11月25日(火)
じゅうろく銀行主催の
「プロムナードコンサート2014」
に行ってまいりました。
前回の記事「題名のない音楽会」観覧の当選に続き、
私、最近とってもツイてるんです♪
会場は岐阜県、長良川国際会議場 メインホール[さらさ~ら]
世界的建築家、安藤忠雄氏の設計だけあって、コンクリート打ちっぱの瀟洒な建物。
ホール入り口には、大きな布の幕。
プログラムの表紙もそうですが、「Concert 2014」の下に
「~神童が奏でるロシアンロマンス~」
とは書いてあるものの、写真どころか、どこにも牛田くんの名前がないのが不思議。
◇ 指 揮 …高関健、
◇ ピアノ …牛田智大
◇ 管弦楽…名古屋フィルハーモニー管弦楽団
この日のプログラム。
♪ チャイコフスキー : 歌劇「エフゲニー・オネーギン」 Op.24より ポロネーズ
♪ チャイコフスイキー : ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 Op. 23
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
♪ チャイコフスキー : 交響曲第5番 ホ短調 Op.64
というチャイコフスキーづくし。
実は、私が元旦に立てた今年の私の目標の一つがこれ。
「牛田くんの演奏でチャイコンを聴く」
私、前からこの「チャイコフスキーピアノ協奏曲第1番」が、大大大大好きなんです!
音楽通には「泥臭い」と言われ、初心者向けだというこの曲。
チャイコフスキーが、この曲を献呈するはずだった、友人のニコライ・ルビンシテイン(当時のモスクワ音楽院の院長!)に「陳腐で不細工」とケチョンケチョンに言われたこの曲。
坂本龍一氏が、「陶酔しかないクソみたいな曲」と評したこの曲。
クソ
で結構!
不細工上等!
( ̄へ  ̄ 凸
こちとら初心者の田舎モンなんでねっ!
(逆ギレ)
(このブログを、間違っても牛田くんが見ませんように(。-人-。) )
誰がなんと言おうと、私にとってこの曲は、
ドラマチックで、男らしくて、きらびやかで、わかりやすくて…。
もう、弦をブッちぎらんばかりに、ピアノを叩き壊さんばかりに、
男性ピアニストにガンガンと激しく弾いて欲しい!
(≧▽≦)(≧▽≦)(≧▽≦)
んもー!転げまわらんばかりに大好き!
牛田くんの弾く英ポロに匹敵するくらい好き!(←最上級超え)
(≧▽≦)(≧▽≦)(≧▽≦)
・・・というわけで、年頭に掲げた目標が、幸運にも叶うこととなりました!
大好きな曲を、大好きな牛田くんの演奏で聴けるなんて!!!
ウ・ウレスィー・・・(T▽T)![]()
会場に入ると、並べられたオーケストラ用の椅子とともに、
舞台中央に既にグランドピアノがドーン!
あ・・・。(///∇//)
1曲目の「エフネギー・オネーギン」を聴きながら、深呼吸してもドキドキがおさまらない。![]()
コンマスが楽譜をめくった瞬間、次の曲の表紙と思われるデザインが現れ、
「ああ、もうすぐチャイコン始まるのね!」と思ったとたんにさらに鼓動が高速化。
登場しました。ソリスト牛田智大。
にこやかに、ゆったりと微笑を浮かべて。
ネクタイは1色だけの濃いグリーン。
丁寧にお辞儀をし、指揮者、コンマスらと笑顔で視線を交わしてピアノの前へ。
第1楽章 Allegro non troppo e molto maestroso
おなじみのホルンの「ファレドシー」が、ファンファーレのように鳴り響きました。
優しい表情で弾き始めた牛田くん。
オケのメロディを引き立てるように、柔らかく…。
大きく手を指を広げて、力強いオクターブ奏法。
1音ずつをすごく強く弾くところでは、なんと、右手の親指と人差し指の指先をくっつけて、それを鍵盤に垂直に落とすようにして弾いてました。
こんな弾き方を見るのは初めて。
1本ずつだと指を痛めてしまいそうなくらい、強い力で弾いているのでしょうか…。
7分前後の第2、3楽章に比べて、約20分と長い第1楽章。
この中に、たくさんのドラマがが散りばめられているような気がします。
メロディもリズムもバラエティに富んでいて、クライマックスが何度もやってくる。
ピアニストの見せ場だらけのこのコンチェルト。
オケの演奏に心地よさそうに身を委ねていたショパンコンチェルトのことを思うと、
このチャイコンは、まるでピアニストのトライアスロン。
ソリストをなかなか休ませてはくれません。
時に飄々と、時に真剣に目を見開いて、牛田くんの表情もくるくる変わります。
でも、なんだかとっても楽しそう・・・。(*^ ^*)
分かりやすいかと思えば、まったくつかみどころのないテンポも存在して、牛田くん、ぐいぐいオケを引っ張るように先陣を切って突き進んでいきます。
どんどん盛り上がり、第1楽章のフィニッシュ!
