開館20周年記念展「コスチュームジュエリー 美の変革者たち シャネル、スキャパレッリ、ディオール 小瀧千佐子コレクションより 」@パナソニック汐留美術館へ。
 

シャネルやスキャパレッリ、ディオールらのコスチュームジュエリーが約400点!デザインも様々で見応えが。

 

(サイトよりお借りしました↑)

 


王侯貴族が途方もなく高価なジュエリーを身につけ富と権力を誇示してきた西洋文化で、模造パールやガラス、エナメルなどの素材を使いデザインと技巧で引けを取らないアクセサリーを作り出したシャネルやスキャパレッリやディオール。そして当時の職人達。


シャネルはリトルブラックドレス&何連もの模造パールでセンスよく着こなし、黒=喪服の概念をぶち壊し、「偽物の本物」を打ち立て、女性達はこれが私達の求めていたものよ!と装いを変え賛同していく。

「コスチュームジュエリーは
富のオーラをまとわせるものではなく、女性達を美しくするものなのです。」

「創造性と技術力は一流でなければならない」
                                                              Coco Chanel

比較的安価なコスチュームジュエリーは、頑張れば手に入る自由の象徴でもあったそうだ。シャネルが変えたのはファッションを通しての意識の変革であり、特権階級ではない層の女性達の解放。

 



ヨーロッパからアメリカへ進出すると、王侯貴族制度が元々ない文化&ハリウッド映画の発展がさらにコスチュームジュエリーを爆発的な人気へ。

「風と共に去りぬ」でヴィヴィアン・リーを飾ったコスチュームジュエリーは女性達のハートを鷲掴みにしたとか。



衣装のイメージが強くて、コスチュームジュエリーの印象がなかった・・。

コスチュームジュエリーの歴史やそれを作った職人さんの人生に触れると、見た感想も変わってくる。

 

 


ちょっとだけアクセサリー作りをかじったお陰で、これってどういう風に作るのかな~?ビーズ編み・・?ピン曲げ綺麗だな~✨自分だったらここまで豪華にしないで、こんなデザインにしたいな~などと作る目線が少しだけうまれてびっくり。
 
創作する人には創作意欲を刺激される展覧会。

 

 


ところでこのコレクションの持ち主、小瀧千佐子さんとは・・!

エアーフランス勤務時にムラーノガラスやコスチュームジュエリーに魅せられ蒐集を始め、蒐集歴40年。今はムラーノガラス輸入店を北参道で経営。コスチュームジュエリー研究家!1947年生まれの76歳!!素敵すぎる・・・。

 

美術館入り口で展覧会についてのムービーが流れていて、展示を見終わってから観始めて・・細いちょっと変わった紫のフレームの眼鏡の凛とした女性に目が釘付け!センター分けボブスタイルのヘアスタイル、グレーヘアなんだろうけどなんともいえない色合いで、シンプルな服に黒いコスチュームジュエリーをつけて解説をなさる姿が素敵すぎた!!

 

(こんな感じの印象でした❤凛として素敵な佇まいにハートを鷲掴みにされた私です。)



エアーフランスに就職して、あまりに素敵な先輩方に衝撃を受けつつ、一緒にヴィンテージshopや蚤の市などを巡っていた時に、コスチューム・ジュエリーに出逢ったのだとか。
そして、エアーフランスって、アテンダントさんにメイクアップアーティストさんがついて、その人に一番似合うメイクの色をみつけてくれるのだそう。その時は抹茶と茶色を渡され、お客様より目立ってはいけないけれど、自分らしさをメイクで表現することを教えられたそう。
さすがフランス。
こんな方がいらっしゃるんだなぁ~。


こういう人生の先輩の存在は大きな励みになる。



巡回展あり!
京都 京都文化博物館 2024年 2月17日~4月14日
 愛知 愛知県美術館 2024年 4月26日~6月30日(予定)
栃木 宇都宮美術館 2024年 9月8日~12月15日
北海道 札幌芸術の森美術館 2025年 4月19日~6月22日(予定)