第1回「東京建築祭」のキックオフイベント 三越劇場(日本橋三越6階)へ。

 

 

東京建築祭とは!

 

大阪公立大学教授の倉方俊輔さんが実行委員長となり、東京にある名建築を見て回る特別公開&ガイドツアーをクラウドファンディングで立ち上げたもの。(5月25日~26日に開催)

 

世界でも、日本では京都や大阪、神戸で既に例年の催事に。東京は広く点在していて、町おこし的な意味としては弱くどのように開催するか、成立できるのか・・ともかくやってみよう!と立ち上がったもの。

 

これまで個人的に名建築をぽつぽつ訪ね歩いていたけれど、こんなにも沢山の方が熱く建物愛を持っている、そして私の全く知らない過去の建築や建築家さんがいて、歴史とからまりあって、今ここに存在している・・東京建築祭の歩き方(限定配信。ブログに埋め込み出来ないので、検索を!)を拝聴して胸打たれて、クラウドファンディング終了まであと1時間!のタイミングで些少ながら協力させて頂き、キックオフイベントへ。

 

三越劇場は初めてでドキドキしながら会場へ。

すごいステンドグラス!

 

下から見ると平面のように見えるのに、4層の立体的なステンドグラスにタメイキ・・。

 

 

お城みたいな劇場!

 

 

 

 

三越劇場副支配人の齊木由多加氏のお話、素晴らしかった・・。

 

この歴史的な建物を守り抜く、そういう姿勢で向き合って守ってくださっている日本橋三越さんに敬服せざるを得なかった。

ふらっと見に行って、わぁ~すてき~!こういう建物、もっと残せばいいのに~と、簡単に言ってしまうけれど、残す為のとてつもない苦労を我々は見ることがないから・・。

 

直すにしても職人がいないなど・・・。その裏の事情をもっと知りたいと思う。簡単ではない、その現実の重さも共に背負っていきたい。

 

 

関東大震災で焼け野原になった東京で、「お客様の心が大変お辛い時期だったので、心が豊かになるお手伝いをしたい」と、

「1927年(昭和2年)、"三越ホール"の名称で、世界でも類を見ない百貨店の中の劇場として日本橋三越本店6階に誕生」

このホールで芝居に興じて笑ったり泣いたりして、現実は変わらず辛くとも、なんだか明日も頑張ろう!って力が与えられたのではないだろうか。もちろん、劇場に来れる経済状況の方々に限られただろうけど・・。建物の力って大きい。

 

 

 

 

 

 

 

倉方実行委員長からの全体説明では、全身から喜びが溢れていて、こんな大きなイベントを企画実行へ導く力を持つ倉方俊輔さんや実行委員の方々の熱意に心熱くなったし、建築家の藤本壮介氏の様々な見たこともないような建築物の写真と説明には口があんぐり。「JINS代表(超建築ツウの経営者との異名が?!)田中仁氏の白井屋ホテルと前橋市の取り組みには感心させられっぱなし。

 

左から倉方俊輔氏、藤本壮介氏、田中仁氏。

 

 

田中仁さんが子ども達には本物を体験させたい、今後の教育へ繋がるものへと語ってらして、じ~んとした。そうなのだ、私みたいな還暦があと数年後のおばちゃんでなくて、若い方にどうつなげるか、なんだよな、と考えながら。

 

 

 

 

帰りがけ、2,3人の中学生が倉方さんを囲み、なにやら真剣に語り合っていて!すごくドキドキしてしまった。あの子達、当日たくさんの建築を見て回って、一杯吸収してほしい。

 

些少だけれども協力できてやっぱりよかったな。自分の為だったのに、そうやって未来へ繋ぐ一助になれたなんて光栄。

 

マイクを通していても、補聴器を使わないと聞き取れない音が多く、かなり取りこぼしがあったと思う。でも残念に思わないようにしよう。あの熱気と喜びに溢れる空気を共にできたことだけでも大きい。

 

 

と、思っていたら!!

 

終了後すぐに実行委員の方が詳しい内容をあげてくださり!!取りこぼしを補完できたのが嬉しい!↓

 

 

イベントが終わると三越はもう館内閉店後。ぞろぞろと数人ずつエレベーターであの正門へ出ていく。

 

しみじみ見てしまう・・。建物と装飾を。こんなに丁寧に見たことはあっただろうか。

 

地下道から銀座線の改札へ向かいながら、地下道の美しい柱が目に入り立ち止まってしまった。・・一体私は何回ここを通ったことがあるだろう?それなのにこれまで気にも留めなかった。

こんな美しかったっけ?と呆けた顔で見ていたと思う。

アールデコ調~!

天井にあるこれは昔のライト?

やはりアールデコ調で美しい。昔はどんな駅だったのだろう・・。

 

とってもライトな知識もない建築ファンだけれど、こうして熱い建築愛に触れてちょっとずつ目が開かれていくような気がする。