回想 第1話~出会い編1~ 出会う前の私
18年前。
私はハタチ。
その頃、夢破れて悶々としていた時だった。
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そのおよそ4年前、モデルになりたくて、渋谷の青学近く
のモデル事務所にアポを取って面接に行った。
事務所に入るなり
「まずはカメラテストね~」
いきなり反射板を向けられ、にっこり笑った。
色んなポーズをとってみる。
結構撮ったのではないだろうか。
「じゃあ、こっち座ってくださ~い」
撮影が終わってソファに座る。
「んとね~、問題があるんだよね~。歯並び悪いよね」
「はあ、そうですねぇ・・・」
「あのね~、うまこさんと同じような容姿の人がいたとして
歯並びのいい子がいたら、その子にぜ~んぶ仕事取られるよ」
「は~、そうなんですか」
「うん。だからね~、歯を直した方がいいよ。矯正ね。
何年かかかっちゃうけど、そしたらまた来てくれる?」
「そーですか。わかりました。そうします」
数日後、矯正歯科を訪れた。
先生に、自分の場合は幾らかかるか、治療期間は?と尋ねると
「80万くらいかな~、2年で器具が取れて、なんだ
かんだで4年くらいはかかるよ」
「・・・・・」
80万?4年?うそ~!高すぎかかり過ぎ!
う~ん、まあそれでも、夢実現のためだからなあ~
この日から、歯を矯正する資金を貯めるためにバイトを始めた。
夏休みには2つ掛持ちして20万近く稼いだりした。
頑張って早く矯正するぞー、おーー・・・・・
と思っていたのに、高校生だった私は遊びに夢中になってしまう(x_x;)
おまけに洒落っ気も半端でない方だったから、
稼いだお金をぜ~んぶ遊びと洋服関係に使ってしまった。(´д`lll)
なんと愚かなことだ\(*`∧´)/
モデルの夢はどうした?(#`ε´#)
親達は、まったく協力的でないのでお金は出してもらえなかった。
(しゃーないっしょ)
歯並びねぇ・・・、そうかモデルじゃなければ大丈夫かな?
そう考えた私は、様々なオーディションに応募してみた。
シェイプアップガールズ、クラリオンガール、
旭化成、東洋紡(だったかな?)キャンペーンガールetc…
いずれも、書類は通るのだが面接でアウト
やはりここでも、歯並びのことを言う面接官もいた。
そーか、やっぱり駄目なんだ。
そりゃそーだよね。綺麗に写真に写らないとね・・・
(って、いったい私は何になりたかったんだろう?)
第一、そんな夢を持つこと自体がおこがましいんだよ。
性格だって目立ちたがり屋のくせに引っ込み思案なところがあるし・・・
そういうお仕事はどーせ向いてないわ!
と、半ば言い聞かせるようにして、あきらめムードに・・・。
未練はあるけど、日々の楽しい毎日にかき消されるように
夢は夢でなくなり、現実に目を向けるようになっていった。