台湾の公演でも、1楽章の後で思わず拍手が起こったそうですが、
チャイコンの1楽章、拍手を誘わずにはいられない終わり方だと常々私も思ってました。
今これが拍手せずにはおられようか!といった感じで、今回も自然発生した拍手。
それを受け、聴衆に向かってにっこり頭を下げる牛田くん。
胸の前で小さくパチパチと拍手をして、
指揮者と目を合わせて、嬉しそうに大きくうなずきました。
第2楽章 Andantino semplice
ピチカートから始まる第2楽章。
ピアノは他の楽器の音色をふわりと持ち上げるように、伴奏役の裏方へ。
一緒に演奏しているのに、まるでそれぞれが別々の曲を奏でているような不思議なハーモニー。
リズム感のない私には、一生習得出来ないと思われる高度なリズムの調和。
オケの演奏を、細かいフリルで縁取るようなピアノの繊細な指の動きと音の響きは、精密で美しいレース編みのよう。
ピアノの独壇場になると、オケの方達は石のように動かずに、ほとんどの人が目をつぶって耳を傾けていました。
生き生きと、伸び伸びと、音を転がすように指を動かす牛田くん。
ああ、これは夢じゃないのよね…。
なんか、幸せすぎて怖い…。
:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
第3楽章 Allegro con fuoco
一時のうたかたから覚めたような、再びドラマチックな第3楽章。
いよいよクライマックス。生命力溢れる最終楽章。
オケのみの演奏部分になると、牛田くん、手のひらの汗をタオルで丁寧に拭いていました。
ブルーと白のストライプ。濃いピンクの縁取り。
高知、京都の時と同じタオルのようです。
そして、両手を膝頭に置いて、全幅の信頼を寄せるように、オケの演奏を全身で感じている様子。
一緒に導入するときの、「はい、いいですね!」というように、オケの方を見て大きく息を吸うところ。
自分だけが前に出ることなく、しっかりアイコンタクトを取りながら、音を融合させているところ。
ああ、やっぱり牛田くんは調和の人なんだなあ!とじんわり嬉しくなりました。
うまく言えなかったけど、高知の時は、牛田くんとみんな(聴衆)を繋ぐ見えない糸がぷつっと切れてしまったような気がしてた。
でも、今日の牛田くんは、しっかりみんなと繋がってる。
指揮者と、オケと、聴衆と。
そして、躍動してる。楽しんでる!
これから迎えるクライマックスに向かって、どんどん上に上っていくジェットコースターのように上り詰めていく音楽。
この行き先が分かっているから、この曲を無粋だと言う人がいるのでしょうか。
でも、私は大好き!
来るよ来るよ!って、ワクワクしながら息を潜めて待つ瞬間。
キタ━━(゚∀゚)━━!!!
真剣な表情で、ときに歯を食いしばるように、ひたすら鍵盤をたたく牛田くん。
こんなに力いっぱい叩きつけて、指の骨が折れないのかしらと思うほど。
なんて勇ましいの! なんて男らしいの!
ああ、もう私には、この素晴らしさを表現できません。
最高!最高!
とにかく牛田くんのチャイコン、かっこよすぎる!!!
「ブラボー!」と喝采の中、指揮者の高関さんと抱き合う牛田くん。
コンマスとも握手をかわし、再び高関さんと目を合わせて、
「え?どうするの?どうするの?」とでも言うように微笑みあって、
繋いだ手を高く上げました。
嬉しそうな、楽しそうな、充実しきった牛田くんの表情。
その目の輝き!
ああ、すいません・・・。
今、改めて書きながら昨日の体験を辿っているうちに、何故か涙が…。
私、ずっと実感がなかったのかもしれません。
ずっとずっと待ち望んでいた夢が現実になったことに。
大好きな曲を、大好きな人の演奏で聴けた。
そして、大好きなその人が、充実感と達成感に満ちた輝く表情をしていた…。
ああ・・・。
。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
これ以上、わたくし言葉になりません。
では、本日も叫ばせていただきます。
(-ε-) スーーッ
牛田くん、あなたは最高!
素敵な演奏をありがとう!
幸せをありがとう!



