ほぼ昨日の続きなんですが、


みなさん、唐突ですが「ガスト」ってすごくヘンな店名だと思いませんか?


なんだか語感としては

ゴジラ、ガメラ、ギャオス、ガスト、みたいな感じで


ちっともおいしそうじゃないし全くくつろげなさそうな気がするのは僕だけではないと思うのですが。


ドラクエのモンスターでもいましたよね。ガスト。


バギマとかどくのいきで苦しめられた記憶があります。


そろそろお気づきでしょうが


僕はガストに対して全く良い印象を持っていない。


初期のすばらしかったバーミヤン(前回参照)を間接的に殺したのはガストだと思っています。


すかいらーくが到達したファミレスの最高傑作(極私的評価)スカイラークガーデンズがいつのまにか

なかったことにされたのもガストのせい、だと思っています。


そういえば最近のニュースで、日本で最後の「すかいらーく」がガストに業態変更されたそうです。

まあこれはどっちでもいいんですけどね。




はじめて「ガスト」という店名を耳にしたとき、


僕はわけがわかりませんでした。


なんでまたそんな不穏な名前なのかと。


いったい何が由来なのかと。


最初は精一杯好意的に解釈して「瓦斯燈」という字をあてて想像してみました。


大正ロマンな洋食、といった雰囲気ですね。言うなれば「煉瓦亭」みたいな。


どうも違うようです。


その後ずいぶんたってから気が付きました。


もしや「ガストロノミー」から取ったのか?


この解釈はたぶん合ってると思います。ちっとも納得はしませんが。




ここからは100%勝手な想像ですが、


バーミヤンの開発チームはたぶんガストチームを快く思っていなかった。


きっと仲間内ではひそひそと「あいつらほんっとセンスねーよなーwww」みたいな。(←注:勝手な想像)


しかし現実はどうなったかと言うと(←現実は、とか言ってるが勝手な想像)


