「チカラをひとつに」-TEAM AS ONE-【J特】 | 馬の会長日記

馬の会長日記

「馬の会」の会長“のみ”の気まぐれ日記。
競馬はもちろん、前に住んでいた新潟のこと、
今住んでいる埼玉のこと、趣味の旅行に、
アルビレックス新潟、グルメなどなど
その時思ったことを気ままに更新してま~す。

昨夜「大阪長居スタジアム」にて行われたサッカー、
東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ「がんばろうニッポン!」。

日本がひとつなったあの90分間は一夜経っても感動と興奮が冷めません。

おそらく多くの方が同じ感動を味わったと思いますが、やっぱり一人のサッカーファンとして
昨夜の伝説の出来事をボクなりに綴っておきたいと思います。


3/11(金)に日本における観測史上最大のであり、戦後最悪の惨事をもたらし、
なおもその爪痕が残る「東北地方太平洋沖地震」から18日。

「サッカーの力で出来ることがあるはずだ」と、
ザッケローニ監督率いる日本代表の「SAMURAI BLUE」26人の選手と、
日本サッカー界を支えるJリーグ選抜20人の選手が「TEAM AS ONE」のメンバーとして立ち上がりました。

これは150ヵ国で生中継をする世界が注目をする試合で、サッカー好きだけではなく、
日本人であるボクが見逃してはいけないと思い、年度末の仕事を明日にまわして急いで家に帰りましたよ。

家に到着するとすでに放送は始まっていて、
息子もサッカー好きの日本人としてしっかりと見届けようとしていました。

イメージ 1


両チームの中には直接被害を受けた選手もいて、ベガルタ仙台の関口訓充選手は住む家にはヒビが入り、
梁勇基選手は災害時、一晩車の中で過ごしたと言います。

また鹿島アントラーズの新井場徹選手、本田拓也選手、伊野波雅彦選手、
岩政大樹選手の自宅ではいまだ水道も出ない状況だそうですし、

特に同じ鹿島の小笠原満男選手は岩手県大船渡市の出身でもあり、
奥さまの故郷である陸前高田市も大きな被害を受け、震災後家族で被災地を訪れたそうで
ボクらには計り知れないほどの特別な思いが巡っていると思います。

一部報道では「涙をこらえ目を真っ赤にして」とか書かれていますが、
それは花粉症のせいだと岩政選手が言っていました。


そんな状況下の中、被災地ために、ニッポンのために、
サッカーでメッセージをおくりたいだなんて、なんて素晴らしいことでしょう。

イメージ 2


試合開始の前は黙祷・・・


仙台の関口選手が語るように中には、尊い命が犠牲となり、今なおつらく悲しい思いをしている方も多数いる、
そんな状況下の中、ホントにサッカーをやっていていいだろうか?と思う気持ちもあるでしょう。

しかし、昨年の「FIFAワールドカップ南アフリカ大会」での日本代表の活躍や、
今年1月の「アジアカップ2011カタール」での優勝は、確実に日本が1つになり大きな感動を与えました。

日本のサッカーの功績は実証済みですね。

それにサッカーの歴史を世界的に見てみると、単にスポーツという枠を超え、
国や政治、宗教などに多大な影響を与える力を持っています。

だからこそサッカーで-TEAM AS ONE-「チカラをひとつに」することもできるんですね。

イメージ 3


19:26キックオフ!

「SAMURAI BLUE」のユニフォームの胸には『がんばろうニッポン!サッカーファミリーのチカラをひとつに!』というロゴが、

Jリーグ選抜「TEAM AS ONE」の着るユニフォームは
2011年のJリーグが立ち上げたキャンペーンの「フェアプレーマーク」をもとに、
多大な被害を受けたベガルタ仙台のチームカラーを纏いました。


避難所の1つ仙台市立蒲町中の武道館では1台のテレビ囲んで観戦したそうですが、
この試合の模様をどれだけの被災者の方見られているかはわかりません。

例え見ることが出来なくてもこのメッセージは届くはずですよね。


40,613人の観客が集まった「大阪長居スタジアム」。

西日本の各地で行われたパブリックビューイング。

そしてテレビの目の前にいるボクら。

全てが一つになったピッチ上で生まれた最初のゴールは、
前半15分、あの南アフリカのデンマーク戦の感動を再び呼び覚ますような、
日本代表の司令塔、遠藤保仁選手のFKでした。

イメージ 4


日本代表の選手たちは喪章と指を天に高く突き上げ、その気持ちを被災地に送ります。

スゴい興奮しました! 涙があふれてきそうでした。

こんなどっちが得点を入れてもこんなにうれしい、
そしてどっちがシュートを防いでもここまで興奮する試合なんて、今まで味わったことが無い気がします。



実は2004年、新潟も10/23に「新潟県中越地震」があり、その6週間後の12/4に「ビッグスワン」にて

新潟県中越地震復興支援チャリティーマッチ
「がんばれ新潟! ジーコジャパンドリームチームvsアルビレックス新潟」
という試合が行われた事があるんですよ。

その時にも今回参加した三浦知良選手をはじめ、楢崎選手、駒野選手、阿部勇樹選手もきてくれて
同じような興奮や感動があったのですが、その時はアルビのサポーターっていうこともあり、
ジーコジャパンに勝って元気を取り戻したいという気持ちがありました。

まあ、結局その時はスコアレスドローだったんですけどね。



今回はどちらも日本を代表するチームだけにどっちに勝ってほしいとかそんなのは無く、
選手も言っていた様に思いっきり真剣勝負で戦っている姿だけが見たいという思いでした。

そのガチンコである事の証明として、前半19分にも再び容赦ない日本代表の攻撃。

イメージ 5


本田選手から岡崎選手のこのためだけに集まった海外組ホットラインからの追加点!

