牛田くんのデビューアルバムにも入っているヒナステラの「アルゼンチン舞曲集」。

特に3曲目の「はぐれ者のガウチョ」は、デビューした頃テレビでよく弾いていたので、ご存知の方も多いと思います。

超高速で、激しくて、難解で・・・。
弾いている牛田くんの真剣な表情も鬼気迫るものがあり、激しい手の動きに体もブンブン揺れていて、なんとも迫力のある曲です。
鍵盤にドゥルルルルっ!と、指を滑らせて終わるラストのポーズがあまりにかっこいいのはご存知のとおり(〃∇〃)


動画探してみました (投稿者様、失礼致します)
1:38頃から始まるのが「はぐれもののガウチョ」です。



これ、「スッキリ!!」初出演の時の映像でしょうか?
演奏中の夢見るような表情。一転して引き締まった表情。終わったあとのニッコリ攻撃。
ああ、何度見ても素敵ですねぇ(*^▽^*)

この「アルゼンチン舞曲集」、

♪「年老いた牛飼いの踊り」
♪「粋な娘の踊り」
♪はぐれもののガウチョの踊り」


の3曲から構成されています。

特に1曲目と3曲目。別段メロディが美しいわけでもなく、不協和音の連続はなんとも幾何学的。
ゲームを攻略するような感覚で男の子が好んで弾きそうな曲ではありますが、

今年5年生になった娘が、

「発表会でこれ弾きたい。」

と言い出しました。

Σ(((゜д゜;)))

な、なんて身のほど知らずな・・・!
てか、女の子なら、ワルツとかノクターンとか、綺麗な曲がいくらでもあるでしょーが!

・・・でも、牛田くんが弾いてるこの曲、知りたい!聴きたい!(≧▽≦)

ということで(^^ゞ、録音したCDを先生にお渡しし、OKをいただきました。


楽譜。

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日本では扱われていないらしく、フランスのデュラン社製。
ライバルがいないせいか、たった3曲で2592円もするんですよ!(#`ε´#)
あ、私が買った時は、増税前でもう少し安かったけど・・。


中身。


これが「年老いた牛飼いの踊り」

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そ、そうか。日本製じゃないから、日本語じゃない(T_T)
フランス語?・・・でもないみたい。
アルゼンチンだからスペイン語?

・・・謎なんですけど、イタリア語でした( ̄_ ̄ i)

8分の6拍子なんですけど、なぜか左手だけにフラットが5個ついてます。

不協和音だらけのこの曲、知らない人が聴いたら「間違ってるんじゃない?」と思う気がしてなりません。



2曲目「粋な娘の踊り」

ゆったりムードの聴かせる曲です。

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・・・あ、気付きました?(〃∇〃)
一緒に写ってるのは、牛田くんもご愛用の指のトレーニング器です。
YAMAHA本店で見つけて、つい嬉しくて・・・(///∇//)


ピアノの先生がイタリア語の辞書を引いて調べてくださったらしく、ところどころに記号の説明が(先生、恐縮です)。
最後のページには、先生の字で「ショボくならず」と書いてあります。
ショボかったんですね・・・( ´艸`)

この曲は、3曲の中では一番弾きやすく、感情移入もしやすいかもしれません。



さて、問題の3曲目
「はぐれもののガウチョ」


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・・・あ、やっぱり気付いちゃいました?(照)
ゲストとして一緒に写っていますのは、世界にたったひとつの「牛田王子石鹸」です(///∇//)


ところでみなさんは、最初から「ガウチョ」って読めました?
「ガチョウ」って読んだりしませんでした?

