羽生結弦選手が凱旋パレードで仙台を沸かせた4月26日、
ラン・ランのピアノリサイタルに行ってまいりました。
ラン・ランのピアノとの出会いは、2009年~2010年にかけて上映された、映画「のだめカンタービレ最終楽章 前編」で、のだめが進級のための課題曲として弾いたモーツァルトの「トルコ行進曲」を聴いた時。
こんなにも色彩豊かでワクワクするピアノの音色があったのか!
とすっかり魅了され、この「トルコ行進曲」が聴きたいがために、もう一度映画館に足を運んだくらいです。
それっきりなんとなく忘れていたのですが・・・(^_^;)
昨年出会った牛田くんがラン・ランの大ファンと知りまして・・・
ええ。彼が好きなものは、無条件で私も好きなのです
(///∇//)
初めて行ったサントリーホール。
すごいんですよ~!開場時間になると、重々しく扉が開き、パイプオルゴールが音楽を奏でるんです。
舞台をぐるりと3方から囲む感じの2階席。
おっ。意外にピアノが近い!
この日の曲目は、
< 前 半 >
モーツァルト
♪ピアノ・ソナタ第5番 ト長調 K.283
♪ピアノ・ソナタ第4番 変ホ長調 K.282
♪ピアノ・ソナタ第8番 イ短調 K.310
< 後 半 >
ショパン
♪バラード第1番 ト短調 op.23
♪バラード第2番 ヘ長調 op.38
♪バラード第3番 変イ長調 op.47
♪バラード第4番 ヘ短調 op.52
という、実に単純明快なプログラム。
さて、登場しました、ラン・ラン氏。
黒のジャケット&ズボンに白のTシャツ。胸元に光る金のネックレス。
ちょっとやんちゃでラフな雰囲気は、クラシックというよりジャズピアニスト。
客席それぞれに鷹揚な笑顔を向けて、煽るように両手を上げ、片足を半歩踏み出して独特のご挨拶。
なんと、椅子に座ると同時にいきなり弾き始めました!
何かが降りてくるのをじっと待つようにして、精神を集中してから弾き始める牛田くんの演奏スタイルを見慣れてる私としては、これにはちょっと意表をつかれました。
それにしても、なんて丸い音!角が全くないんです。
色鮮やかなビー玉が、コロコロと転がるような音色。
そして・・・とにかく楽しいっ
私の席からは、後ろ姿しか見えなかったのですが、鍵盤を離れている時の手は、大きく跳ねたり空を切ったり振り上げたり、まるで指揮者のよう。
頭を揺らし、足を踏み鳴らし、背中さえも表情がクルクル変わるんです。
なんて自由なの?!なんて解き放たれてるの?!
モーツァルトのピアノ・ソナタ・・・。グールドのCDを聴いた時、あまりにも速くて無機質で淡々としてて・・・色のない難しい書物を目にしたときのようでちょっと落胆した記憶があるのですが、
リトル・ピアニストにも書いてあったように、ルバートをふんだんに使ったラン・ランのピアノ・ソナタは、このうえなく人間臭くて、ピアノからカラフルな音符が飛び出してくるのが見えるよう。
まるでおもちゃ箱をひっくり返したみたい
普通ならありえないような自由すぎるテンポと「間」。
作曲家が意図した速さや弾き方をものすごく無視してるかもしれないのに、この恐ろしいぐらいの説得力は何?!
きっとこの人は、人が聴いて一番心地よいテンポを知り尽くしている。
吹雪の中を凍えて帰り、お湯をたっぷり張ったバスタブにゆったりと体を沈めた時のような・・・
マッサージを受けて、まさにそこ!というツボを揉みほぐしてもらっているような・・・
「そう、これこれ!これをずっと求めてたのっ!」
そんな感じ。
さて、後半のショパンのバラードは、どんなふうに料理してくれるの?
再び登場したラン・ラン。
独特の挨拶をして、またしても椅子に座ると同時に弾き始めました!
うわあぁ!!なんて骨太なショパン!!
なんていうか・・・ゴシック体!
マッキー極太油性ペン!
あばれ太鼓!
でも、雑じゃない。
矛盾した言い方になるけど、
「どっしりと繊細」
ショパンなのに・・・ショパン以上にラン・ランだ!
