この日の豊橋の天気予報は雪。

 

家を出る時、東京は晴れていましたが、ブーツにしっかり防水スプレーをかけて出かけました。

 

2017年1月14日(土)16:00~

大阪フィルハーモニー交響楽団

ニューイヤーコンサート

ライフポートとよはしコンサートホール

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格調の高さを感じさせる素敵なチラシ。

写真だと分かりにくいかもしれませんが、背景には無数の星が散りばめられています。

 

こ、これは…( ̄□ ̄;)

 

我らがトモハルチクが迷い込んでしまった鍵盤の宇宙ではないか!くるくる2

 

まるで彼が『皇帝』を弾くにあたりこの上なく苦労し、宇宙に迷い込むことを予知していたかのような偶然にちょっとびっくり。

 

 

もう1個気になったのが、チラシ下に描いてある「RING!RING!プロジェクト」。

「この演奏会は、競輪の補助を受けて開催します」だって。

 

へーーーー!

 

牛田くんと競輪が頭の中でどうしても繋がらないんだけど、演奏会って、いろんな団体の協力を得て開催されてるんですね。

 

 

雪で新幹線が遅れることも考えて、早めに豊橋に到着。

途中窓からは吹雪が見え、降り立った豊橋駅のホームもとっても寒かった(+_+)

 

駅で出迎えてくれたのは、赤鬼さん。

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そう。牛田くんがFBで写真を撮っていた場所。

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それにしても、複雑な縄の締め方ですねー(^_^;)

 

同じく牛田くんが写真撮影していたお花も発見。

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会場のライフポートとよはしは豊橋駅から遠く、ファン智さん達とタクシーで行きましたが、降りた途端雪の舞う極寒の世界。

 

さ、寒っ!怖い

 

会場では、開演前に地元の中学生による弦楽器の演奏がありました。

 

優しい音色が響き渡ります。

 

 

この演奏会、本来は行かないはずでした。

 

チケット発売の頃、まだ転職していなかったからです。

 

前の仕事は必ず毎週土曜日が仕事だったため、諦めていましたが、12月に土日休みの仕事に転職して急遽行けることに。

 

ただ、手に入ったチケットは、かなり後ろの席でした。

 

コンチェルトだし、たまにはホールの後ろで演奏を聴くのもいいカモ(^^)

 

 

プログラム

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♪ 歌劇「フィガロの結婚」序曲(W.A.モーツァルト)

 

♪ ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 作品73「皇帝」(L.V.ベートーヴェン)

 

                          ~ ~ 休憩 ~ ~

 

♪ 交響曲第5番ハ短調 作品67「運命」(L.V.ベートヴェン)

 

 

開演時間になり、タキシードに身を包み、颯爽と登場した指揮者の大友さん。

細身で背が高く、流れるようなロマンスグレー。

なかなかのナイスガイです。

 

始まった「フィガロの結婚」序曲。

弦楽器が一つの束のように揃ってとても美しい。

 

多くの牛田ファンがそうであったかもしれませんが、今回、『皇帝』を取り組むにあたっての彼の葛藤をFBを通して見てきただけに、客席に座ってからの私はずっとドキドキしていました。

 

牛田くん、今頃ものすごく緊張してるんじゃないだろうか。

ちゃんと心の準備が出来て、自分を信じて出番を待っているだろうか。

 

序曲があっという間に終わり、スタンウェイが舞台中央に運ばれました。

もう、顔にオペラグラス縛りつけたいくらいに、前のめりでガン見です!

 

拍手の中、ジャケット姿で登場した牛田くん。

紺に白いストラプの入ったネクタイをしています。

 

ピアノの前に座ると、私の見間違いでなければピアノに仕込んであった黄色の指のトレーニングマシーンを取り出して、一瞬右手で握りました(見間違いかな?)。

こういうやつ。牛田くんが愛用していると知って、我が家にも水色のがあります(///∇//)

 

 

そして、「準備はいいですよ。」と、指揮者としっかりアイコンタクト。

 

大友さんが手を振り上げ、ジャーンというオーケストラに続き、鍵盤の上を流れる指がキラキラと連なる音を産み出します。

 

さあ、始まりました。牛田智大の、17歳の『皇帝』。

 

とても遠くからでしたが、牛田くん、やっぱり緊張してるかな、と感じました。

 

今日までどれだけ弾き込んで、試行錯誤して、悩み苦しんできたか。

 

さあ、見せてあげて!

