シンデレラストーリー | 格闘の馬☆成沢紀予

格闘の馬☆成沢紀予

人がすべて猿から進化したと思うな。馬から進化した女もいる。あほ毛の暴れ馬、参上!

この話、知ってる?



2003年。アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの南にあるスラム街に、13歳のダニエラはいた。

この地域に住む人々はその日暮らし。

夜になると、ダニエラの母と一番上の兄はリヤカーを持ってゴミ収集場所へ行く。
「カルトネーロ」スペイン語で「段ボールをかき集める人」
それが彼らの仕事だった。
13歳の春。ダニエラは自らカルトネーロとして働く選択をする。
すべてはお金。家族のために耐えた。

ある日、いつも通りゴミを拾っていると、見知らぬ女性が声をかけてきた。

そして綺麗なコートをダニエラになぜかプレゼントしてくれた。
なぜこの女性は親切にしてくれるのか?

翌日、いつものようにゴミを漁っていると、ダニエラは割れた瓶で指を切ってしまった。
すると偶然通りがかった昨日の女性と再会。
彼女はダニエラを自宅に招き入れ、応急処置してくれた。

数日後、物乞いをしに再び彼女の家を訪れたダニエラだったが、強引にシャワールームへ通される。
シャワーを浴び終え、彼女の言うとおりに着替えたダニエラ。
キレイな洋服を着て、カメラの前でポーズを取る。
生まれて初めての経験。
そのうち二人は仲の良い友人のような仲に…。


しかし、彼女にはある企みがあったのだ。


そんなある日のこと。女性はダニエラを着替えさせると、街へ連れ出した。
連れて行かれた先には、1人の男性が待っていた。男はダニエラをじっと見つめると、突然思いがけないことを口にした。

「君、モデルにならないか?」と告げた。


そう、あの女性はスラム街でゴミ拾いをするダニエラを見て、一目でモデルの素質があることを見抜き、声をかけたのだ。

そして1年後・・・若くして様々な困難を乗り越えてきたモデル、ダニエラ・コットの名は一気に広まった。

2008年4月。世界47か国を代表するモデルたちと肩を並べて世界大会に出場。シンデレラストーリーを実現した。

番組スタッフは彼女の家を訪ねた。
現在はダニエラが家族の生活を支え、母はダンボール集めをやめることができた。

17歳になったダニエラはさらに美しく、アルゼンチンを代表するトップモデルとして大活躍している。





みてくれで決めつけないリアルアイで見抜いた末のストーリー。



女の子なら誰でもため息なシンデレラストーリー。



続く