ウマ娘もアプリ開始1周年となり、次々と新たなウマ娘が登場するようになりました。

昨年(2021年)にウマ娘化された競走馬は10頭(ミスターシービー、キタサンブラック、サトノダイヤモンド、ダイタクヘリオス、メジロパーマー、サクラチヨノオー、シリウスシンボリ、メジロアルダン、ヤエノムテキ、メジロブライト)。
現時点でウマ娘として発表されたのはナリタトップロード、サクラローレル、ヤマニンゼファー、アストンマーチャン、ツルマルツヨシと未公表の2人。去年のペースならあと3頭ほどが今年ウマ娘化されることになります。

そんな今年、もしくは来年以降にウマ娘化されてもおかしくない競走馬を10頭紹介。
ちなみにアプリで名前が出されていて、いずれ登場するだろう競走馬や、オーナーが拒否しているなどの理由で難しい馬は省いております。


1 タイキブリザード
シアトルスルー産駒の外国産馬。
G1を含む重賞で2着が多く、好走はするけど、勝ち切れないという状況が続いていた。またマイルの安田記念で3着の後、2400mのジャパンカップで4着、2500mの有馬記念で2着になるなど、どの距離でもそこそこ走るが、どの距離が適正なのかが分かりづらい馬でもあった。初重賞は6歳(現5歳)の大阪杯(当時G2)。その後の安田記念はトロットサンダーのハナ差2着に泣いた。
しかし翌年、京王スプリングカップを勝利すると、次の安田記念で1番人気でついに勝利。G1は7度目、安田記念は3度目の挑戦にして初めてG1のタイトルを手にした。
この時の「今度こそ、今度こそ、今度こそ、今度こそ勝ったー!」という青嶋アナの実況は印象的でした。

もう少し下の順位にする予定でしたが、今回サクラローレルのコミカライズ化が決定したという事で、同馬に関係する競走馬がウマ娘化される可能性が高くなってます。
タイキブリザードはサクラローレルとは同期。対戦は条件戦の4歳500万下しかありませんでしたが、そこではタイキブリザードが勝ってます(ローレルは2着)。
どちらも苦労してG1を獲得したということから関連性も強く、ライバルの競走馬の中では一番ウマ娘化される可能性はありそうです。


2 タップダンスシチー
以前から要望が多かったサクラローレルのウマ娘化で、残った競走馬は混戦となりそうですが、その中でも要望が多そうなタップダンスシチーを2位に。

デビューは遅く、4歳(現3歳)3月の新馬戦。クラシックには間に合わず、オープンに上がったのは2年後の3月。しかし同年の9月に佐藤哲三騎手が騎乗するようになってからは覚醒し、朝日チャレンジカップを勝利、同年の有馬記念で13番人気ながら2位に入る番狂わせを演じた。

そして次の年、金鯱賞や京都大賞典を制して迎えたジャパンカップ、道中はシンボリクリスエスやネオユニヴァースなどそうそうたるメンバーがいる中で大逃げを演じ、多くの人が府中の長い直線で捕まると思っていたが、そのまま差が詰まることなく逃げ切り、初のG1勝利を果たした。

同レースを逃げ切りで勝ったのは1984年のカツラギエース以来のことで、後にもキタサンブラックしかいない模様(調べた限り。間違ってたらゴメン)。
また9馬身差は現在でも最大着差。2位のエピファネイアが4馬身差というのだから、どれだけすごいかが分かります。
もっとも次の有馬記念ではライバルのシンボリクリスエスが同じ9馬身差のレコードで圧勝するのですが…(ちなみにこれも有馬記念の最大着差)。
その後も宝塚記念を逃げ切り、金鯱賞では3連覇を果たすなど、8歳の有馬記念まで佐藤哲三騎手と共に一線で走り続けました。

ウマ娘でも最近「大逃げ」が実装されました。もし実装されたら育成ウマ娘として、あのジャパンカップでの大逃げを再現したい人は多いのではないでしょうか。


3 ヒシミラクル
これも前から要望の多い馬ですね。芦毛のサッカーボーイ産駒。

未勝利脱出まで実に10戦もかかるなど苦戦していたが、10番人気で挑んだ菊花賞でファストタテヤマの追い込みをハナ差でしのぎ、G1初勝利。
ファストタテヤマは16番人気だったため、馬連96070倍の大万馬券となった。
その後も翌年の天皇賞春を7番人気、宝塚記念を6番人気で制しており、まさに「ミラクル」の名に相応しい活躍を見せた。

ちなみにヒシミラクルが勝った宝塚記念において、約1200万円もの大金を同馬の単勝につぎ込んだ男性がおり、当時のオッズが1.7倍の1番人気にまで上がってしまうという現象が起きました。
これは「ミラクルおじさん」という名で現在もこの馬の有名なエピソードとして知られています。


4 エスポワールシチー
この馬は少し変化球かもしれません。ただ、ダートを中心に活躍しているウマ娘はあまり多くなく、ゲームの都合上もう少し出てもいいはず。
候補として挙げられる馬はホッコータルマエやコパノリッキーなどですが、その中でも同冠名のウマ娘(ゴールドシチー)が既にいるエスポワールシチーを4位として挙げてみます。

