あのデュ・バリー夫人が主人公?!しかも国王ルイ15世がジョニー・デップ!

 

 

ベルばら世代の私にとっては、デュ・バリー夫人といえば!マリー・アントワネットの敵!それが主人公側?ベルばらでは貫禄ある年を取った国王は「フランス国王史一の美男にして問題児、“最愛王”の異名をもつルイ15世」・

 

・・知らなんだ・・。私の知識は全てベルばら故に、池田理代子先生の描くルイ15世と豊満な肉体を武器にする傲慢な悪女そのもののキャラしか思い浮かばない。いい意味で思い込みが塗り替えられた一作だった。

 

ジョニー・デップはさすがの貫禄、しかもチャーミング!美男で問題児、最愛王そのもの。

 

60歳のジョニー、「オファーには驚いたが、一体どうして米国ケンタッキー生まれのじいさんにルイ15世をやらせようっていうのか、好奇心が湧いた」と冗談めかして取材に語ったと読売新聞の記事。ジョニーが自分で自分をじいさん呼ばわりするだけでもこちらは時の流れを感じてしまう。しかし、じいさんになっても素敵でかわいい。愛人が何人いてもいやらしくない。納得してしまう色気がある。

 

「ルイ15世は複雑にカットされた美しい宝石のような人間」とも語っていて、まさにその言葉通りの多面的な光り輝くルイ15世だった。

 

(劇場のポパイが写ってしまっているけれど、素敵なポスター!皺に過ぎてしまった年月をしみじみと。自分もなのだが)

(上映前に記事をじっくり読んで待つのも楽しい。)

 

 

ジャンヌ・デュ・バリー。

庶民のそれも私生児、そして娼婦まがいのジャンヌがフランス国王の公妾へ駆け上っていく。

権力と財とを手に入れヴェルサイユに君臨していく姿はともかく豪華で見応えがある。

 

ジャンヌを演じるのは、脚本・監督でもあるマイウェン。

ソフィア・コッポラ監督の「マリー・アントワネット」でジャンヌに興味を持ち、宮廷の慣習にとらわれないジャンヌを「ずれがあって面白い」と本や資料を調べ、7年かけて完成させたのだという。

 

自由奔放で情に厚く、朗らかで華やかな人。

ジャンヌ側から描くとこうなんだ、と新鮮に物語を楽しめた。

 

マイウェン自身も貧しい家に生まれ、リュック・ベッソン監督との結婚で突然「力とお金のある人と一緒になって、非難され、拒否され、投げ出されました。」「他の俳優が演じることは考えられなかった」と、ジャンヌの人生に自分の人生を重ねている。

 

 

 

ヴェルサイユ宮殿ロケ&シャネル衣装協力!なにもかもが豪華すぎて目が忙しい。ゴージャスで艶やか。ヴェルサイユの日常を覗き見、驚いたり、笑ったり。

 

あらすじは大体知っているのに、これだけ楽しめるのはすごい。

 

あ~!楽しかった!

 

観終わってからそればかり言っていた。映画の醍醐味を思う存分味わうようなひと時。