クリスマスプレゼントは薬湯 | 馬の会長日記

馬の会長日記

「馬の会」の会長“のみ”の気まぐれ日記。
競馬はもちろん、前に住んでいた新潟のこと、
今住んでいる埼玉のこと、趣味の旅行に、
アルビレックス新潟、グルメなどなど
その時思ったことを気ままに更新してま~す。

クリスマスに夫婦になってもプレゼント交換するっていうのもいいですが、
我が家は結婚してから夫婦で1つ欲しい物を話し合って買うって事にしています。

これまで、家電だったり、家具だったり、ゲームだったり・・・今、2人に欲しい物。

で、今年の自分たちのプレゼントは昨年のクリスマスにひきつづき、
温泉旅館に1泊しに行くことにしました。

今回足を伸ばしたのは新潟県の十日町市にある「松之山温泉」です。

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十日町と言えば日本屈指の豪雪地域。

さらに「松之山温泉」は山奥にあるのでこの季節にそこまでたどり着けさえするかどうか不安でしたが、
雪は降っていなく、道路はキレイに除雪されていて快適に車で走れました。

今回お世話になった温泉宿は「松之山温泉」の温泉街中心部にある「白川屋」。

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古民家の様なとってもあたたかな趣のある宿。

そして部屋に通されてビックリしたのは、ボクらは一番安いプランで予約したはずなのに、
宿全体の間取り図を見たら「白川屋」で一番広い部屋になっていました。

何かの間違いだと思いましたが、ボクらの旅によくある部屋のランクアップみたいなんです。
超ラッキ~♪ 「白川屋」さん、ありがとうございます!

部屋には灯籠があったり、高価そうな壺が飾ってあったりで、息子が壊さないかビクビクしちゃいますが、
コタツがあったのはかなり心を打たれました♪

さっそくうるち米のお餅の中にコシあんが入った松之山名物「しんこ餅」を
ほお張りながらくつろいじゃいましたよ。

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「松之山温泉」は温泉街と言ってもそんなに大きな旅館は無く、
どこも家族経営って感じのこじんまりとした雰囲気のある旅館が11軒並んでいます。

ただし、どこの宿もホントの古さは感じないのは訳があるんですよ。

「松之山温泉」は開湯は約800年前に傷ついた一羽の鷹が温泉で傷を癒していたところを
木こりが発見したとされたという温泉地らしい伝説があり、
HNK大河ドラマ「天地人」で紹介された「上杉家」の癒しの秘湯でもあり、

さらには江戸時代中期、長野の「善光寺」参詣の往還道にあたったため賑わいをみせ、
その当時の温泉番付にも登場している歴史ある温泉だったんですよ。

ところが戦後の昭和29年8月、戦火は逃れたものの温泉街の上手の方で火事が発生し、
その時、運悪く台風が接近していたためにその火は強風にあおられ、
またたく間に老舗旅館のほとんどを灰にしてしまったらしいのです。

そこから復旧するまでは大変な苦労があったとは思いますが、
そういった理由で古い宿でもせいぜい50年ちょっと。

だからどこも趣のある中にも清潔感があるんですねぇ。

では、さっそくその「松之山温泉」に入りましょう!

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って、当然息子も一緒です。

「松之山温泉」には日帰り温泉施設が3ヶ所あり、これまでそこには入った事があったのですが、
ぜひ泊りで来たいと思っていたんですよ。

実は「松之山温泉」は群馬県の「草津温泉」、兵庫県の「有馬温泉」と並んで、
『日本日本三大薬湯』の1つに数えられているんです。

「草津」も「有馬」も泊りで行った事はあるので、新潟の「松之山」もゆったりと浸かりたいと
以前からずっと思っていたんですよ。

「薬湯」と言われている泉質は「ナトリウム・カルシウム-塩化物泉」ですが、
「ホウ酸」を含む量が日本一の塩分の強い温泉で、そのしょっぱさはまるで海水。

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こういった海水と同じような泉質がナゼこんな山の中で味わえるのか?
その訳は「松之山温泉」の各所に掲示されてありました。

「松之山温泉」は、1200万年前の海水が地中に閉じ込められ「化石海水」となり、
それが地層の隆起と共に地表に上がってきて、さらに地圧によって湧出する
「ジオプレッシャー型温泉」だという説があるんです。

そしてそれが長い年月の間に化学変化を起こして臭いは独特の石油臭、色は淡い黄色に濁り気味。

それだけ貴重な限りあり資源だからか、ここ「白川屋」では、
お湯は循環ろ過し、塩素消毒もされていたりします。

さて、雪深い山中で1200万年前の海水に入るというロマンに浸ったその後のお楽しみは夕食ですね。

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今回は料理のメニュー表が無かったので詳しくはわかりませんが、食前酒に梅酒で乾杯~☆

新潟が誇る最上級のお米、「魚沼産のコシヒカリ」をはじめ、
新潟名産「かきのもと」「里芋」などの地元産の食材を活かした料理や、
白川屋自慢のオリジナル料理の「温泉しゅうまい」、濃厚な「ごま豆腐」、などなど。

息子もパリパリと揚がった「まいたけの天ぷら」や、素朴な「ブリ大根」、
「ブリの照り焼き」「ニラ玉スープ」大よろこび。

その他、「茶碗蒸し」「豚しゃぶ」「枝豆」「野沢菜」「イチゴ&オレンジ」、
「お吸い物」には大きな松茸が贅沢に半分入っていたのには驚きました。

だって、これで一番安いプランなんですよ。 もっと上のプランにしたらどうなっちゃうんだろう?

