水沢うどん 元祖「田丸屋」 | 馬の会長日記

馬の会長日記

「馬の会」の会長“のみ”の気まぐれ日記。
競馬はもちろん、前に住んでいた新潟のこと、
今住んでいる埼玉のこと、趣味の旅行に、
アルビレックス新潟、グルメなどなど
その時思ったことを気ままに更新してま~す。

GWの後半は、埼玉の実家からあんなにも立派な五月人形を貰ったということもあり、
親孝行も兼ねて息子・・・親にとっては孫を連れて実家に車で帰ることにしました。

しかし、新潟から埼玉の実家までは車で走ると、北陸道+関越道を通って
ボク一人で走っても4時間くらいかかってしまうんですよ。

息子にとって初めてのロングドライブだから休み休み行くと考えても6~7時間。

それじゃあ、息子も左腕が完調でない運転手のボクも疲れてしまうってことで、
5/5に新潟を出発し、途中で一泊してから帰郷する計画を立てました。


5/5は息子にとって初節句。

「かわいい子には旅をさせろ」ってことで、生れて初めて旅をするにはピッタリの日ですね。


当然そうなったら温泉好きなボクら夫婦にとって目指すのは温泉地。

相方も久しぶりの温泉に目がキラキラです♪


道中には魅力的な温泉地はいくつもあるのですが、あんまり通り道から離れたり、
新潟寄りでも、埼玉寄りでも意味が無いですよねぇ。

さらに、息子も温泉デビューとなる訳なのですが、
赤ちゃんも入れる泉質っていうのも限られてくるはずなんですよ。

やっぱり2人で旅に出るより、気軽には出られないもんですね。


そこで、ネットでいろいろ調べてみたら・・・
あるじゃないですかぁ! 条件にピッタリの温泉宿が!


それは群馬県渋川市にある「伊香保温泉」にありました。

って、ホントはボクが息子をデビューをさせたい温泉地のリストに「伊香保温泉」はあったんで、
そこが条件に合った泉質か、宿かを調べただけなんですけどね。

だって、新潟と埼玉の間の群馬県でまず名前が挙がるのが「草津温泉」だと思いますが、
その次ぐらいには名前が挙がってくる、江戸時代の温泉番付では前頭に位置づけられた名湯なんですもん。

ボクらも独身の頃、日帰りのデートで来た思い出の地でもあるんですよ。


息子の初めてのお泊り旅行は「伊香保温泉」に決定です!

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ってことで、5/5の朝出発し、SAで休み休み行きながらちょこっと渋滞もあり、走る事4時間。

「渋川伊香保IC」で下りると予定通りお昼過ぎです。

お昼ごはんは何を食べるか、決めていました。

それは、秋田県の「稲庭うどん」、香川県の「讃岐うどん」と並び、
「日本三大うどん」のひとつとして称される「水沢うどん」です!

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訪れたのは1582年創業で、「水沢うどん」の元祖であり大本家として唱っている「田丸屋」。

お店の外には目印の布袋様があり、その向かい側には100台位は止められる大きな駐車場があります。

13時位に到着したのですが、ほぼ満車状態。

さすが有名店なだけあって待つ事を覚悟しなければならないかなぁ・・・

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中に入るとまずは招き猫がお迎えしてくれ、靴を下駄箱に入れてあがります。

趣のある古民家風の店内で、水の流れる庭園もあり落ち着いた雰囲気ですねぇ。

しかし案の定、中には待っている人がいっぱい・・・

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「水沢うどん」の起原はもともと、400年くらい前からこの「田丸屋」の目の前にある
「水澤寺」の参詣客に上州産の小麦と水沢山から湧き出た名水でつくられた手打ちうどんが
もてなされた事から始まったそうです。

うどんと言えば香川県のイメージが大きいですが、群馬県は古くから小麦の栽培が盛んで、
今でも小麦の生産量全国第2位を誇っているですよねぇ。


そしてそこから「水澤寺」の前には13軒もの「水沢うどん」が食べられるお店が並び、(大澤屋は2店舗ある)
いつからかその前の4~5Kmの道は「うどん街道」と呼ぶようになったそうですよ。

その中でも「田丸屋」は1、2を争う老舗というのだから人気なのもしょうがないッスよねぇ。


待っている間、時間を持て余すのもなんだから、向かいにある「田丸屋」のお土産売り場で
実家に生うどんを買う事にしましたが、すぐに店内で待っている相方から電話が・・・

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お店にあわてて戻ると、さっきまでいっぱいだった待っている人たちがほとんどいなくなっていて、
大きなダルマが飾られている大広間まで通されました。

これだけ多くの「水沢うどん」のお店が並んでいるので、スゴい待つなら別のお店でもいいかな・・・

なんてことも過ったのですが、たまたまお昼過ぎで混雑のあとの回転率の良い時に来たのか?
それとももともとキャパが大きいのか?はわかりませんが、
この待っている人数にビビって別の店にしなくて良かったですよ。


さて、メニューを見るまでもなく食べるのはもう決まっていたのですが、
念のためメニューの1ページの写真を載せておきます。

見えますでしょうか? このお値段。

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「かけうどん」でなんと! 945円!!

