尾股峠を越え、尾股川のほとりへやって来た。ただ、安心は出来ない、ここからも酷道は延々と続く。
鬱蒼区間と名付けているこの場所は、道への堆積物(落石、落ち葉、木の枝)が酷道265号線の中でも一番多い。左の石は車でまたぐことは出来ない大きさだ。
平らな道なので走りやすいが、ブラインドカーブが多く、スピードは出せない。
山側から勢い良く山水が流れ出ていた。ちなみに、前日まで大雨だった。
鬱蒼とした区間は、このような風景の繰り返し。
進んでも進んでも同じ風景。
苔生した路面もおなじみになってしまった。
奥から進んで来た。西米良村とはおさらば、小林市へ突入。この後、道幅が広がり、しばしダム湖と並走。
ほっとしたのもつかの間、第3の難所 輝嶺峠へ。
この峠は山肌に、防護ネットがずっと張り巡らせている狭隘区間。疲労もピークなので、慎重にアクセルを踏む。
つづら折れのカーブか続く。道の状態は良いが、峠としては、飯干峠、尾股峠よりも断然ハードである。
落石などが余程多かったのだろう。もし、ネットが無ければ、今より酷い酷道に仕上がっているかと思う。
峠の頂上付近に近づくと、視界が開けた。九州山地は奥深い。
防護ネットとガードレールに挟まれ、かつ、狭隘のため、圧迫感を強く感じられ、思った以上にスピードが出せない。
輝嶺峠の頂上へ。頂上を指し示す標識は特にない。人気もない。
代わりに、小さな祠があった。この道の開通記念に建てられただろうか?古さを感じさせられる祠だった。
輝嶺峠下り。後は気力で下っていくのみだが、狭隘区間と急勾配、急カーブが続く。カーブの多さはルート随一かもしれない。写真を撮る気力がなく、この写真が最後となった。椎葉村から輝嶺峠の麓までは、約4時間を要した。
九州最強という事もあり、気が抜けない三大峠(飯干峠、尾股峠、輝嶺峠)だった。