが、世界のピアニストになった瞬間を。
彼の音楽を胸に留めておきたくて
それ以上配信を見るのをやめました。
ベランダに出て夜の空を見上げたら
東京の空に、今までにないような たくさんの星が見えました。
ありがとう、牛田くん!
もうきっと、世界中から愛されてる牛田くん。
あなたはやっぱり、最高のピアニスト!
一次予選演奏後のインタビュー動画
こちらもインタビュー動画。 ショパンの作品を語る牛田くん
ショパンを演奏する時に特に心がけていることは?第18回ショパン国際ピアノコンクールの参加者の牛田智大さんに伺いました。#ショパンコン2020 @TomoharuUshida pic.twitter.com/AVedUIDKxp
— Chopin Institute (@ChopinInstitute) October 4, 2021
私、牛田くんの演奏の余韻にまだ浸っていたいので
今日はライブ配信は視聴しません(〃∇〃)
でも、ご覧になる方のために。
【一次予選3日目 イブニングセッション】
0:00 JJ Jun Li Bui(カナダ)17歳
0:30 Michelle Candotti(イタリア)25歳
1:00 Kai-Min Chang(台湾)20歳
1:30 Junhui Chen(中国)27歳
---(休憩)---
2:30 Xuehong Chen(中国)21歳
3:00 Zixi Chen(中国)19歳
3:30 Hyounglok Choi(韓国)27歳
4:00 Federico Gad Crema(イタリア)22歳
公式サイト
















