最強馬。
友達が私のために用意してくれました。
最強馬になった私のために。
なれなかった。
赤兎馬に。
だから受け取れないと言った。
涙を流しながら、もらって!と。
彼女の中で、渡すべきと考えてくれた理由があるのだろう。
赤兎馬になるためのアイテムだと信じ、いただきました。
私はここ最近、「練習量がハンパない」的なことがいろいろなところで書かれています。
でも、みんな同じだと思う。
いや、むしろ、私はたいしたことないかもしれないし。
比較出来ない。
そんなの誰にも分からない。
普段私は練習のことは書きませんが今日は書きます。
実は私は前蹴りがめちゃくちゃ苦手です。
しかも「下手」です。
ジム内でも「みてられん…」と言われ続けたヘタクソ前蹴りです。
でも今回、前蹴りが出来なかったら勝てないと思い、スパルタ前蹴り練習でした。
誰にも言いませんでしたが練習帰り、足の裏が痛すぎて歩けない日もありました。
ビッコもひかないよう痛い部分が当たらないように歩きました。
足の裏の皮がカッチカチになりました。
サンドバッグも壁ももう見たくないくらい蹴りました。
でも試合で出した、出せたのはあれだけです。
ブアカオになる。
そんな私を期待した。
想像した。
試合では違った。
やっぱハンパない練習量じゃないよ。
もっとやらなくちゃ。
あんなにもう見たくないサンドバッグと壁だったけど、今はもっと好きになり、もっと友達になり、もっと前蹴りがうまくなりたいと思うようになった。
やればやるほど、私の体に前蹴りの神様が宿る気がした。
そして赤兎馬になる日も一歩近づく。
私の後ろ足は蹄なんだから、最強の前蹴り、いや後ろ足蹴り?ができるはずだ。