わたくし、最初にCDのパッケージの、白いタートルネックで微笑む天使みたいな男の子と曲目を見て

「まー可愛らしい♪ このボクちゃん、迷子になっちゃったガチョウさんの曲を弾いてくれちゃうのね~♪」

などと、大人の余裕でうんうんと頷いたりしてたんですけど、

曲を聴いて打ちのめされました。

牛田様、愚かなわたくしをどうかお許しくださいm(_ _ )m


ちなみに、ガウチョとはアルゼンチンの草原で放牧を行う牧童のことらしいです。

で、ガウチョパンツというのが今流行ってるらしいですね。
当時のガウチョたちがはいていたパンツのデザインを真似たらしいですよ。

ちなみにこんな感じ

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あー、持ってるような、持ってないような・・・。
今流行りのステテコが太くなった感じ・・・・?


「アルゼンチンの曲をやるのは初めて。背景を知りたいわ。」と先生がおっしゃるので、
「ヒナステラとは?」「それぞれの曲の解釈」「アルゼンチンにおける音楽の歴史」「アルゼンチンの歴史」まで調べてしまいました(^_^;)
牛田くんと少しでも関係があるというだけで、どうしてこうも私のテンションは上がるのでしょう?(//・_・//)
こんな学生のレポートもどきを提出された先生、さぞ困惑されたかと・・・(反省)。

曲の話に戻りますが、この「はぐれもの・・」が一番難しいです。
練習にほとんどノータッチなのでよく分からないのですが、どこまでも続く怪しげなゾワゾワする感じ。正しいのかどうかさえ分かりません。
「小犬のワルツ」みたいにメロディが分かりやすい曲ならやりがいもあるかもしれませんが、出来てるかどうかさえよく分からないし、

何より子供は飽きてくる。

途中、解き放たれたように転調する部分があるのですが、ここからがさらに難関。
指をいっぱいに開いた右手の和音があっちこっち移動する間に、8分の9拍子が1小節だけ、次に8分の6拍子が2小節、また8分の9拍子が1小節・・・という・・・。

・・・普通なら気ィ狂います(T_T)


で、最後のドゥルルルル・・・のとこ。
最初にやった時、娘は手から血を流しました!

私、前から思ってたんですけど・・・
DVDで演奏している牛田くんの指がアップになった時よくよく見ると、
小指や親指の背中の関節のあたりが、ちょっとタコみたいになってるんですよね。
これ、絶対、この曲に限らずドゥルルルを何回も何回も繰り返し練習することによって出来たピアノダコだと思うんです。

きっと最初はその白く柔らかい指から血を流して、カサブタになった頃またやって、もっと血が出てまたカサブタが出来て・・・(ノ◇≦。)
努力して努力して、あんなふうに素敵に弾けるようになったのですよね。ううう・・・(TT)

とことん練習すれば、譜面通りに弾けるようにはなるでしょう。
でも、曲に気持ちを織り込んだ「魅せる」「聴かせる」演奏は、そう簡単に出来るものではありません。
一体どれだけこの曲を理解して、どれだけ弾き倒したんでしょう?
完全に自分のものにしてますもんね。


娘もなんとかゆっくり弾けるようになりましたが、当然ながら牛田くんの足元になど遥かにおよびません。
聴いてる人はきっと「???」だと思います。
「イッタイ、コレハ・・・曲ナノデスカ・・・?」みたいな。

それでも、なんとかここまでこぎつけて、

発表会は明日です。(;^_^A

それにしても、毎年思いますけど、なんで子供の発表会って弾いてもいない親の方がこんなに疲れるんでしょう?

そして、必ずといっていいほどバトルが勃発しますよね。

我が家でもありました。

汗と涙と血の記憶!!!

「ヒナステラの戦い」

もうここまで来たら、まな板の鯉なので、終戦を迎えました(と思いたい)が、
ピアノを習ってるお子さんを持つ友人達は、ほとんどがやってますよ。

「ベートーベンの乱」
「ギロックの変」


なんかヒナステラより激しそ~(^▽^;)

ショパンだったら・・・お互いちょっと言い合っただけでハートが傷ついて口もきかずに泣き寝入り。

モーツァルトだったら・・・能天気すぎて、ケンカにもならない。


あ、イメージイメージ(^o^;)




とにかく、どうなることやら・・。