片や、意に反してラーメンばかり売れるわフェアメニューは4打席連続三振だわで理想と現実のギャップに溺れ


片や、現実を正面から見据えメダマヤキをハンバーグにのせただけで大躍進、時代の寵児。


バーミヤンチームは行きつけの無駄に気の利いたバーで氷の溶けきったジンリッキーをすすりながら

「時代が俺たちに追いつくのはいつだろうね」などと少々自意識過剰かつ生産性ゼロの愚痴大会。


いっぽうそのころガストチームは赤い看板の居酒屋で

「よっしゃよっしゃごくろーさんごくろーさんガハハハハハハハハハ」と大ジョッキ。


その大ジョッキを一気に3分の2まで空けてぷはー、と一息ついたタイミングで僕は切り出します。


「あのー、ガストロノミーって意味ご存知ですか?」


殴られる前に居酒屋を飛び出しその足で件のバーに向かいます。


もちろん愚痴大会に積極参加するためです。


「あのー、実はわたしもですねえ・・・・・」。

まず、日本の中華料理店には二種類あります、という話から。


ひとつは、中国のもてなし料理を(多かれ少なかれ日本人好みにアレンジを加えつつ)そのまま提供する店。


もうひとつは、完全に日本に帰化した「日本人のオカズ」としての中華料理を供する店。


あえてざっくりとこの両者の区分の目安を提示するならば、


前者のテーブルは回る。


後者のテーブルは回らない。


この「回る中華」と「回らない中華」の違いというものは、単に高級かそうでないかということではありません。


言うなれば、オムライストンカツコロッケ・・・みたいな「洋食」と


パッセしてポシェしてリソレしてポワレする「フレンチ」の違いみたいなモンです。



さてここでバーミヤン。


バーミヤンは皆様ご存知の通り、極めてリーズナブルな中華料理屋としてスタートしましたし、また今もそうです。


多くの人はバーミヤンが登場したとき「小奇麗な王将」だと認識したのではないでしょうか。


ところがこの両者には実は明確な、あまりに明確な違いがありました。


つまり、


王将は、もともと比較的安価な「回らない中華」をさらに安価に提供した店であり


バーミヤンは「回る中華」を「回らない中華」より安い値段で展開した店だったのです。


しかもそれに加えてバーミヤンは「回る中華」「回らない中華」に続いて当時密かにのしあがりかけていた


第三勢力「エスニックとしての中華」の要素もふんだんに取り入れていたのです。


だからバーミヤンにはかつて「北京ダック」がグランドメニューにありました。


ライスとならんで「花巻」が用意されていたし、麻婆豆腐は山椒を効かせたいわゆる陳麻婆豆腐だったし


デザートには油条とオーギョーチ。知らねえよ当時日本人だれもそんなもの。


フェアメニューはさらにスゴかった。


「シンガポールチャイニーズフェア」とか。どんなマニアの重箱突くんだよ。


「四川料理フェア」の時なんて、あれ、意外と素直な路線で来たか、と思わせておいてその内容がブっとび。


メインを貼っていた牛肉のマーラー炒めには、生のジャンボ唐辛子と、房のままの生の青山椒が一緒に炒められてました。


当時のバーミヤンに、僕は今思えばよく行ったものですが、行く度に新メニューにはいちいち驚かされたものです。


そして「回る中華」のセオリーどおり、冷盆から初めて「人数+1」品のアラカルトをオーダーし、

一般的な回る中華の四分の一くらいのお金を払って帰る。


なんてコスパの高い、しかも今までに絶対ありえなかった店なんだ!ビバ!スカイラークグループ!!ビバ!横川4兄弟!!


ところが、まわりのテーブルを見渡すと、そんな使い方をしているお客さんは誰もいないんですね。


店内を見回してまず気付く事。


「なんかみんなラーメン食ってる!」「なんかみんなギョーザ食ってる!」


バーミヤンとてもちろん基本はファミレス、ですから、間口の広い料理は一通り置いてるわけです。

ここで間口の広い料理とは、まあすなわち回らない中華の料理です。


しかしだからと言って、ほぼ全テーブルで誰かがラーメン食ってる、いや、店内の過半数がラーメン食ってるという事実はどう解釈すればいいのだ、と。


フェアメニューになんか誰も手を出していないこの事実はどう受け止めればいいのだ、と。


「ほとんどラーメン」は大げさにいってるわけではなく、実際僕は当時バーミヤンに行くたびに、

トイレに行くふりや車にモノを取りに行くをして店内を巡回し実際にこの目で確認しカウントした、その結果がそれなのです。


ちなみにこの「店内巡回」はバーミヤンに限らず、今でもどんな店に行ってもたいがいやってます。これは職業病です。

しかし特にこのバーミヤン巡回に関しては、真にチャレンジャーな試みを見事な完成形でビジネスに仕立て上げたかに見えるバーミヤンにおける理想と現実のギャップ、というものについて、とても他人ごととは思えない関心があったわけです。


バーミヤンが否定されるということはすなわち自分が否定されると言う事である。


大げさに言えばそういうことです。


そして月日は経ち、バーミヤンはやっぱり否定されました。


否定されてなんかないじゃん、今でも店舗いっぱいあるじゃん、と言うかもしれません。

しかしよくメニューを見てください。今のバーミヤンは完全に「回らない中華の安いやつ」です。


ファミレス冬の時代と言われます。


僕に言わせればそんなのあたりまえ。


だって今のファミレスに「ワクワク感」はありません。


冬の時代だから「ワクワク感」を切り捨てざるを得ない、という見方もあるやもしれません。


しかし「レストラン」を名乗る以上、たとえ頭に「ファミリー」が付いたとしても


「ワクワク感」が欠落しているということはすなわちレストランとしての要件を満たしていないということです。


30年前のロイヤルホスト@九州地方には間違いなくワクワク感がありました。


10年前のバーミヤンにもワクワク感がありました。


シズラーやスカイラークガーデンズやレッドロブスターには確実にワクワク感があったけど、今ではそのどれもが撤退もしくはジリ貧です。


ワクワク感とは付加価値であり、すなわちある程度のコストの上乗せが前提になる、そしてそのコストの上乗せを今は誰も望んでいない、というのも一面的には真理です。(シズラーとかはまさにそれで淘汰されました。)


しかしそうとも言い切れない、安さを追求してもなおかつワクワク感は表現できる、というそのことの反証こそが

まさにバーミヤンの存在意義だったと思うのです。


バーミヤン立ち上げた人、なかんずくメニュー開発者は、きっとそうとう自分がワクワクしてただろうと思います。


ワクワクしながら作った店に、ワクワクしながら人が集まってくる。


それが理想です。いや、そうでなければ飲食業に従事する意味がありません。













ちょっと前にNHKラジオ第一の「真打ち競演」を聴いていたら


松鶴家千とせが出演して


「わっかるかなあ、わかんねえだろうなあ」をやってました。


まだやってんのかよ!と驚愕しました。


というか、よく考えたらこのネタを実際にちゃんと聴いたのはそれが初めてなのでした。


こんなにブルースだったとは思わなんだ。超トクした気分でした。



先日、NHKラジオ第一の「真打ち競演」を聴いていたら


牧伸二が出演して


「あーあーやんなっちゃうな」をやってました。


まだやってんのかよ!と驚愕しました。


というか、よく考えたらこのネタを実際にちゃんと聴いたのはそれが初めてなのでした。


こんなにハイカラとは思わなんだ。超トクした気分でした。





真打ち競演、あなどりがたし。