ロケに脳波計を持参? | 今だから話せるウルトラクイズ裏話

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17年にわたって放送された「アメリカ横断ウルトラクイズ」。構成作家として最初から最後まで関わってきました。放送出来なかったエピソードや裏話を思い出すままに綴っていこうと思います。

メリカ横断ウルトラクイズのロケーションには、スタッフ、挑戦者全員の健康管理をするために、同行のドクターがいました。
初期の頃、第5回ですがドクターに、脳波を調べる計器を持参するように注文しました。

脳波イメージ


ドクターは、
「何でそのような器具が必要なのか?」
疑問に感じたことでしょう。
実は、これは敗者復活戦に使うための道具だったのです。

所は第11チェックポイントの「エルパソ」での事でした。
ここでは、8人の挑戦者が戦い、2人が敗者となってしまったのです。
この2人の内、1人を敗者復活させようと言う作戦です。
その方法は、衆人の見守る中で、1時間以内に完全に眠れる図太い神経の持ち主を、復活させましょう、という作戦でした。
幾ら旅で疲れていても、普通の神経の人間では中々出来ないことです。

になった2人の男性がこの実験の生贄になりました。
いくら、タヌキ寝入りをしても、現代の科学は誤魔化せません。
そのために、登場したのが「脳波計」でした。

体験した福岡の消防士、安川さんは日本に残した家族のことを考え、果報は寝て待てとばかり、23分でスヤスヤと夢の世界に入っていったのでした。
なぜ、そんな事が出来たのか?
実は消防士と言う職業柄、早寝、早起きは得意中の得意技だったのです。

悪い相手にぶつかった敗者は、体中に貼り付けた脳波を計るためのコードをぶら下げたまま、砂漠の中をはるか地平線の彼方まで、歩いて帰るという罰ゲームを受ける羽目になってしまいました。
芸は身を助ける。単に眠るのも芸のうちなのですね。