なぜ馬達に幸せになってほしいのか | こらまうまこの馬吉里

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平凡なOLから馬主になっちゃった!そんな私と馬とのドタバタ喜劇♫

いつもご訪問ありがとうございます。

 

今日は、いつもと違って、私の想いを綴らせていただきます。

悲しいお話が苦手な方は、スルーしてくださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今は、ディアーナと楽しく過ごす日々ですが、今まで私の心に棘のように刺さっている思い出があります。それを今まで直視できず、ここに書くこともできませんでした。

けれども、私を知っていただく上で、その事を伏せておくことは、できません。

今でこそ、馬のためにと思ってできることをやっているつもりですが、それは、あるお馬さんへの後悔が、原動力になっていると、思います。

やっとそのお馬さんの事を、直視できるようになったので、備忘録として、書こうと思います。

 

その馬の名前はタカヒロ。私が馬術部で最上級生になった時に、タカヒロと鳳駿の2頭の担当になりました。鳳駿の事は、何度か記事にしてきましたが、タカヒロの事を書くのは、初めてです。

タカヒロです。↓

(先輩撮影)

 

練習馬だった鳳駿と違い、タカヒロは上級生だけが騎乗する「競技馬」として、下級生には乗れない憧れの馬でした。

障害飛越競技で活躍していました。

 

とても温厚な性格で、こんなことをされても、無抵抗。↓

中四国大会での写真です。1年上の先輩が、リボン獲得しましたよ。

帽子かぶらされたままでも、気にしない(笑)

 

そんなタカヒロですが、いえ、そんなタカヒロだからこそ、今になって思えば、ストレスを受けても、自分の中に押し込めていたのだと思います。

彼には、「さく癖」という困った癖がありました。ストレス解消のために、棒や壁を噛み、同時に空気を飲むという、馬特有の悪癖です。

なぜ悪癖なのかというと、空気を飲むことで腹にガスが溜まり、命に関わる疝痛(腹痛)を起こすリスクが高まる事。そして、歯も変形してしまいます。

 

タカヒロは度々疝痛を起こすため、私はやっきになって「さく癖」をやめさせようとしました。

馬せん棒(馬房から馬が出ないようにする為の棒)を噛んで、さく癖していたので、人から聞いた防止策として、馬せん棒にタールや辛子、唐辛子まで塗りました。

でも、結局タカヒロはさく癖をするために、辛子も舐め取ってしまい、防止することができなかったのです。そして、その辛子や唐辛子が身体に良くなかったのだと思います。タカヒロは肝臓を悪くし、安楽死させざるをえなかったのです。

 

騎乗の時も、私は一歩毎に脚を入れ、力で乗ろうとしていましたので、タカヒロはその乗り方に抗議して、頑として動こうとしないようになりました。

今でこそ、馬と重心を合わせること、ゆったりと呼吸して、自分の力を抜いて乗ることを意識していますが、その当時は、力でねじ伏せなければ!と、思っていたのです。

そして、乗ることもイヤになり、世話することも後輩に任せきりにしてしまいました。

 

騎乗でも、馬房でも、何も楽しい時間も無いままに、最期の時を迎えさせてしまったこと。とても後悔しています。

 

Tタッチのデビー先生も、さく癖を無理にやめさせると、また別の問題が発生すると、おっしゃっています。

その事を、当時知っていたなら・・・そして、タカヒロの気持ちを、もっと分かってやろうとしていたなら・・・

 

子供の頃にも、飼っていたジュウシマツに水をやり忘れ、死なせてしまった事もあります。その事は、今でも形を変えて、「餌をやり忘れた!」「水をやり忘れた!」という夢を見るのです。

 

今となっては、失った命に対して、何もする事はできませんが、せめて今、そして今後関わる動物たちの幸せのお手伝いが、微力ながらもできたらと思っています。

そして、関わってくれた全ての命に、感謝しています。

 

ありがとうございました。 うまこ。(先輩撮影)

(先輩撮影)

 

この記事を書こうと思い、ふとお墓参りをしたい!と考えが浮かんだすぐ後に、たまたま後輩を大学まで送る事になりました。思ったよりすぐに実現したお墓参り(馬術部にある馬霊碑にお参りしました)

そして、今居る馬術部の馬にも会えました。

その子も、さく癖しているのです。

タカヒロに導かれている気がしました。