訪問介護の報酬が下がるようだ。国は何をしているのかと言われるとその通りなのであるが、ここでは国の立場を掘り下げて行こうと思う。
介護保険の創設
介護保険は2000年に開始された保険制度だ。当時の介護といえば基本は自宅介護が主流で主婦が尊属の介護をしていた。これでは主婦が仕事に付く事ができないので主婦の労働力を確保するために、訪問介護を推進した。いままでの家事のひとつではなく報酬の発生する仕事に変えたのだ。
設計としての40歳からの徴収も悪くはない。社会に出て結婚をして子供を育て始めた頃に負担が増えるのだが、その頃には収入が増えるだろう。子供が10歳前後になれば母親も働けるだろう。という統計のデータから設計したと考える。
ここで犯した間違い
少子化の対策をしなかったことが一番の間違いだと思う。第一子が10歳であるなら、2子3子はもっと低年齢だ。これでは働きには出られない。想定される出生数からすると2人以上必要な時代だ。しかし出生率は1.3しかいない。子供1人の家庭が多く、また、共働きの家庭がほぼ同数であった。
国の予定通り
時間の経過とともに専業主婦の家庭は全体の1/3未満になる。2019年の統計はそう示している。当初の予定通り母親も労働力とすることに成功したのだ。恐ろしい政策ではないか。
儲かるから減らしたというが
訪問介護の事業は利益が出るとの事。確かにそうかもしれない。しかし、ここで訪問介護の補助をやめるのであれば、他の方法も考えないといけないと感じる。このままでは訪問介護の回数減少→不足分は家庭内から捻出→主婦の労働力減少につながるのではないか。