詩のようなものとして。

 

 

ある霊の視界

大雨で、濡れたガラスのような歪んだ視界。

その上、ピントの合っていないカメラのよう。

 

見回すと、歪んでいない「明るい」場所がある。

雨が避けているように見た。

丁度、自分ほどの大きさをしている。

 

そこに入ると、歪んだ視界なくなる。

その場所は、強風の傘のように、動き回る。

 

踏みしめれば踏みしめるほど、

力を入れれば力を入れるほど、

その傘は、自分の想いのままになる。

 

ある方角を見ると、太陽のような光源がある。

妙な視界があるのだから、それもそのはず。

 

強風がたまに吹き、傘が壊れそうになる。

それを支えてあげないと、傘の骨が折れる。

傘の扱いは難しい。

 

強く支え過ぎると、傘が別の強風に流されて飛んでいこうとする。

傘を支える難しさ。

 

誰かが相合傘をしようとしている。

 

そして、どこからともなく声がする。

傘から、光へ進めと言ってくる。

傘からは出たくはないが、傘から出た方が良いのだろう。

傘は誰かの持ち主らしいから。

 

傘から見えた、光の方へと歩いてゆく。