同馬は地方交流を含めG1を9勝。ジャパンカップダートやフェブラリーステークスなど、JRAのG1も勝っており、実績的に十分ウマ娘化される可能性はあると思います。


5 サニーブライアン
馬主の許可が不明な中では比較的要望の多い馬。

サイレンススズカやメジロブライト、マチカネフクキタルの同期。皐月賞では11番人気という低評価の中逃げ切りG1初制覇、大西直宏騎手に初のG1勝利をもたらす。
皐月賞はクビ差の逃げ切り勝ちだったため、距離が伸び、直線が長い日本ダービーでは厳しいと思われたが、道中スローペースに落として直線で他の馬を突き放し、逃げ切り勝ち、2冠達成を果たした。
この時の大西騎手の「1番人気はいらない、1着が欲しい」という発言は有名。

もしウマ娘として実装されたらダービーで対戦したサイレンススズカとの関係も気になるところ。

なお、大西騎手が騎乗した馬としてはカルストンライトオもアイビスサマーダッシュの連覇、スプリンターズステークスの逃げ切り勝ちなど強烈な印象を残しており、こちらもウマ娘化される可能性がある。


6 ノースフライト
これも馬主許可が不明な競走馬。同馬を管理していた大北牧場は現在も活動しています。

初G1出走はあの「ベガはベガでもホクトベガ」で有名なエリザベス女王杯。ここでホクトベガの2着に入ると、その後はマイル路線で活躍し、安田記念、マイルチャンピオンシップの春秋マイルG1を制覇。
当時サクラバクシンオーという最強のスプリンターがいる中での春秋制覇は強く印象に残るものでした。

両G1で騎乗した角田晃一ジョッキーはその後もフジキセキやジャングルポケット、ヒシミラクルなどで活躍し、「G1に強い騎手」として知られるようになります。


7 シンコウラブリイ
1991年から1993年までに主に短距離路線で活躍した牝馬。ちなみにラブリーでもラブリィでもない。
成績はオープンのカーネーションCを除くと全て3位以内という安定した成績を残し、最後のレースのマイルチャンピオンシップで念願のG1初制覇を果たした。

ウマ娘としてはシンコウウインディが既に登場しているが、ラブリイが出走していた時代には前述のノースフライトやニシノフラワー、ダイタクヘリオス、ヤマニンゼファー、
サクラバクシンオーなど、とにかく知名度の高く人気の馬が多く、最近ヤマニンゼファーがウマ娘化されたことから、彼女が出てもおかしくない状況だと思う。

ちなみにニシノフラワーとは同期で阪神3歳牝馬SやラストレースのマイルCSも一緒に走った関係。ウマ娘化された場合は彼女とのライバル関係にも期待。


8 ダイワメジャー
ダイワスカーレットの半兄。ウマ娘としては恐らく姉になると予想される。

皐月賞を勝ってからはノド鳴りの影響もあり、なかなか勝利を挙げることが出来なかったが、5歳になり安藤勝己騎手が騎乗するようになってから大活躍。
2006年の天皇賞秋を皮切りに、G1ではマイルチャンピオンシップの連覇を含む5勝を挙げ、妹の4勝を上回った。

2007年の有馬記念を最後に引退。種牡馬としてもレシステンシア、アドマイヤマーズ、コパノリチャード、カレンブラックヒルなどのG1馬を輩出している。

正直、もう少し上位に来てもいい馬ではあるが、2位のタップダンスシチー、3位のヒシミラクルがウマ娘化されていないことから分かるように、この時期は競馬の人気が下降傾向だった上、この馬が活躍した時はちょうどウオッカとダイワスカーレットに注目が集まっていたこともあり、成績の割に語られる事が少ない。
種牡馬としてもディープやハーツクライの陰に隠れてしまっている印象がある。ただこれだけの活躍馬、ぜひ兄(姉)の貫録を見せてほしいところ。


9 ミホシンザン
ウマ娘は決して新しい馬ばかりではなく、シービーやルドルフ、マルゼンスキーのように、かなり古い世代の競走馬でも有名な馬は登場しています。
とはいえ、あまり古すぎるものは出ないようで、マルゼンスキーより世代が前の馬は今のところ実装されてません。

そう考えた時に真っ先に思い浮かぶのはサクラスターオーですが、悲劇性が強い馬なので敬遠される可能性があります。
そのため、かなり迷いましたが、その次に候補に挙がりそうなミホシンザンにしました。
本馬は三冠馬シンザンの子で二冠馬。残りの三冠馬は最新のコントレイルを除けば自分か近親の競走馬がウマ娘化されています(セントライトは子孫のスイープトウショウ、シービー、ルドルフ、ナリタブライアンは本馬、ディープインパクトは産駒のサトノダイヤモンド、オルフェーヴルは母父のメジロマックイーン)。
名馬シンザンを語る上でもウマ娘化されてほしいところです。


10 ゴールドアクター
アプリ1周年の動画でキタサンブラックとサトノダイヤモンドを中心としたムービーが公開され、両馬とライバル関係の競走馬が何頭かウマ娘化されそうな状況となってます。
とはいえ、この世代は馬主の許可が難しい馬も多く、許可が可能で、ある程度実績のある馬となるとほとんど残っていないというのも実情です。

その中で、この馬はキタサンブラックが出走した有馬記念を勝っていて、次の有馬ではサトノダイヤモンドとキタサンブラックに次ぐ3番人気で、順位もこの3頭の123フィニッシュとなっているなど、成績も関係性も十分にある数少ない競走馬となってます。

本馬が勝った有馬記念はゴールドシップの引退レースでもあり、また本馬の父の父はグラスワンダー。ウマ娘化されたら両馬との関わり合いも注目されそうですね。


いかがだったでしょうか。
前述の通り、今年ウマ娘化されそうなのは残り3頭くらいなので、厳しいかもしれませんが、来年以降でもここで挙げられた馬が何頭か出られればと思います。
皆さんはどの競走馬が出ると思いますか?

ではでは