 

オケに、聴衆に、あなたが積み重ねてきたことの集大成を。

 

 

ああ、気分はもうすっかり我が子を案じる母親です(*^.^*)

 

 

そんな心配をよそに、どこまでも美しい音色が勇ましくホールを包みます。

 

指は鍵盤の上を駆け巡り、下から上へと一気に駆け上がり、さらさらと煌きをまき散らします。

 

牛田くんが背筋を伸ばして馬に跨り、どこまでもまっすぐに走っていくように、

 

17歳の『皇帝』は勇ましく、カッコよく、そして美しくて清らかで、牛田くんそのもののようでした。

 

カデンツァのピアニッシモも、色褪せることなく、艶と煌きを放ったまま会場の後ろの席までしっかり届いてきました。

 

聴いている間中私の心臓はバクバク。

 

そうだ、その調子。今日のあなたはどっしりとした大型犬。そのままどこまでも走り抜け!

 

バトンを渡し合うようなオケとピアノ。小さな二つの川の流れが合流し、雄大な大河になるように見事に融合しました。

 

オペラグラスでガン見したところ、第一楽章が終わって、牛田くんが大友さんとアイコンタクトをとり、ニッコリ頷くのが見えました。

 

 

第2楽章。

 

透明な水が湧き出す泉のほとりにいるような、どこまでも優しい時間。

 

今日のピアノ、歌ってます。

 

この上なく美しい音色でふわりと私たちの頬を撫でて通り過ぎていくように。

 

キラキラと金の粉がまき散らされているかのようなトリル。

 

泉にそっと近づいて、両手でその澄んだ水をすくい上げて飲んでみたくなるような第2楽章。

 

ベートーヴェンは激しく雄々しいイメージが強いけれど、本当はとてもロマンチストだったのではないかと、こんな優しいメロディに触れた時、時々思います。

 

 

ほとんど間をあけずに第3楽章へ。

 

最初は第2楽章の名残を受けるように。

 

そしてスタートを切ってダッシュするように。

 

 

これぞ『皇帝』!

 

第3楽章は自然に体がリズムを取りたくなります。

 

双子のようにピッタリと息を合わせて鍵盤の上を動く牛田くんの右手と左手。

 

気付いたら我が子を案じる母のようなドキドキ感は忘れ去られ、心から演奏を楽しんでいました。

 

牛田くん、どんどん自由度を増していきます。

 

この世に生を受けたことを、命の歓びを謳い上げるように。

 

野生の動物がどこまでもどこまでも大自然の中を駆けていくように。

 

鳥がその羽根を大きく広げ、空高く飛び立っていくように。

 

 

瑞々しくて、楽しくて、心が浮き立ってきます。

 

ああ、きっと今この瞬間、演奏しながら牛田くん自身も楽しんでる。

 

この音色を、この響きを、この空気を、オケと掛け合いながら満喫している。

 

 

よかった。本当によかった!

 

悩んで、苦しんで、こんなにもこんなにも素晴らしい『皇帝』を聴かせてくれるなんて!

 

ねえ、会場中の皆さん!知ってますか?

 

彼は、今日のこの演奏に至るまで、本当に本当に辛い思いをしてきたんですよ。

 

信じられないでしょ?!すごいでしょ?!

 

そんなふうに、会場にいる人たちに大声で言いたくなりました。

 

 

誇らしい。

 

私、牛田くんのことが、ファンとして本当に誇らしかった。

 

やがてラストを迎えオケを先導するようにめくるめく速さでフィニッシュ!

