川崎

11R

川崎記念

ダート2,100m

2コーナー出口からスタートし、左回りの小回りコースを一周半強する。最初の3コーナーまでの距離は約400m。非常に狭いコーナーを6回通るため、外々を回らされると不利が大きい。最後の直線は300m。道中ペースが緩みやすく基本的に逃げ・先行馬有利。




過去10年

1人気 (6-4-0-0)
2人気 (1-1-3-5)
3人気 (1-2-5-2)
4人気 (1-1-0-8)
5人気 (1-1-0-8)

6人気以下(0-1-2-60)

美浦(0-3-2-8) 
栗東(9-6-6-18)
地方(1-1-2-48) 


1〜4枠(2-4-8-28)




今年最初のJpnⅠ競走『第71回川崎記念』(2100メートル)が、20日に川崎競馬場で行われる。

一昨年の覇者チュウワウィザードに注目した。ここまで重賞で6勝の実績馬で、うち2勝はGⅠ(JpnⅠ含む)。ここに入れば地力は一枚上だ。前走は先に抜け出した勝ち馬に離されたものの、直線で鋭く伸びて2着を確保。明け7歳になっても、力に陰りはないだろう。【7・2・1・0】と好相性の川田騎手が手綱を取るのも心強く、同レース2勝目のチャンスだ。

強敵は前走の名古屋グランプリで待望のタイトルを奪取したヴェルテックス。豊富なスタミナがあり、左回りも問題ない。勢いに乗って逆転を狙う。

迎え撃つ地方の大将格は昨年の覇者カジノフォンテン。昨年はJpnⅠで2勝をマークしたように、力は確か。近況が案外でも、楽に先手を奪えるようなら一変しても不思議ではない。相手なりに走るタービランスは、JRAの強敵が相手でも好勝負が可能だ。

 

(文責:サンケイスポーツ)

川崎記念(JpnI)は

川崎 11R

発走時刻は、16:10です。


第71回川崎記念。

1951年に開設記念として創設された川崎最大のビッグマッチ。

3000mだった第1回から幾度かの変遷の末、現在は2100m戦。1990年に指定交流化され、1998年にはJpnIに格付けされた。

 

チャンピオンズカップではテーオーケインズに差はつけられたものの2着に食い下がったチュウワウィザード。昨年はドバイワールドカップでも2着に健闘している砂のトップホースだ。一昨年に川崎記念を制した実績もあり今年の主軸になりそうだ。

 

昨年の覇者カジノフォンテンは前走のチャンピオンズカップで大敗しているが、動きのとれないインで揉まれるかたちになって自分の競馬ができなかった結果。今回も逃げ脚速いサルサディオーネがいて、昨年のようなげ切りとは行かないだろうが、自分のリズムを維持できれば直線でもうひとギア使う。

 

ヴェルテックスは中央デビューから3歳秋に兵庫に移籍すると、連勝して再び中央に戻った。前走の名古屋大賞典で初タイトルを手にしたが、浦和記念で3着の実績もあり小回りへの対応力十分。

 

昨年4着のタービランスは気を抜く面を出す気性も年齢と共に解消し集中デキるようになっている。

転入2戦目の報知オールスターカップで2着エルデュクラージュ。

笹川騎手に手替わりするケイティブレイブも復調の兆し見せる。

(競馬ブック 中川明美)


ダートのGⅠでは、最長距離の2100mで行われる川崎記念。このレースの位置付けは、フェブラリーSの前哨戦であり、ドバイワールドカップの前哨戦。しかし、フェブラリーSを目指す馬は、長距離のこのレースよりも、1800mの東海Sに出走することが大半。また、前年のチャンピオンズカップの上位馬は、2020年より創設された世界最高賞金額のサウジカップに出走する場合もあるため、川崎記念はトップクラスとそうではない馬の力量差が大きくなることが多い。

 力量差が大きくなるために、過去10年で1番人気馬が【6・4・0・0】と全て連対している。その内訳は、前走の東京大賞典3着以内馬だった馬が9頭。前走のチャンピオンズカップで4着以内だった馬が1頭。もちろん、東京大賞典で3着以内だった馬には、チャンピオンズカップで4着以内だった馬も含まれ、基本的に前年の東京大賞典3着以内馬と、チャンピオンズカップの4着以内馬が有力と見ていいだろう。

 まず、前年の東京大賞典の3着以内馬だった馬を見ていくと、過去10年のこのレースでの成績は【6・6・1・1】。1着の該当馬は、2012年のスマートファルコン、2013年のハタノヴァンクール、2014年、2015年、2016年のホッコータルマエ、2018年のケイティブレイブ。2着の該当馬は、2013年のワンダーアキュート、2016年、2017年のサウンドトゥルー、2019年のケイティブレイブ、2021年のオメガパフューム。3着の該当馬は、2015年のサミットストーンだ。

