浜コン入賞者披露演奏会に行ってきました。
2019年5月21日(火)18:45~
第10回浜松国際ピアノコンクール
入賞者披露演奏会 東京公演
紀尾井ホール(東京都)
この日、東京は朝から大荒れ
。
いつもより1本早い通勤電車に乗ってバス停に向かったものの、バスを待つ人の列が50メートルほど出来ている!![]()
バスを待つ間、強風にあおられ傘がひっくり返り、全身シャワー状態。
コンサートのために、せっかくセットした髪も、びしょ濡れで貧相なヤマンバヘアーに![]()
しかも、お気に入りの紺と白の模様のスカートが色落ちして、おかしなピンク色にー!![]()
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牛田くんのサインもらったPASMO入れてるケースも濡れてブヨブヨにー!![]()
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気分はすっかりブルー![]()
仕事しててもへんなミスばかり繰り返し、
やっと一日仕事を終えて、ロッカーで着替えたら、洋服濡れたままで気持ち悪い。
しかもショートのレインブーツも中までじっとり![]()
あー、テンション下がるわー![]()
会場の紀尾井ホールがある四ツ谷は、私が半年前まで勤めていた場所。
そして、紀尾井ホールに行くのは、4年前のこの日以来。
2015年5月2日
金子勝子門下生による50周年記念コンサート
音の調べ
あらためて名前を見ると、錚々たるメンバーですね。
牛田くんはもちろんのこと、皆さんそれぞれ現在もなお活躍していらっしゃる。
当時中2だった永井希望さんも、浜コンに出場されて、堂々とした演奏を披露されてました。
さて、会場に着いてホールに入ると、あらためてその美しさにうっとり![]()
自分がヤマンバヘアーなことも忘れ、一気にテンション上がります。
この日のプログラム。
安並 貴史
♪B.バルトーク:「野外にて」より
第1曲 笛と太鼓
第2曲 舟歌
第4曲 夜の音楽
第5曲 狩
♪E.v.ドホナーニ:「4つの狂詩曲 Op.11」より
第1番 ト短調
務川 慧悟
♪C.ドビュッシー:「前奏曲集 第2集」より
第6曲 風変わりなラヴィーヌ将軍
第12曲 花火
♪F.ショパン:バラード 第4番ヘ短調 Op.52
今田 篤
♪F.ショパン:ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 Op.35「葬送」
第1楽章 グラーヴェ-ドッピオ・モヴィメント
第2楽章 スケルツォ
第3楽章 葬送行進曲:レント
第4楽章 フィナーレ:プレスト
~ ~ 休憩 ~ ~
イ・ヒョク
♪I.ストラヴィンスキー:ペトリューシュカからの3楽章
第1楽章 ロシアの踊り
第2楽章 ペトリューシュカの部屋
第2楽章 復活祭の市場
ジャン・チャクムル
♪J.S.バッハ:イギリス組曲 第6番 ニ短調 BWV811
第1曲 プレリュード
第2曲 アルマンド
第3曲 クーラント
第4曲 サラバンド
第5曲 ガヴォットⅠ-Ⅱ
第6曲 ジーグ
♪メンデルスゾーン:幻想曲 嬰ヘ短調 Op.28「スコットランド・ソナタ」
第1楽章 コン・モート・アジタート:アンダンテ
第2楽章 アレグロ・コン・モート
第3楽章 プレスト
いずれもみなさん、コンクールでは演奏していない曲です。
この日のために、練習されて、さらに新しい引き出しを見せてくれるのですね♪
舞台中央にはSHIGERU KAWAIのピアノ。
左奥にはYAMAHAが控えています。
以下、素人のレポートですので、どうぞざっくりと流し読みしてください。
トップバッターは安並さん。
黒いスーツに真っ赤なネクタイといういで立ちです。
柔らかな雰囲気を持った好青年。
椅子に座り、いきなり弾き始めたバルトーク。
この方のピアノの音色はどちらかというと硬質で、物腰柔らかな彼の持つ雰囲気とのギャップにいつも驚かされます。
力強く、直球ストレートな感じで届いてくる音色。
少し背中を丸めて演奏する姿は、どこか学者肌っぽい印象。
一生初心者の私からすると、バルトークもドホナーニも現代曲っぽく感じられ、やや難解。
安並さんといえばドホナーニ。ドホナーニといえば安並さん。
私は安並さんのおかげで、初めてドホナーニという作曲家の存在を知りました。
彼はきっと、誰も目にも留めないような道端の小さな花を見つけて、
そっとそれを愛で、「ほら、見て。ここにこんな綺麗な花が咲いてるよ。」
と、みんなに教えてくれるような、そんな人なんじゃないかな。
なんて、彼の演奏を聴きながら考えてました。
続いて登場した務川さん。
黒いスーツに黒いシャツ。赤系のネクタイという、個性的なスタイルです。
反発を恐れずに告白すると、私、務川さんってちょっとこの人に似てると思うんです。
いえ、決してディスってるわけではございません。
スネ夫って、独特の可愛げがあると思うんですよね。
登場した時から彼の顔に浮かぶちょっと照れくさそうなニヤニヤ微笑み。
自分の世界観を嬉しそうに共有させてくれる感じの彼の持つ雰囲気。
なんか目が離せなくて好きです。
可愛いんですよね♪
そんなスネ夫務川さんの演奏。
やっぱり凄かった!
