こんばんは。
長らく間が空きました。
昨日、京都まで足を延ばし、京都芸術劇場春秋座にて
『ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ』 を観てきました。
ところで東京ローズってご存知ですか?
これは戦時中、日本が連合国に向けてたプロパガンダ放送(ラジオ)の女性アナウンサーを
米軍が勝手に名付けた愛称です。 相手の戦意消失が狙いなので話の内容に棘がある、
つまりバラ(ローズ)と呼ばれていました。ゼロ・アワーはその番組の名前。
放送は終戦の2年前から日系人女性がかき集められて行われ、
南方で作戦展開中の連合国の間では予想外に人気番組となっていた(この時点で映画化も)。
そう言う状況なので、終戦後に占領軍による”東京ローズ”探しが行われた。
この実話をベースにお芝居は作られ、アメリカ・カナダで公演を行い、そして京都で凱旋公演。
つまり、このお芝居は日本人による海外向け公演なので、
英語上演なのです(日本語字幕はあります)。また日本人、日系人役なので日本語パートも部分も多いです。
芝居の中では、ゼロ・アワーは6人の女性によって放送されていたことになっています。
米軍の中では6人それぞれに愛称がつけられていました。
その中でも話の最後に「チェッ~クメイト」と一番セクシーな声を発するのが
”ローズ”と呼ばれ絶大な人気を博していました。
しかし、実際の舞台上には5人。
その”ローズ”と呼ばれている彼女がいないのです。
日系米国軍通信兵(後に占領軍通訳)のダニエルは必死に彼女を探しますが、
同僚だった5人の女性も彼女を見たこともありません。
実質的に放送を行っていた放送技師の潮見でさえも彼女を知らないと。
この時、ダニエルと潮見がチェス仲間になります(腕前は潮見が上)。
”ローズ”が誰なのかの謎が深まる中、
5人の女性のうち唯一アメリカ国籍を維持したままの彼女アニーが、
マスコミに祭り上げられ、東京ローズに仕立てあがられてしまいました。
アニーは米国への愛国心から、
国籍を変えずにいたのに国家反逆罪の重罪になってしまいます。
なぜか親切だった放送技師の潮見はアニーを助ける証言をしません。
ダニエルはアニーが”ローズ”ではないことをその声質で違うと必死に陪審員に訴えるのですが・・・・。
すごく時が経ち、
ダニエルは高齢で盲目になりつつも、国際郵便で潮見とチェスを続けています。
そしてアニーが米国で亡くなったことを知った潮見が渡米し、ダニエルと直接会うことに。
潮見とダニエルの最後のチェスの試合、真実を知る潮見に勝てるのか。
いつになく筋を書いてしまいました。
お芝居は非常によくできていましたし、語るべきことも沢山ありました。
舞台は白い床にドーナツ型のテーブル(椅子収納可能)が5つで円になる。
5人の彼女達は昭和初期のデパートガールのような制服で帽子を目深に被り、
始めは誰が誰かが分かりません。話が進むうちに分かってくる。
他では中々観れない新鮮で実験的な舞台が観れて大変良かったです。
作・演出・美術 やなぎみわ さんでした。