皆さまこんにちは。

 

奈良県の秘境地帯といったら大台ケ原が思い浮かびますが、さらにその上をいく秘境が奈良県にはあるのです。それは上北山村の国道(酷道)425号線が走る区間です。この付近は三重県境近くであり、交通量が極端に少なく、人は住んでいません。まさに秘境地帯と言えるでしょう。

 

 

坂本ダムの出合橋にて

 

国道425号線を三重県側から進み奈良県に入ったら、国道169号線(下北山村)との合流地点までは約31km。進む先には大きなダムが2つ待ち構えています。坂本ダムと池原ダムです。そこに辿り着くまでは様々なドラマがありました。

 

 

 

さっ、それでは最初のダム(坂本ダム)まで向かいましょう!!

 

奈良県に入ったら、このような数字が記された国道標識が100m刻みで設置されています。災害時などに役立ちそうですね(位置確認のため)。ただし非常時、携帯が繋がるのか?というのは甚だ疑問ですが...

 

 

 

奈良県境出発から程なく、大きな滝がありました。落差105mのかくれ滝(秘境滝)です。滝の近くまで辿りつけますが、滑るので要注意。私は滑って負傷しました(泣)

 

 

 

滝で負傷し、気分が落ち込みながらも歩みを進めます。しかし、こちらが落ち込んでいようが、なんらお構いなしの荒くれ酷道が(泣)

 

 

 

坂本ダム湖に沿ってクネクネの道が続きます。見通しは悪いですが比較的走りやすい。

 

 

 

一瞬目を疑いましたが、民家がありました。廃墟ですね~。集落の規模としてはそれほど大きくありません。wikipediaで調べてみると、古川流域に存在した「古川」の集落でしょうか?でも水没しているんじゃ?

 

 

 

酷道は素敵なトンネルを用意してくれてました。岩場をくり抜いた真っ暗なトンネル。いい雰囲気を醸し出しています。

 

 

 

赤いこの橋は不動橋です。この橋の中央から...

 

 

 

落差40mの不動滝が眺めれます。こちらも秘境滝!

更にこの上流にも銚子滝があります。

 

 

 

不動橋の上から眺めるダム湖はエメラルド色でとても綺麗です。

 

 

 

ただ多雨地帯であるため、絶えず雨水が流れ込んでおり、このように堆積物が多し。水質を悪くしている原因となっています。

 

 

 

ダム湖は北の東ノ川流域、南の古川流域(酷道425号沿い)の河川から形成され、細長い形状となっています。山深く全体像を確認するのは困難。

 

 

 

大きな赤い橋があります。名前は出合橋。この地名からすると、昔に「出合」という集落があったはずです。ダム建設時に水没しているのでしょうかね。

 

 

 

出合橋から北側へ伸びる奈良県228号線東川河合線(写真右上)があるんですが、ここを進むとダム水没を免れた東ノ川地区へ辿り着くことができます。ここには簡易郵便局や学校がありますが、現在は廃墟となっています。一部の廃墟マニアが訪れているそう。

 

 

 

そして、ガスがかかっている秘境の坂本ダムへ到着!高さ約100mのアーチ状のダムは足がすくむ程の高さ。

 

 

 

昭和30年頃は、大塚・坂本・出合・古川・宮ノ平・五味・出口の集落(人口375名)がありましたが、ダム完成と供に水没。現在は無人の廃墟しか残っていません。水没前の生活を営む集落の姿の記録があれば見てみたいものです!

 

 

 

ダム天端を走ることが可能。シーンと静まり返ったダムに車の走行音だけが響きます。

 

 

対岸より凛々しいダムを展望。

 

奥深い場所にありますね坂本ダム。私が生まれる前にはここに人が住んでおり、ダム建設と供に水没し、現在に至っている姿を見ると感慨深くなります。

 

これより酷道425号線の池原ダム方面へは全面通行止めです。林道サンギリ線にて迂回すれば抜けることはできますが、お勧めはしません。

 

 


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