すごーい!すごーい!ラン・ラン。
牛田くんを知ってからというもの、誰の演奏を聴いても「これが牛田くんだったら病」を発病していた私(笑)。
はっ!そういえば、持病が出てない!( ̄□ ̄;)!!
もう他の誰かと比べようもないくらいラン・ランなんです。
ラン・ラン過ぎるんです!
バラード2番。
心地よい響きにうっとりと身をゆだねていたら、・・・タメにタメて・・・
突然のフォルティッシッシモ!!!
恐怖映画で突然エイリアンが出た時のように、びっくりして思わず座席で飛び上がってしまった(笑)
私だけじゃない。みんなビクッと軽く腰を浮かした~!(笑)(笑)
やられた~っ!!(≧▽≦)
もう会場はすっかり虜。
弾き終えてピアノを離れようとするその時、会場から花束を持ったご婦人が。
花束を受け取って、握手をし、ついでにチュッとご婦人の手の甲にキスをするニクいヤツ。
次々とプレゼントや花束を持って駆け寄る女性ファンに、とってもサービス精神旺盛に応えるイキなヤマアラシ(髪型)。
飛び交う「ブラボー!」の声。
立ち上がって手を振る女性達。
すっ、すごいわ~(〃∇〃)
でも、分かる。納得の求心力。
アンコール1曲目は、「華麗なる大円舞曲」
この曲、可もなく不可もなくという感じで、今までどちらかというとスルーしてきた方なのに、思わず「うわぁ~♪」と声が出てしまうほど楽しくてワクワクして、魅力的。
こっ、これが、あの「華麗なる大円舞曲」?
かと思えば、2曲目は聴いたことのないバラード調。
ああもう、せつないせつない(ノ_-。)
隠してた色気を、ここでふんだんに見せ付けられるとは。。。
あとで知った曲名は、ポンセの「間奏曲」。
プーランクの「エディットピアフ讃」と同じせつなさと思ってください。
3曲目。
ものすごい速さで「トルコ行進曲」。やたっ!
超高速パッセージの時、顔芸が飛び出したのか、表情が見える位置の客席から笑いが起こる。
「来年は絶対表情の見える席ね!」と、暗黙の了解でリピーター決定の友人と私(^▽^;)
ラン・ランの魅力、この目で、この耳で、しかと実感してまいりました。
牛田くんが憧れる理由も、よーーく分かりました♪
エントランス横から地下駐車場を抜け、楽屋口まで延々と続く長蛇の列のサイン会。
もちろん並びました(〃∇〃)
最後の角を曲がったら、突然目に飛び込んできたラン・ラン。
サイン書くたびに、「ワッハッハ」と豪快に笑ってます。
・・・この人、血液型絶対O型だと思う(^▽^;)
隣に通訳とおぼしき女性が立っておられたので、思い切って言ってみました。
「『華麗なる大円舞曲』が、あんなに楽しくて素敵な曲だって、初めて知りました。
とっても男らしいショパンですね。」
茶色いいたずらっぽい瞳をクリクリっと動かして、彼、なんて答えたと思います?
「元々の曲が、それだけ素晴らしいんです。」
いやいやいやいやいやいやいや!ヽ(*'0'*)
あなたの演奏が素晴らしいんですっ!!!
凄い人って、どうしてこれほどまでに謙虚であらせられるのか・・・。
・・・っていうか、わ、わたし・・・
ラン・ランとお話してしまったああぁっ!!!(///∇//)
↓いただいたサイン。
ちなみに、右下でペーパーウェイトのアシスタントをしてくれてるのは、世界でたった一つの「牛田王子石鹸」(///∇//)
いい仕事してくれてます♪
サイン会の列に並んだらすっかり遅くなり、食べ物屋さんは次々閉店。
ファーストフードで夜ご飯となりました。
でも、いいの。耳と心でとびっきりのご馳走いただいたから・・・(*^.^*)
↓ラン・ランの公開レッスンを受ける牛田くん。
この2人が、同じ時代に生まれたことを、神様に感謝したいです♪
・・・すみません。
毎回簡潔にしたいと思いつつ、今回も長くなってしまいました(>_<)
長々とお付き合いいただきましたこと、ここに御礼申し上げますm(_ _ )m
ラン・ランのピアノリサイタルに行ってまいりました。
ラン・ランのピアノとの出会いは、2009年~2010年にかけて上映された、映画「のだめカンタービレ最終楽章 前編」で、のだめが進級のための課題曲として弾いたモーツァルトの「トルコ行進曲」を聴いた時。
こんなにも色彩豊かでワクワクするピアノの音色があったのか!