この日に泊っていた常連のお客さんとちょっと会話をしたのですが、
この「白川屋」はお料理が美味しいからよく来るなんて言ってましたよ。

めちゃくちゃ満足です! ごちそうさまでしたぁ~♪


さて、食べて少し休んで、やることと言ったら次はまた温泉です。
実は泉質以外に、この「白川屋」の特質系のお風呂を記事にしない訳にはいきません!

それは・・・

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「白川屋」には2つのお風呂があり、それは昼夜で男女入れ替わるのですが、
そのどちらも温泉が吹き出る口が、ナゼか女性の胸になっているんですよ。

その意図はよくわかりませんが、大地の母からの恵みってことでしょうか?

息子がせっかく卒乳出来たのに、これを見てまた復活しないか心配。

でも、いざ実物を目にした息子は『おっぱい違う・・・ドングリ』って言うんですよ。
つい最近まで現役だったこだわりのある息子にはちょっと魅力的じゃなかったようです・・・。

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ちなみに↑これが夜、男湯にあったものですが、女湯はもっとインパクトがあるんですよ。

息子はそれを見にまた今度は相方とお風呂に入りにいきましたが、ボクは翌朝のお楽しみにしておきます。

夜、2度目のお風呂に浸かったら後は、部屋での~んびり♪

コタツに入って持って来たミカンと、スパークリングワインを飲みながら、まったりと年賀状書き。

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でも、やっぱり明るいとまったく息子が寝ないので、年賀状書きはたいして出来ませんでしたが・・・

そして次の日の朝を迎えましたが・・・ゲゲゲ~! やっぱりそうなりますよねぇ!
窓の外を見て予想通りだったのでビックリです!

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シンシンと・・・って言うんじゃなくて、ドカドカドカって大粒の白い綿が降ってくる感じ。
まだ降り始めたばかりだけど、こりゃマズいぞ!

なんて、その前にさっそく露天風呂に入って、雪見風呂だぁ~♪

「白川屋」の露天風呂は夜女子風呂だったところに1つしか無いのですが、朝は男風呂になっているはず。

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と、ちょっと楽しみにしていたのですが、行ってみたら四方が壁に囲まれていて
あんまり景色は見えませんでした・・・残念。

でも、もともと周りを山に囲まれている立地なので壁が無くてもあんまり景色は見えない感じです。

また「滝見露天風呂」って名前が付いていたのですが、滝もどこにも見えませんでしたよ。

あ、そうそう、こっちの内風呂にはもっとインパクトのあるこれが↓!

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セクシービ~~~ム!!

なんと上からだけでなく先っぽからも出てますよ、薬湯が!

「松之山温泉」には7つの源泉があり、開湯伝説に因んだその名の通りの「鷹ノ湯」の他に、
「庚申の湯」「鏡の湯」「湯田の湯」「じょうもんの湯」「湯坂の湯」「翠の湯」と
それぞれ微妙に泉質が違ったりします。

「白川屋」のお湯は最も古くからある「鷹ノ湯」です。

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それだけでも満足なのですが、こんなユニークな仕掛け、照明を抑えた薄暗い浴室、
格子戸から射し込む朝日や、隙間からちらつく雪・・・
色々と工夫されたおもてなしに心身ともに温まりました。

朝ごはんを食べた後、囲炉裏のあるラウンジでゆっくりコーヒーを飲み、
相方はもう一度お風呂に浸かってからチェックアウト。

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素朴で味わいある民芸調の館内はお風呂だけでなく、そこかしこに笑顔の素が散りばめられている「白川屋」。

歴史と威厳のある濃いお湯と、純和風のしっとりとした空気、心のこもった色彩豊かなお料理、
そして積りゆく真っ白な雪が、師走の忙しさを消してくれてゆったりとした時間を過ごす事ができました。
民芸味の宿「白川屋」

新潟県十日町市松之山湯本55-1
電話:025-596-2003

チェックアウト後、車を少し宿に置かせてもらったまま、ちょっと雪の温泉街を散策しました。
小さな温泉街なので端から端まで息子の足で行ってもすぐです。

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最近では温泉宿やお店が協力しあって、この土地の素材で作った「スイーツ」や、
魚沼産棚田こしひかりを使用したオリジナル丼「松之山ライスボウル」などをを開発し、
「ライスポール&スイーツ巡り」なんて企画を行なったりして誘客を活性化させたりしています。

ボクらもせっかくだから「白川屋」の並びにある宿「ひなの宿 千歳」のスイーツ
「玄米甘酒アイスパフェ」(500円)をいただきました。

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砂糖を使っていないような麹からくる自然の甘さで、酒って言ってもアルコールは入ってないので、
アイス好きの息子もよろこんで食べていましたよ。

・・・と思ったら、ここの宿のちょっと年上の姉妹を発見して遊びにいっちゃいましたけど。

またこの宿の長男くんは近くの「松之山温泉スキー場」に行っているそうなのですが、
スキー場のチラシを見てみたら、なんと、そこにはボクの愛読しているマンガ「頭文字D」が!

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この作者「しげの秀一」は松之山の出身だったんですね。

松之山と言えば温泉以外に、小正月に行われる「婿投げ」「墨塗り」や
ブナの立ち姿が美しい「美人林」などが有名ですが、
実際ゆっくりと過ごしてみると色んな事が見えてきましたよ。

新潟県内もいろいろと出かけてはいますが、車で巡るだけじゃ見えて来ない、
そこに滞在して初めて知る事ができるものって多いんですね。

また1つ新潟を知る事ができた、いいクリスマスプレゼントとなりました♪

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ちなみに↑今回のお土産です。