毎週日曜の朝9時から放送している
「題名のない音楽会」。
7月13日の放送は、
『50周年記念(8)“巨匠から若手へ クラシック編”中村紘子のピアノ魂』
ということで、女性ピアニストの巨匠、中村紘子さんが次世代を担う2名の若手ピアニストに公開レッスンを行いました。
日曜の朝9時。いつもなら遅めの朝食をとりながら、のんびり見ているのですが、
見ているうちに、あまりにもありがたくて、あまりにも興味深くて、あまりにも面白くて、
テレビの前に正座してかぶりつきで見てしまいました(〃∇〃)
まず登場した幸運なレッスン生は、数々のコンクールで上位入賞しているという藝大3年生の男性ピアニスト。
笑うと片方の八重歯がキラリと光るキュートな男の子です。
彼が中村さんから学びたいことは、ズバリ、
「ショパンの色気の出し方」。
これを聞いて、思わず、ショパンを弾いて
「誘惑的に弾いたり悪魔的に弾かないように」
とモスクワ音楽院の先生に言われたという14才の牛田智大くんを思い出さずにはいられません(*^.^*)
「雨だれ」の中間部分を弾く若手ピアニスト
それを聴いた中村さんの言葉。
「あなた、いいピアニストになるかもしれない。
あなた、まだ色気ないけど、割とルックスいいじゃない?これ重要なの。」
中村さんがおっしゃるには、ショパンコンクールなどではみんな内心ショパンにそっくりなロマンチックなピアニストの出現を待ち望んでいる。
そういう奏者が出てくると、だいたい2割くらい審査の点が増えるとのこと!
「我々のやることはパフォーマンス。舞台に出てきた瞬間から、聴く人の心を掴まなきゃならない。
そういうパーソナリティーを作るためには、本を読んだりもっと恋愛することが必要」
れ、恋愛は置いといて、これ、牛田くん、既に満たしてると思いませんか…?(///∇//)
左手が低音で旋律を奏で、右手がオクターブで同じ音を打ち続ける「雨だれ」中間部。
これを中村さんは「問い」と「答え」と表現。そして短調なフレーズを「脅迫みたい」と。
同じメロディを繰り返すときも、
「ショパンは2度同じことをしたら、『アホやねん!』って言われるの。」
「森羅万象でも、同じ葉っぱの揺らめきでも、チラチラと光の当たり方や揺れ方がみんな違う。ショパンはそれが言いたいの。」
な、なるほど…!( ゚ ▽ ゚ ;)
二人目は数々の国際コンクールに入賞しているという高校2年の女の子。
曲は、リストの「ピアノ協奏曲第1番」。
「オーケストラとのかけ合いなどを学びたい」とのこと。
オーケストラ部分を、中村さんがもう1台のピアノで担当しての演奏。
リストのピアノ協奏曲、初めて聴きましたが、超絶技巧のリストらしい、高速オクターブ奏法が続くかなりの難曲。
さすが、数々の国際コンクールで入賞しているというだけあります。
中村さんがおっしゃるには、
「ピアノ協奏曲を弾くことは、ピアニストにとって欠くべからず重要なこと。
なぜなら大勢のオーケストラの演奏の中で、たった一人、遠くまで響く音を身につけることが重要。」
先月、「ショパン ピアノ協奏曲第2番」で、ウィーンカンマーオーケストラとのツアーを終えたばかりの牛田くん。
そして、9月以降も次々とチャイコフスキーやラフマニノフの協奏曲を演奏の予定。
よかったね。ピアニストとして、欠くべからざる重要な経験を積んでいるんだね(*^ ^*)
リストピアノ協奏曲の出だしの指の動きを指導したあと、
「ここは脅迫してるように。怖いオッサンがストーカーしてるように…」 (笑)
そして、メロディが柔らかくなったところでは
「ストーカーが出てきたあとで、素敵な人が出てきたみたいに…。」 (笑)(笑)
なんてお茶目で楽しい例えなんでしょう。こんなふうに具体的に言ってもらうと、弾く側も、ものすごくイメージしやすいですよね♪
そして、「この方(素敵な人)が、危険かもしれないの。」
・・・ふ、深い!!(=◇=;)
恐れ入りましたm(_ _ )m
2名のレッスンを終え、司会の佐渡裕さんから、次世代へのメッセージは?と訊かれて
「これはとっても難しい。なぜなら日本は先進国になってしまった。
先進国の特徴は、無理に3歳の小さい頃から部屋に8時間こもってシコシコピアノを弾くなんてアホくさいことを誰もしなくなる。それが一番怖い。
ただ、どんな時代でも、1人か2人、素晴らしい天才が現れるんですね。
だから、案外そういう人に任せておけばいいんじゃないかと、私は非常に楽天的に考えています。」
はいっ!はいっ!(^O^)/
↓この人に任せておけばいいと思いますっ!!
あのぅ…。
なんでもかんでも牛田くんと結びつけてしまうワタシ、なんかの軽い病気でしょうか…?(^_^;)
ま、いいや。自覚あるし(///∇//)
最後は、中村さんの演奏で、グリーグのピアノ協奏曲第1楽章。
ああ、ドラマの衝撃シーンなどで使われるこの冒頭部分。
この曲がそうだったのですね!
日本のピアニストを代表する巨匠のこの方の演奏、ワタクシ恥ずかしながら、初めて聴きました(〃∇〃)
オーケストラを見るとき以外はほとんど鍵盤を見て、曲調のせいでしょうか。眉間にしわを寄せた険しい表情。
この画像、ちょっと大仏入ってる…?(←こっ、コラっ!!)
その力強く迷いのない演奏は、黒くて大きなピアノを征服しているようにも見えました。
ラン・ランの演奏を聴いた時もそうなのですが、なんでしょう?この説得力のある演奏は…。
今年古稀(70歳)になられる(!)という中村さん。
この方の深い経験からくるユーモアを交えた言葉や教え。
佐渡さんがおっしゃるには「まるで人生相談から占い師みたい。」
こんな素敵なピアニストにレッスンを受けられた生徒さん。この経験は大きな財産になることでしょうね(^^)
中村さん、牛田くんを発掘してくださった方でもありますものね♪
11歳で初めてこの番組に牛田くんが出た時は残念ながら見逃してしまったけれど、
これからも登場する機会はきっとたくさんあるでしょう。
前も載せたけど、また載せちゃお♪
今度出るときは、佐渡さんと目線が同じくらいかもしれませんね(*^ ^*)
牛田くん!次世代があなたを待ってます♪♪♪