真剣勝負だからこそこれがあるべき姿なのかな?

やっぱり日本を代表するチームは日本の中で最強じゃないといけない。

ボールも触れない状況にいた選手もいて緊急で集まったJリーグ選抜には
負けないということが日本に勇気を与えてくれる結果なのかもしれないと思ってきました。

ただ、このまま日本代表がこのチャリティーマッチで「圧勝」という結末でもちょっと寂しいなぁ・・・
小笠原選手や仙台の2選手がいるJリーグ選抜にも得点が入るといいかもなぁ。

なんて思ったりもしましたが、やっぱりその思いは撤回します!

なぜなら後半16分、我がアルビレックス新潟の守護神 東口順昭が、
日本代表初召集されて初めてピッチに立つことができたからなんです!

イメージ 6


交替枠には限りがなく、Jリーグ選抜はすべての選手をピッチに送り出してました。

日本代表も出来るだけ多くの選手を出し、キーパーは3人いたので30分ずつで交替していたので
東口も初召集で出ることが出来たのでしょう。

ん~できればJリーグ選抜は日本代表のGKが川島選手か、西川選手の時に入れてほしかったんだけどなぁ。


しかし、その時ほぼ同時にあのお方もピッチに入ってしまったのですよ。

日本代表のエースとして、そして日本から世界を渡り歩いた第一人者であり、
これまで日本サッカー界の顔として、現役をつづける日本サッカー界で最も影響力を持つ選手、
三浦知良ことキング・カズが!


ああ、よりによって東口の代表初の相手がカズですかぁ!?

スタジアムの観客だけでなく、なんだか全ての日本人が
カズのゴールを望んでいるような雰囲気になってません? これ?

もし1対1になったら東口、どうするんだろう?

例え悪役になってもいいからスーパーセーブを見せてくれよ。

実際、東口も新潟中越地震や阪神大震災も経験していて、この試合の大切さもわかっているはず。

空気を読んでワザと止めないなんて事して場をしらけさせるなよぉ。

・・・なんて思ったら、まさに後半37分にそのシーンが来てしまいました!



Jリーグ選抜のGK川口選手からのロングフィードを、闘莉王選手が岩政選手に競り勝って頭で落とし、
それにすばやく反応したカズは、こちらも初めて日本代表のピッチに立つ森脇良太選手を振り切り、
ついにGK東口と1対1!


ここで、ボクは頭では「カズ、キメろーーーーーーーーーーーーっ!」って思いながら、
「東口、止めろーーーーーーーーーーーーーっ!」って叫んでしまった数少ない日本人です。

イメージ 7


まさに最後はシナリオがあるかのキング・カズのゴール!

ゴールを入れられたからなのか? ゴールが入ったからなのか? わからなかったけど、
とにかくどちらにしても歓喜の声をあげてしまいましたよ。

この瞬間きっと大阪とテレビの前にいるボクたちと、被災地で見ている方の心が一つになった時でしょう。

さすがキング・カズ。 常に最前線で緊張感をもって生きてきた本能の動きでしたよね。


東口だって空気を読んだ訳ではありませんよねぇ? だってちゃんとコースは消していましたもん。

ガムシャラにやった結果ですよね。

今回は引き立て役になってしまったけど、代表初失点がキング・カズだなんてGK
他にはいないと思うんで、むしろ誇りにしてガンバって欲しいです。

イメージ 8


被災地、そして日本全国民が待っていた「カズダンス」!

これまで日本のサッカー界を背負ってきたからこそ、
今度は日本全国からの願いを背中で感じとることができてくり出せた渾身の右足なのではないしょうか。

44歳という男が、願えば実現できるということを自ら証明した瞬間だったですね。


ボクは今回の震災で直接の被害を受けた者ではないのですが、
それでもこのサッカーというスポーツを通じて感動と勇気と希望をもらう事ができました。

今後も語り継がれる伝説の試合だったことは間違いありません。






イメージ 9


試合中にはこのような試合に水を差す揺れがありました。

まだまだ、今はこれで前向きに復興気分になってガンバッテいこう!という状態にはなれないかもしれません。

昨夜の出来事がどれだけの被災者の方に、どのように心に届いたかはわかりませんが、
選手たち、監督、スタッフからはサッカーを通じ「あきらめなければ叶う」
「ボクらは一人ではない」というメッセージがあった気がします。

そんなメッセージをこの試合を18日という短期間で実現させた日本はとっても素晴らしい国ですね。

そんな強い国だから必ず蘇るはすですよ!

信じましょう! そして自分に何ができるか考えましょう!

苦しい時、くじけそうになった時はこの伝説の90分間を思い出しましょう!



Jリーグのクラブはこれ以外にもチャリティーマッチを行っていますね。

我がアルビレックス新潟は『東北電力ならびに東京電力管轄エリアでの開催は不可』という規定により
入場料を義援金にあてるチャリティーマッチを「東北電力ビッグスワン」では行えません。


しかし、今週の4/3(日)13時から「ザスパ草津」とのトレーニングマッチを行います。
入場料無料であれば開催できるみたいですね。

もちろんそこでも震災の復興支援を目的とした義援金募金は行う予定なので、
ボクも被災者の事を思って今年初の「ビッグスワン」に行こうと思っています。



「チカラをひとつに」-TEAM AS ONE-