 唯一の4着以下は、2018年のサウンドトゥルー(5着)で、同馬は前々走のチャンピオンズカップで11着に凡退していた。競走馬は近2走の成績で今回も走るところがあるので、前々走で2桁着順に敗れているような馬は過信しないほうがいいだろう。前走の東京大賞典で2着だった2009年の川崎記念の覇者ヴァーミリアンが前々走のジャパンカップダート(現チャンピオンズカップ)で8着だったことから、前々走で8着以内が前年の東京大賞典で3着以内馬を狙うにあたっての目安となりそうだ。

 次に前年のチャンピオンズカップの4着以内だった馬を見ていくと、過去10年のこのレースでの成績は【5・2・0・0】。1着の該当馬は、2013年のワンダーアキュート、2014年、2015年のホッコータルマエ、2018年のケイティブレイブ、2021年のチューワウィザード。2着の該当馬は、2016年、2017年のサウンドトゥルーである。また、前年のチャンピオンズカップで5着だったアウォーディーが、このレースで3着に好走していることから、3連系の馬券で狙うのであれば5着まで視野に入る。

 また、前年のGⅡ・日本テレビ盃の優勝馬も案外と活躍しており、過去10年でのこのレースでの成績は【1・3・0・0】。こちらも連対率100%を誇る。1着の該当馬は、2012年のスマートファルコン。2着の該当馬は、2016年のサウンドトゥルー、2018年のアポロケンタッキー、2019年のケイティブレイブだ。遡れば2011年に川崎記念を優勝したフリオーソも、前年の日本テレビ盃の1着馬である。

 日本テレビ盃JBCクラシックの前哨戦。そこでの激走疲れが祟って本番に繋がらないこともあるが、新興勢力と休養明けの実績馬がぶつかり合うレースで案外とハイレベルになることが多いからだろう。アポロケンタッキーJBCクラシック8着、東京大賞典で4着からこのレースで2着に巻き返したように、前走で多少負けていても守備範囲だ。

 今度はこのレースで穴を開けるタイプを紹介しよう。一番は前走の名古屋グランプリで3着以内だった馬だ。該当馬は2014年の3着馬トウショウフリーク、2016年の3着馬アムールブリエ、2018年のミツバ、2020年の3着馬デルマルーヴル。もう少し遡れば、2008年の優勝馬フィールドルージュ、2007年の優勝馬ヴァーミリアンや3着馬のドンクールもそう。ただし、東京大賞典の3着以内馬が出走していた年は3着までで終わることが多い。

 さらに大穴を狙うのであれば、コーナーがきつくてペースが上がりにくい川崎らしく、逃げ馬の一発だろう。ダートの逃げ馬はシンプルに強いこともあり、2012年のスマートファルコン、2018年の ケイティブレイブなどの1番人気馬も優勝しているが、2017年には中央の準オープンを勝ち上がったばかりの5番人気馬オールブラッシュが逃げ切勝ちを決めている。

 他に逃げて3着以内だった馬を上げると、2013年のグラッツィア(4番人気・3着)、2014年のトウショウフリーク(2番人気・3着)、2015年のサミットストーン(6番人気・3着)、2019年のオールブラッシュ(2番人気・3着)、2021年のカジノフォンテン(4番人気・1着)。過去10年で逃げ馬が8度も馬券に絡んでいるのだから、狙わない手はないだろう。

 また、コーナーがきついコースは内枠有利になるので、1番枠も穴メーカーとなる。実際に2012年にランフォルセ(5番人気・2着)、2013年のグラッツィア(3番人気・3着)、2021年にカジノフォンテン(4番人気・1着)。特に馬場が軽いとその傾向が顕著で、前記の3頭の好走時は全て稍重~不良馬場だった。


 まとめるとこうなる!

 ●本命候補
 ・前走の東京大賞典3着以内か、前走のチャンピオンズカップで4着以内の1番人気馬。
 ・前年の東京大賞典で3着以内馬。
  (前々走で8着以内が条件)。
 ・前年のチャンピオンズカップで5着以内の馬。
  (2着以内を狙うのであれば、チャンピオンズカップ4着以内が対象)
 ・前年の日本テレビ盃の優勝馬。

 ●穴馬候補
 ・前走の名古屋グランプリで3着以内の馬。
 ・逃げ馬。
 ・稍重~不良馬場だった場合の1番枠の馬。

(山崎エリカ)