土のぬくもり | Do. の自然道 ~投資編~

Do. の自然道 ~投資編~

「心」と「お金」そして「自然」との関係を徹底的に追求することによって「やりたいことをやり続ける人生」を送ることができる、そんな真の投資家になる方法を研究しています。

アイヌの人たちはチセという住宅に住んでいました。

冬には氷点下20度以下にもなる
北海道での暮らし。

茅葺きのとても簡素な住宅で
寒くなかったのでしょうか。

7年ほど前
このチセの研究をしている人に
お話を伺いたくて千葉までいったことがあります。

実際に旭川にあるチセで暮らして
室温や気温などの詳細なデータを記録されていました。

とても興味深いお話をうかがうことができました。


チセの中には小さ炉があります。

日本の古民家にある囲炉裏のようなものです。

この炉で少し薪を燃やすだけで
体感温度が20度くらいになるというのです。

室温は5度くらいだけど体感温度は20度というのは
いったいどういうことなんでしょうか?

それには
大地のぬくもりが関係しています。

実は、土の中の温度は
地下5m位だと、夏と冬の温度が逆転します。

夏より冬の方が暖かいのです。

夏の太陽で温められた地表面の熱は
ゆっくり地中へ伝わっていきます。

地下5メートルくらいまでその温度が到達するのに
半年くらいかかるわけです。


その、地中の熱とのつながりを保つようにするため
夏から、炉で少しの薪を燃やし続けます。

そうすると、真冬の寒い時期でも
土の中に蓄えられている暖かい熱をもらうことができます。

夏から燃やし続けている小さな灯火が
大地のふところに抱かれた大きなぬくもりとアイヌの人達との
橋渡しになるのです。


逆に、薪を燃やしすぎると
断熱のためにチセの周りを覆ってくれている雪を
とかしてしまいます。

また、勢いよく燃える炎は
外から冷たい空気をたくさんとりこむので
余計に寒くなってしまうのです。

アイヌの人たちは
すべてわかっていました。


まさに、大地とつながる生き方をしていました。


あらためて
私たちが言っている「エコ」ってなん何でしょう?

そう感じてしまいます。


自然の営み
大地のぬくもり
先人の知恵

忘れかけている足元に
本当の「エコ」はあるのかもしれません。