今日は、温泉むすめなお話を書きます。
有馬温泉だけ、温泉むすめが2人居るのはどうして?ということです。

きっかけは以前参加した犬鳴山温泉の温泉むすめ「犬鳴命」さんの誕生日お祝い宿泊企画に参加したときの出来事。
会場であった「み奈美亭」の従業員さんが、有馬の温泉むすめについて、ふと尋ねられたのです。

私なりにそのことについて、考察を書いていきます。

まず、この答えでよく聞くのは「有馬温泉には金泉と銀泉があるから。だから2人居る。」というものです。

ですが、これは50点な答えだと私は考えます。

例えを出します。
秋田県にある乳頭温泉です。

乳頭温泉郷の東に位置する温泉に「妙乃湯」があるのですが、この温泉には金泉と銀泉が併設されています。

ですが、温泉むすめは「乳頭和さん」一人だけなんですね。

温泉地には源泉が複数あるものですから、同じ地域であっても、多少なり泉質には違いがあります。
温泉むすめは温泉地に対して設定されているキャラクターなので、様々な源泉をまとめて温泉地に1温泉むすめとなるわけです。

さて、ここからが本題。

温泉にはいろいろな泉質のものがありますが、それに優劣はつけられません。

成分の違いはあれども、それは利用者がおのおの選んで入浴するだけのことです。

有馬温泉で多くの人が訪問されている「金の湯」と「銀の湯」。
これを正しく明記するとこうなります。

・有馬本温泉 金の湯
・有馬温泉 銀の湯

なんか違いますね。
金泉のほうだけ「有馬本温泉」になっています。

つまり、有馬温泉にある源泉に対し、金泉にだけ「別格」を与えているのです。

歴史的背景を踏まえて、「有馬の本温泉は金泉」と、”温泉地関係者が人為的に格付けをした"ことに意味があります

温泉むすめのなりたちも、エンバウンドが人為的にキャラクターを生み出したもの。
有馬温泉にしかない、格付けを表現するために、姉妹の温泉むすめ「有馬輪花・楓花」が生み出されたのだと、私は考えます。

もし有馬温泉にこられたときには、歴史観も楽しんで観光していただければ。