香川県の「讃岐うどん」なら4~5杯食べられちゃうようなお値段ですよねぇ。

とにかく「うどん」としては驚愕の価格。

そもそも、庶民の食文化として発展した「讃岐うどん」は価格もリーズナブルな庶民価格。

しかし、もともと参拝客という観光客が相手に発展してきた「水沢うどん」は価格も観光客向けなんですね。

さすがに日常食で1杯1,000円近くのうどんじゃ贅沢すぎますもん。
現にやっぱり食べにくるのは観光客ばかりだそうですし。


そして、ボクらが頼んだのは・・・

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「三楽御前」(1,575円)。

って、いつもこんな贅沢な食事している訳じゃありませんよ。

旅の時だけの特別です。


「三楽御前」には「もりうどん」、「季節の3種の天ぷら」、「山菜の煮付」がついて、
それからつけだれとして「醤油だれ」か「胡麻だれ」のどちらかを選べるんです。

もし、両方のつけだれを味わいたいという場合は「三楽御膳の二色汁」(1,680円)
というメニューもありますが、ボクらはいつものように夫婦で
それぞれ「醤油だれ」と「胡麻だれ」をたのんで、シェアして2種類の味を味わいましたよ。


「田丸屋」では温かい「かけ」もあるのですが、「水沢うどん」は冷たい「もり」がオススメというので、
冷たいうどんしかないお店も多いみたいです。


その見た目は「讃岐うどん」よりやや細く、「稲庭うどん」よりは太く、
切り口は乳白色で半透明のものにやや黄色い帯みたいなのにサンドされている感じ。


そして、まずは何もつけずにそのご自慢の冷たいうどんだけをツルツルっと1本・・・

ん~スゴい粘りとコシ! そして塩味がある。

「田丸屋」のうどんは、厳選した小麦粉を三種類を調合し、
水沢山から湧き出る水で天然塩を溶き、こね込みから仕上げまで十三工程を二日間、
熟成と鍛え上げを繰り返して麺を打ち上げます・・・

みたいな事がパンフレットに書いてありました。

麺だけでも絶品ですよ♪

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まずは定番の「醤油だれ」からいただきます。

ん~♪ 麺の肌触りを邪魔せず引き立たせ、スッキリとしながらも奥深い味わいです。

これは、北海道礼文島産の蔵囲いした天然利尻昆布で出汁を採り、
一本釣りした本鰹を一年熟成させた枯れ節だけで焚きだし、
さらに、本かえしをと合わせた「田丸屋」自慢の「醤油だれ」だそうです。

薬味には「きざみネギ」「わさび」「擦り胡麻」がついてました。


そして、つづいて「胡麻だれ」。

最高級の金胡麻を焦げないように炒った後、あたり鉢で丁寧に摺りつぶし、
香ばしい風味が増したときに醤油だれでのばして整えたたれだそうです。

薬味は「きざみネギ」と「擦り生姜」。


しゃぶしゃぶなどでも好みが分かれると思いますが、
ボクの場合「田丸屋」の「水沢うどん」では「醤油だれ」が良かったです。

「胡麻だれ」はとっても風味が強く、口当たりもこってりしているので、
うどんの持つ素晴らしい食感が隠れてしまっているように思いました。

あと、ちょっとショッパイ気がしたので、お湯で薄めてサッパリ風味にカスタマイズしちゃいましたよ。

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けっこうたくさんあるかの様でしたが、ザルは上げ底・・・

もっといっぱい食べたかったけど、高級うどんは勢いよくヅルヅルッ!と
食べるもんじゃ無いかもしれませんね。


あと「3種の天ぷら」は「かき揚げ」「エビ天」、そしてここのオススメの1つでもある、
「まいたけの天ぷら」です。

うどんがさっぱりしているだけに、「かき揚げ」や「まいたけ」は
油が染みているのがちょっと気になりましたが、
ふっくらしていて食べ応えがありました。

また「山菜の煮付」はしっかり味が染み込むほど煮込まれていて形では何かはわかりませんが、
たぶん「ぜんまい」「蕗の薹」「ウド」の素朴で独特な風味が味わえて良かったですよ。

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さすが「日本三大うどん」に数えられる「水沢うどん」。

味や食感は間違いなく最高級のものでしょう。

しかし値段も最高級・・・それさえ無ければしばらく毎日食べ続けたいほどなんですけどね。

まあ、旅の贅沢なひとときを味わったという感じでしょうか?

ごちそうさまでしたぁ~♪

水沢うどん 元祖「田丸屋」

群馬県渋川市伊香保町水沢206-1
電話: 0279-72-3019
営業:9時~17時(売り切れ次第終了)


さあ、お腹もふくれたし、これからが「伊香保温泉」の旅、本番です!

・・・つづく。