私、浜コンの時、秘かに彼も優勝候補ではないかと思ってたんです。
コロコロと転がるような明るい音色。
撫でるように柔らかく、見事に鍵盤の上を駆けまわる10本の指。
これ、さっき安並さんが弾いてたのと同じピアノ?というくらい、音が軽いと言うか、柔軟というか。
で、聴かせるだけでなく、魅せることにおいても、この方はラン・ランや反田さんのようなエンターテイナー要素をお持ちの方だと思いました。
キラキラした、でもちょっと翳りのあるドビュッシー。
務川さんのスパイスをこっそり振りかけたようなショパンも素敵でした。
三番手は今田さん。
ピアノがYAMAHに変わりました。
黒い蝶ネクタイのタキシード姿。
この方がショパンを演奏するのはちょっと意外でした。
なんとなく、ロシアのイメージが強かったので。
ピアノ・ソナタ第2番。
その心地よい音色を聴いてるうちに、
朝、豪雨に打ち付けられたのと、仕事の疲れが出たのか、突然睡魔が…。
いつのまにか意識が遠のき、体が前のめりになってハッと目を覚ます…の繰り返し。
…今田さん、ごめんなさい![]()
休憩の時、周りを見渡すと、いろんな方達の姿がありました。
コンクールで審査委員長を務められた小川典子先生。
ピアニストの反田恭平さん…。
他にも音楽関係者っぽい人達とか、純粋にピアノ大好き!コンクールから応援してる、みたいな感じの方とか。
牛田くんのコンサートにばかり行って、牛田ファンの顔見知りにたくさん会ういつもの客層と違っていて、なんだかとても新鮮でした。
休憩が終わり、登場したイ・ヒョクくん。
同じく、ピアノはYAMAHA。
濃いグレーのスーツに、グレーと白のストライプの蝶ネクタイ。
可愛いですね。
ニコニコしてて、聴衆は多分、一瞬で彼を好きになると思います。
そして弾き始めたペトリューシュカ!
きゃーっ!楽しい!![]()
リズミカルで、闊達で、音色が明るくて。
実は、今日のプログラムの中で、私が一番楽しみにしていたのはこのペトリューシュカ。
ドラマ、『のだめカンタービレ』で、のだめがコンクールでチャレンジした曲なのですが、
当日までに仕上がらず、当日の朝、会場で向かうバスの中で誰かの携帯の着信音だった『今日の料理』のテーマ曲と混同してしまう。
そして迎えた本番で、ペトリューシュカ第1楽章を弾いてるうちに手が止まり、思わず即興で『今日の料理』とMIXした曲を演奏してしまい、会場を沸かせる。
といった、大好きなシーンに登場した曲です。
ヒョクくんのペトリューシュカは、とにかく楽しくて、一気に目が覚めました。
柔軟な指の動き。 踊るように、跳ねるように、キラキラと振り撒かれる彩豊かな音色。
思わず身を乗り出しちゃいました。
天衣無縫。
音楽が好き!音楽が楽しい!
ヒョクくん本人が楽しみながら演奏している、その喜びが、こちらにも伝わってきます。
聴く者をリラックスさせ、エネルギーをもらったような気持ちになります。
ヒョクくんの性格そのものを反映させたかのような演奏。
彼がもう少し大人になった時の、バッハのシャコンヌやベートーヴェンなどの重い曲が聴いてみたくなりました。
最後に登場したチャクムルさん。
ピアノはSHIGERU KAWAI。
黒いブレザーにワインレッドのシャツ。グレーのパンツ。
スラっと背が高く、細かくカールした髪がふわふわと揺れます。
登場した瞬間から、既に彼は音楽を身に纏っており、
彼が微笑み、挨拶をすると、既に彼の音楽の虜になったような気になります。
弾き始めたバッハ。
ああ…。
なんて表現したらいいんでしょう?
これがバッハ?
うん、確かにバッハなんだけど、私が知ってたバッハとは何かが違う。
「説得力」とも違う。
「曲と対峙する」というのとも違う。
言ってみるなら、彼はとても自然に「曲と共にいる」んです。
生まれてきたときから、彼は自分の中に愛しい音楽を抱いてこの世に誕生したのではないかと思うような。
彼が音を紡ぎ出しているというよりは、彼自身が音楽そのもの。
なんだろう、この感覚。
なんて心地いいんだろう。
もうすっかり彼の世界に惹き込まれました。
なんて素敵なピアニスト…。
浜コンの審査員の先生方に、あらためて拍手喝采したくなりました。
そして、ふわふわ揺れる彼のくるくるの髪を見ながら、
あの中にウズラは何個卵を産めるかしら?