とすっかり魅了され、この「トルコ行進曲」が聴きたいがために、もう一度映画館に足を運んだくらいです。
それっきりなんとなく忘れていたのですが・・・(^_^;)
昨年出会った牛田くんがラン・ランの大ファンと知りまして・・・
ええ。彼が好きなものは、無条件で私も好きなのです
(///∇//)
初めて行ったサントリーホール。
すごいんですよ~!開場時間になると、重々しく扉が開き、パイプオルゴールが音楽を奏でるんです。
舞台をぐるりと3方から囲む感じの2階席。
おっ。意外にピアノが近い!
この日の曲目は、
< 前 半 >
モーツァルト
♪ピアノ・ソナタ第5番 ト長調 K.283
♪ピアノ・ソナタ第4番 変ホ長調 K.282
♪ピアノ・ソナタ第8番 イ短調 K.310
< 後 半 >
ショパン
♪バラード第1番 ト短調 op.23
♪バラード第2番 ヘ長調 op.38
♪バラード第3番 変イ長調 op.47
♪バラード第4番 ヘ短調 op.52
という、実に単純明快なプログラム。
さて、登場しました、ラン・ラン氏。
黒のジャケット&ズボンに白のTシャツ。胸元に光る金のネックレス。
ちょっとやんちゃでラフな雰囲気は、クラシックというよりジャズピアニスト。
客席それぞれに鷹揚な笑顔を向けて、煽るように両手を上げ、片足を半歩踏み出して独特のご挨拶。
なんと、椅子に座ると同時にいきなり弾き始めました!
何かが降りてくるのをじっと待つようにして、精神を集中してから弾き始める牛田くんの演奏スタイルを見慣れてる私としては、これにはちょっと意表をつかれました。
それにしても、なんて丸い音!角が全くないんです。
色鮮やかなビー玉が、コロコロと転がるような音色。
そして・・・とにかく楽しいっ
私の席からは、後ろ姿しか見えなかったのですが、鍵盤を離れている時の手は、大きく跳ねたり空を切ったり振り上げたり、まるで指揮者のよう。
頭を揺らし、足を踏み鳴らし、背中さえも表情がクルクル変わるんです。
なんて自由なの?!なんて解き放たれてるの?!
モーツァルトのピアノ・ソナタ・・・。グールドのCDを聴いた時、あまりにも速くて無機質で淡々としてて・・・色のない難しい書物を目にしたときのようでちょっと落胆した記憶があるのですが、
リトル・ピアニストにも書いてあったように、ルバートをふんだんに使ったラン・ランのピアノ・ソナタは、このうえなく人間臭くて、ピアノからカラフルな音符が飛び出してくるのが見えるよう。
まるでおもちゃ箱をひっくり返したみたい
普通ならありえないような自由すぎるテンポと「間」。
作曲家が意図した速さや弾き方をものすごく無視してるかもしれないのに、この恐ろしいぐらいの説得力は何?!
きっとこの人は、人が聴いて一番心地よいテンポを知り尽くしている。
吹雪の中を凍えて帰り、お湯をたっぷり張ったバスタブにゆったりと体を沈めた時のような・・・
マッサージを受けて、まさにそこ!というツボを揉みほぐしてもらっているような・・・
「そう、これこれ!これをずっと求めてたのっ!」
そんな感じ。
さて、後半のショパンのバラードは、どんなふうに料理してくれるの?
再び登場したラン・ラン。
独特の挨拶をして、またしても椅子に座ると同時に弾き始めました!
うわあぁ!!なんて骨太なショパン!!
なんていうか・・・ゴシック体!
マッキー極太油性ペン!
あばれ太鼓!
でも、雑じゃない。
矛盾した言い方になるけど、
「どっしりと繊細」
ショパンなのに・・・ショパン以上にラン・ランだ!
