311が起こった際
自分はこの瞬間、映画「2012」の切羽詰まっている一コマを思い出していた。

これから地球が滅びるかもしれないけど
テレビに出てくる政治家は、「大丈夫」といっていた。
テレビに出てくる学者も、「大丈夫」といっていた。


その時、主人公が言った一言が脳裏に焼きついていた。


Ω<ヤツらは演技のプロだ!早く逃げるぞ!


そのおかげか、「マトモな情報が公に全くなかった」状況の中で
必死に断片的な情報をかき集め続けていくことで
間違いや失敗がありつつも、状況判断や対策方法が先鋭化していき
2年経った今、自分の中で確かなものとなっている。


さて、この時から
どれだけの人が、枝野や学者の「大丈夫」を証拠として信じてしまって
どれだけの人が、「大丈夫を信じて醸成された空気」を証拠として信じて
今尚、繰り返されて続いているのだろうか。


権威と同じく、社会的証明という影響力もまた
社会に深く根付いている「当たり前」「常識」を醸成し
安易な判断に頼る「簡便反応」につながり
そこからの「思考停止状態」へ結びついている一要因と言えるのではないだろうか。

曖昧な集団、不確かな集団だからこそ起こるならば
そこから脱する一手を、自らで模索する必要が出てくるのではないだろうか。



影響力の武器 P260-261


◆社会的証明の原理によると、人がある状況で何を信じるべきか、どのように振舞うべきかを決めるために使う重要な手段の一つは、他の人びとがそこで何を信じているか、どのように行動しているかを見ることである。
他人を模倣することの強力な効果は、子どもでも大人でも見られ、また、購買における意思決定、寄付行為、恐怖心の低減など、多様な行動領域で認められる。
社会的証明の原理を、多くの人びと(多ければ多いほどよい)が要請に応じた、あるいは応じていると告げるという形で使うことによって、ある人がその要請に応じるように促すことができる。


◆社会的証明は二つの状況において最も強い影響力を持つ。
一つは不確かさである。
人は、自分が確信をもてないとき、あるいは状況が曖昧なとき、他の人びとの行動に注意を向け、それを正しいものとして受け入れようとする。
たとえば、状況が明確な緊急時よりも曖昧な状況における方が、援助をするか否かについて行う傍観者の決定は他の傍観者の行動に大きく影響される。
社会的証明が強い力を発揮する第二の条件は類似性である。
すなわち、人は自分と似た他者のリードに従う傾向がある。
類似した他者の行動が人びとの行動に強い影響力を持つことを示す証拠は、社会学者デイビッド・フィリップスが収集した自殺統計のなかに容易に見て取ることができる。
こうした統計は、広く公表された自殺記事の後で、その自殺者と類似した悩みを抱えている人が自殺することを示している。
ガイアナのジョーンズ・タウンでの集団自殺の分析からは、集団のリーダーであったジム・ジョーンズ師が大部分のジョーンズ・タウンの人々から動物の群れのような自殺反応を引き出すために、不確かさと類似性の両方の要因を使ったことが示唆されている。


◆誤った社会的証明に影響されないために必要なのは、類似した他者が行っている明らかに偽りの証拠に対して敏感であること、類似した他者の行動だけを私たちの決定の基礎にしてはならないことを肝に銘じることである。