台湾で、鍋料理がメインの日本料理屋さん立ち上げのメニュー開発とプロデュースを行ってきました!


いやあ、普通はなかなか体験できない濃ゆいシゴトをさせていただいたんで


その報告をと思ったんですが、そのあたりの顛末はウチの社長のブログでも詳しく紹介されてますということで


イナダは能天気に台湾で食ったうまいもんの話でも書いとこうかしらんと


まあそういうことで思い出すままにつらつらと挙げていこうと思います。



その1 

苦瓜炒鹹蛋(シェンタンツァオクークワ)


苦瓜の塩卵炒めです。


台湾にいる間、仕事が終わって夜中にほぼ毎日通ってた料理屋で遭遇。


あまりに美味くて毎日通って毎日食べてました。


台湾ではごく古典的なな家庭料理の一品だと後に知りました。


塩卵(シェンタン)は、アヒル卵の塩漬け。これを調味料がわりにしてゴーヤを炒めただけの

ごくごくシンプルな料理です。


他に入ってるものは、タイで言うところのタオチオみたいな大豆の発酵食品らしきものが少々。

台湾でなんと言うのかは不明。これが入ってるのはもしかしたらその店オリジナルの工夫かもしれません。


書いてるだけだと、ただの具の少ないゴーヤチャンプルーみたいなものを想像するかもしれませんが


はっきり言って別次元です。


ゴーヤ料理の最高峰(異論は認めない)であると同時に、


卵黄の圧倒的なコクを感じさせる料理として


「半分崩した月見うどんの黄身を汁とともにずずっとすする」


に匹敵する官能を味わう事ができます。

ENSO美味いもの大全~今日はこんなん出来ましたぁ~-シエンタンクークワ

唐突ですが今日は

婦人会

というものについて考えてみたいと思います。

そもそも婦人会とは何なんでしょうか。

イメージとしては農村や漁村のオバチャンたちの集まり、

ということではないかと思っています。

ところが私はその実態をあまり知らない。

ウチのおばあちゃんは確実に「農村のオバチャン」でしたが

そのような団体に所属していた記憶は私にはありません。

ウチの母親もそんなものにはかかわってなかったと思います。

嫁に至ってはかすりもしていないと思われます。

婦人会とはいったいどのような基準でメンバーの選考がなされ

いかなる組織や規範のもとに運営され

どのような活動を行なっているのでしょうか。

私のアウトルックの迷惑メールフォルダをたまに除くと

セレブな奥様たちの集い「白百合会」、というところから

組織の成り立ちや活動目的に関する幾分刺激的な報告と

なぜか男性である私に対しての入会のご案内が届いていたりしますが

おそらく婦人会というものはそういった白百合会的な団体とは

かなり異なる趣旨を持つ団体であろうことは確実と言ってよいのではないかと思われます。




「婦人会」は例えば、NK某国営放送の
ふるさと美味探訪、みたいな番組によく出演します。
民法の旅グルメ番組でも大活躍です。
彼女たちはアナウンサーやリポーターや阿藤快のリクエストに応え、
地元の食材を使った料理を披露します。

ENSO美味いもの大全~今日はこんなん出来ましたぁ~-アルマイト

こういう昭和の両手鍋を使い、

鍋いっぱいに具沢山の汁を作るのは定番です。

それをすすったアナウンサーやリポーターや阿藤快の、





ENSO美味いもの大全~今日はこんなん出来ましたぁ~-あとうかい

「こりゃいいダシが出てるわ。

体の芯からあったまるねこれは







といったコメントもまたお約束です。

彼女たちの本領はそんな具沢山汁に代表されるような「アルマイト鍋系郷土料理」ですが

他に、ちょっとした独自の工夫(スライスチーズとか大葉とか)を加えた揚げ物を作って彩りにパセリを添えたり

「茄子のジャム」みたいな微妙な創作料理も披露します。

ジャムは水色のタッパータイプの弁当箱に入って持ち込まれており、蓋は花柄です。

そういった料理を私は心ひそかに「婦人会系料理」と名づけ、

たいへん好ましい印象を持っております。


すなわち単なる家庭料理と言うには幾分過剰なサービス精神や

良い意味での気負いやチャーミングな見栄の張り方が

プロの料理の洗練やあざとさともまた全く異なる

天然のエンターテインメントとして具現化されているのが

婦人会系郷土料理の真骨頂なのです。




ここに一冊の本があります。


ENSO美味いもの大全~今日はこんなん出来ましたぁ~-いよのだいどころ
愛媛新聞社発行「伊予の台所」

これは全編そんな婦人会テイストに満ち溢れた

婦人会系料理マニア垂涎の一冊です。

本当は今日はここから実に婦人会系的な意味で象徴的なレシピを

御紹介しようと思ったのですが

目的の料理を探してページをめくるうちに

むせかえるように濃密な婦人会ワールドにあてられ

すっかりおなかいっぱいになってしまったので

それはまたこんど、ということで。






チカという魚をはじめて食べました。(チカダイではないです。)

ご覧のとおりほぼワカサギによく似ています。

食べたのはこのブログにも何度か登場した某定食屋。


chika

本日のおすすめ、のハリガミに「チカの魚フライ定食620円」って出てて

これは食ってみなきゃと思い注文したら

ぎっしりと子持ちで身もワカサギよりしっかりした感じで

バツグンにうまいフライでした。(ここの自家製タルタルがまた泣かせる・・・)

もしかしたらフライ界最強かもしれません。



この店では淡々と食べて淡々と出て行くのが作法と心得てたんですが

今日は野暮とは思いつつもさすがにたまらず中のおばちゃんにたいへん美味しかった旨伝えたら、

思いもかけずおばちゃんのマシンガントークが始まってしまいました。


<おばちゃんの談話・概要>

「今日仕入れに行ったら魚屋にすすめられ、自分も見たこともたべたこともなかったんだけど

試食してみたらすごくおいしかった。ワカサギみたいだけどワカサギより食べ応えがある。

しかもパンパンに子持ちでこれは買うしかないと思った。ただし小骨がやや硬いのが欠点かもしれない。

フライのパン粉がちょっと焦げてたかもしれないが、少しでも骨が気にならないように長めに揚げたのである。

おいしかったのならそれは自分としても大変よろこばしいことである。

これからも珍しいものがあれば積極的に仕入れるのでマメに来店してチェックするように。」



一見、十年一日の如く淡々と営業しているようでいて

このアグレッシブなプロ意識はどうでしょう!

やはり愛される店、繁盛する店というものはこういう飽くなき向上心が不可欠なのですね。