二度見の特権 | 馬鹿日報・弐

二度見の特権

先月のことになりますが、
このところずっとハマっているお笑いユニット
「エレ片(エレキコミック+ラーメンズ片桐仁)」の
コントライブを観に行ってきました。

2月25日(木)は嫁さんと観るべく、
そして東京千秋楽の2月28日(日)は
昨年一緒に観た友達と観るべくチケットを確保し、
自分としては生まれて初めて
「同じ舞台を二度見る」
ということをしたのですが、
これがかなり面白かったです。


とにかくエレキコミックのお二人は
ライブでアドリブ(悪ノリ)を挟みまくり
それに片桐さんが翻弄されて
最終的にはマジ切れするというのが
図式として出来上がっているわけですが、
たかだか2日間空けただけだったのに
コント中にエレキが片桐さんに対して行う
イジメのパターンが増えていて、
それだけでもかなり笑えました。


各コントのオチの台詞も
その場のノリで変わるらしく、
やつい・片桐が扮する
中年ストリートミュージシャンの悲哀を描いた
コントでは、クライマックスで
西野カナの「トリセツ」に乗せてPV風に
「盗んできた廃棄のコンビニ弁当に
 大量のお酢をかけて(舌バカだから)食べつつ
 公園でイチャイチャする中年2人」
という(かなりくだらない)映像が流れたんですが、
それに対して通りすがりの客(=ツッコミ役)の
今立さんが、最初に観た日は
「なんだこれ」
と言ってオトしていたんですが、最終日では
「『映像で泣きました』って
 アンケートがあったけど、バ~カ!」
と吐き捨てて終わるなど、
こういうのって何度か観た人であれば
より笑える特権なんだろうなぁ、と。
一人で3~4回観に行く人もいるようで、
その気持ちもちょっとわかりました。


とかく今回のライブは
「片桐仁の半生記」ともいえる内容で、
タイムマシンで過去の(自堕落な)自分に会いに行って
「多摩美に入ってある男に出会わないと
 性犯罪者になるぞ!」
と脅すなど、エレ片の特徴でもありますが
実在する人をモデルに
「人間」をヒリヒリするほどえぐって描いて、
それでも笑える……というスタイルの
集大成ともいえるような内容でした。

話の帰結する先が
「囚人になってもオ■■■できれば幸せ」
だったりするもんで、
テレビでは絶対に流せないし
それゆえに身の周りに共感してくれる人も
ほとんどいないわけですが、
だからこそ舞台で生で観るということの価値が
よくわかるのではないかな、とも。


…この半年ほど、とある知人の方の応援を理由に
お笑いライブに行く機会が激増して
先日はその中から
R-1のチャンピオンが出たりもしたんですが、
(さすがにちょっと驚きました)
演劇やパフォーマンスも含めて
今年はもっと色々観られればいいなと思います。