 

「ブラボー!」という男性の声に、すっかり心を奪われていた聴衆たちの間から我に返ったように拍手が起きました。

 

ああ、今ここに、牛田くんにしか弾けない、牛田くんの『皇帝』が誕生しました。

 

その歴史的瞬間に立ち会えた喜び。

 

大曲を見事に弾き終えた17歳のソリストは、自ら指揮者の方に行き、熱くハグを交わしました。

 

怒号のように会場中に溢れる熱い拍手の渦。

 

凄い熱気。外の寒さなんて吹っ飛びました。

 

拍手はいつまでも続きます。

 

牛田くん、袖に入っては何度も姿を現し、自らもオケに拍手を贈り、

 

大友さんと何度も手をつないで挨拶してくれました。

 

いつまでもいつまでも拍手は続きました。

 

 

おめでとう!牛田くん。

 

見事に壁を乗り越えたね。

 

また一歩、世界の牛田智大に近付いたんだね。

 

 

鳴りやまない拍手に応えて、牛田くんが再びピアノの前に座りました。

 

途端に静まり返る客席。

 

ああ、彼は本当に、ピアニストになるために生まれてきた人なんだなあ。

 

そう思うと胸が熱くなりました。

 

 

弾いたのは彼の名刺代わりの「エディット・ピアフを讃えて」。

 

ああ、またしても人の涙腺を攻撃してくるー!。゚(T^T)゚。

 

 

この曲を聴くたびに、

 

牛田くんはここにいる。

 

何があっても変わらない。

 

そんな不思議な安堵感を感じます。

 

もちろん、彼はすごい速さで前進しています。

 

でも、彼の持つ、ピアノに対する真摯な姿勢や誠実さや優しさ。

 

美しいもの、可愛いものを愛する心。

 

人を気遣い、何事も学びにする前向きさ。

 

そんな根本的なものはこれからもずっと変わらない。

 

だからいつも、この曲を聴くと「おかえり。」って言いたくなる。

 

そして、日々のあれこれを、精いっぱい頑張っている自分のことをぎゅっと抱きしめたくなる。

 

いい子だね。ほら、これがあなたへのご褒美だよ、って。

 

今回も私は自分に泣くことを許しました。

 

だって、本当に頑張ってるんだもん。

 

熱い涙が後から後から溢れてきました。

 

ありがとう、牛田くん。

 

おめでとう、牛田くん。

 

あなたがピアニストであることに、

 

あなたに出会えたことに、深く深く感謝します。

 

 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

 

コンチェルトだからないと思っていたのに、サイン会がありました!

 

白いTシャツにチノパン、黒のダッフルコート姿の牛田くん。

 

相当お疲れのはずなのに、今回も一人一人にとても丁寧に対応してくれました。

 

「こんなにドキドキしながら聴いたのは初めてでしたよ。」と言ったら、

 

「なんとか無事終えることが出来ました。」と会心の笑みで答えてくれました。

 

「昨日と今日、どっちが緊張しましたか?」と尋ねたところ、

 

「…きのう ですかね。」とのこと。

 

うん、そうよね。今日は最初こそ緊張が見られたものの、後半は解き放たれたように自由で力強かったもの。

 

 

いただいたサイン

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会場には、初めて目にする愛知のリサイタルのチラシが!

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愛の夢に月光、シャコンヌに献呈、ラ・カンパネラ…

数々のザ・智大な曲のラインナップ!

 

ところで、お初のショパンのノクターン48-1ってどんな曲?

という話にファン智さん達となり、家に帰ってあらためて調べてみました。

 

うわー。耳慣れたノクターン9-2とは違って、なんとも切なげで、ドラマチックな曲ですね。

 

高校3年生になった牛田くんは、これをどんなふうに弾いてくれるんでしょう。

 

 

・・・・。

 

 

え?!高校3年生!ヽ(*'0'*)ツ

 

 

は、はやー!

 

 

いや、アンタは高校3年生じゃないだろ(;^_^A

(画像に深い意味はありません)

 

 

智かく…(;^_^A

 

 

これからも、当たり前ですが牛田くんの成長は続きます。

 

1人の人間として。そしてピアニストとして。

 

私よりずっとずっと年下の、彼の背中にいつも教えてもらうことばかり。

 

彼の成長の軌跡を辿りながら、ただ「私も年取ったわー。」って自虐的に笑うんじゃなくて、

 

自分も人として成長した、と思えるように、牛田くんを応援しながら毎日を過ごせたら、と思います。

 

 

牛田くん。いつもいつもありがとう。

 

しっかし、豊橋寒かったーー!

(T_T)