などという、しょーもないこと考えてしまいました。
彼、とてつもなくチャーミングなんです。
彼の音楽も、彼自身も、演奏が終わって自然体で微笑む姿も、すべて。
彼の音楽を聴くと、愛の言葉を聞いているみたい。
「うん。私も愛してる。」と勝手に言いたくなってしまう…(〃▽〃) いえ、べつに、アナタ告られてませんから
はあ…。
彼の演奏が終わると、幸福感でため息が漏れました。
きっと息の長い、素敵なピアニストになることでしょう。
チャクムルさんが一度袖に戻り、
拍手に応えて再び姿を現してお辞儀をし、また袖に入ると、
今度は安並さんを先頭に、演奏者5人が姿を現しました。
熱い拍手の中、5人の若きピアニスト達は手を繋ぎ
繋いだその手を高々と上げて、お辞儀をしました。
その姿はとても微笑ましく、美しく、頼もしく、
これからの日本の、いえ、世界のクラシック界の明るい未来を感じさせてくれました。
素晴らしい演奏会でした。
浜松の時より、1人1人が腕を磨き、さらに自信をつけ、一回り大きくなったように感じました。
終演後、CDを買った人にはサイン会があるとのことで、
ちょうど前から買おうと思っていたCDを買いました。
ロビーに置かれた長いテーブルに、安並さんから順番に5人のピアニストが座っていました。
サインをもらう人は長蛇の列でつづら折りに。
みなさんとてもサービスがよく、笑顔でお話ししてくださいました。
安並さん。
実は、浜コンのファイナルのリハーサルの時、トイレから出てきた彼と遭遇し、お願いしてツーショットでポーズを取って写真を撮らせていただきました。
そのときのお話をして、「大切な時にありがとうございました。これからのご活躍、楽しみにしています。」とお伝えしました。
とても誠実に優しく対応してくださいました。
務川さん。
「素敵な演奏をありがとうございました。」とお伝えしました。
彼は人好き、話好きな方の気がします。
とても感じよく対応してくださいました。
今田さん。
「心地いい音色のショパンでした。今田さんがショパンを弾かれたのは意外でした。」とお伝えしました。
「今まであまり弾いてこなかったので、今回のショパンは自分にとってもチャレンジでした。」
というような内容のことを、真剣な表情で答えてくださいました。
ピアノに対する真摯な姿勢と、誠実なお人柄がうかがえました。
ヒョクくん。
「サンキューベリーマッチ!」という私の幼稚園レベルの英語に、同じく
「サンキューベリーマッチ!」と、とびっきりの笑顔で応えてくださいました。
可愛い…♡
チャクムルさん。
(隣のヒョクくんが可愛くて、トリミング出来ない)
拙い英語で、「あなたの音楽が大好きです。とっても感動しました。」とお伝えしました。
「Thanks for coming!」と、とっても素敵な笑顔で応えてくださいました。
思わず、「I love you so,too!」と答えそうになりました(←オイ!
)
握手もさせていただきました。とっても温かくて柔らかくて、大きな手でした。
はい。私、ここまでこの人の名前を出さずに書いてきました。
牛田智大さん。
(あ、今読み返したら4回ほど出してたわ(〃▽〃) )
いつも他の人の演奏会に行っては、「これが牛田くんだったら病」を発症していた私。
今回も発症したかって?
いいえ、発症しませんでした。
もちろん、このコンサートに牛田くんが出ないと知った時、どんなに残念だと思ったか。
牛田くんだってきっと、切磋琢磨した仲間たちと再び会って同じステージに立ちたかったでしょう。
でも、彼は彼の立ち位置で、彼らと同じように前進しています。
5人で手を繋いだラストの挨拶を見て、私はそこに牛田くんの姿も重ねて見ていました。
それぞれの背景を持ちながら、コンクールという同じ場所で大切な時間を共有し、
ピアノで生きて行こうと決めた仲間たちの気持ちは、離れていても繋がっています。
遠くにいても、お互いに思いを馳せ、刺激し合い、エールを贈り合っていると思います。
そして、誤解を恐れずに言うならば、
牛田くんがもしこの演奏会に出演していたら、
きっと多くの牛田ファンが客席を埋め、演奏会の雰囲気もちょっと違うものになっていたのではないかと思います。
謙虚な彼は、そのことをあまり喜ばないような気もします。
もちろん、寂しかったですよ。
牛田くんの体が2つあったらどんなによかったか!と思いました![]()
でも、牛田くんが出演しない演奏会に足を運んだことで、
私は落ち着いた気持ちで1人1人の若き演奏家の素晴らしい演奏を聴き、
より彼らを深く知ることが出来ました。
視野を広く持つことが出来ました。
そして、やっぱり牛田くんのピアノが好き!ということもあらためて実感しました。
とうとうモスクワでデビューする牛田くん。
(牛田くんのTwitterより)
13歳からロシアの奏法を学び、ロシア語そ学び、
ロシアの演奏家の曲を深く掘り下げてきた牛田くん。
十代最後の年に、満を持して尊敬するマエストロと、世界のRNOと共に舞台に立つ喜びはいかばかりか。
とうとう明後日です!
2019年5月24日。
牛田くんにとって、モスクワの聴衆にとって、
忘れられない日になるでしょう!
牛田くん。遠く離れた日本から、ありったけのエールを贈ります!
頑張れ!世界の
Tomoharu Ushida!



