すごーい!すごーい!ラン・ラン。
牛田くんを知ってからというもの、誰の演奏を聴いても「これが牛田くんだったら病」を発病していた私(笑)。
はっ!そういえば、持病が出てない!( ̄□ ̄;)!!
もう他の誰かと比べようもないくらいラン・ランなんです。
ラン・ラン過ぎるんです!
バラード2番。
心地よい響きにうっとりと身をゆだねていたら、・・・タメにタメて・・・
突然のフォルティッシッシモ!!!
恐怖映画で突然エイリアンが出た時のように、びっくりして思わず座席で飛び上がってしまった(笑)
私だけじゃない。みんなビクッと軽く腰を浮かした~!(笑)(笑)
やられた~っ!!(≧▽≦)
もう会場はすっかり虜。
弾き終えてピアノを離れようとするその時、会場から花束を持ったご婦人が。
花束を受け取って、握手をし、ついでにチュッとご婦人の手の甲にキスをするニクいヤツ。
次々とプレゼントや花束を持って駆け寄る女性ファンに、とってもサービス精神旺盛に応えるイキなヤマアラシ(髪型)。
飛び交う「ブラボー!」の声。
立ち上がって手を振る女性達。
すっ、すごいわ~(〃∇〃)
でも、分かる。納得の求心力。
アンコール1曲目は、「華麗なる大円舞曲」
この曲、可もなく不可もなくという感じで、今までどちらかというとスルーしてきた方なのに、思わず「うわぁ~♪」と声が出てしまうほど楽しくてワクワクして、魅力的。
こっ、これが、あの「華麗なる大円舞曲」?
かと思えば、2曲目は聴いたことのないバラード調。
ああもう、せつないせつない(ノ_-。)
隠してた色気を、ここでふんだんに見せ付けられるとは。。。
あとで知った曲名は、ポンセの「間奏曲」。
プーランクの「エディットピアフ讃」と同じせつなさと思ってください。
3曲目。
ものすごい速さで「トルコ行進曲」。やたっ!
超高速パッセージの時、顔芸が飛び出したのか、表情が見える位置の客席から笑いが起こる。
「来年は絶対表情の見える席ね!」と、暗黙の了解でリピーター決定の友人と私(^▽^;)
ラン・ランの魅力、この目で、この耳で、しかと実感してまいりました。
牛田くんが憧れる理由も、よーーく分かりました♪
エントランス横から地下駐車場を抜け、楽屋口まで延々と続く長蛇の列のサイン会。
もちろん並びました(〃∇〃)
最後の角を曲がったら、突然目に飛び込んできたラン・ラン。
サイン書くたびに、「ワッハッハ」と豪快に笑ってます。
・・・この人、血液型絶対O型だと思う(^▽^;)
隣に通訳とおぼしき女性が立っておられたので、思い切って言ってみました。
「『華麗なる大円舞曲』が、あんなに楽しくて素敵な曲だって、初めて知りました。
とっても男らしいショパンですね。」
茶色いいたずらっぽい瞳をクリクリっと動かして、彼、なんて答えたと思います?
「元々の曲が、それだけ素晴らしいんです。」
いやいやいやいやいやいやいや!ヽ(*'0'*)
あなたの演奏が素晴らしいんですっ!!!
凄い人って、どうしてこれほどまでに謙虚であらせられるのか・・・。
・・・っていうか、わ、わたし・・・
ラン・ランとお話してしまったああぁっ!!!(///∇//)
↓いただいたサイン。
ちなみに、右下でペーパーウェイトのアシスタントをしてくれてるのは、世界でたった一つの「牛田王子石鹸」(///∇//)
いい仕事してくれてます♪
サイン会の列に並んだらすっかり遅くなり、食べ物屋さんは次々閉店。
ファーストフードで夜ご飯となりました。
でも、いいの。耳と心でとびっきりのご馳走いただいたから・・・(*^.^*)
↓ラン・ランの公開レッスンを受ける牛田くん。
この2人が、同じ時代に生まれたことを、神様に感謝したいです♪
・・・すみません。
毎回簡潔にしたいと思いつつ、今回も長くなってしまいました(>_<)
長々とお付き合いいただきましたこと、ここに御礼申し上げますm(_ _ )m