アメリカ横断ウルトラ・クイズでは、クイズ問題が番組の重要な要素でした。
クイズ問題を作る場合、他のクイズ番組を見ても解りますが、定番の問題形式があります。
例えば、漢字の読み方をクイズ問題にするという方法が、それの一つと言えるでしょうね。
よくある問題ですが、次のような問題です。
問・河の豚と書けば河豚(ふぐ)。では、海の豚は何?
答・海豚(イルカ)
ちょっとおもしろそうですが、小学生が漢字を覚える時に、友達同士で出し合って遊ぶクラスのクイズ問題でしょうね。
この様な問題はウルトラクイズのクイズ問題会議で「教科書問題」との一言で却下されそうです。
もし、この程度の問題が採用されてしまうと、
海に星と書いたら?
海に鼠と書いたら?
海に像と書いたら?
海に豹と書いたら?
漢字の辞書を広げれば、際限なく問題が浮かんできます。
これでは問題作りの作家の仕事とは言えないでしょうね。
クイズ問題というのは、作家の工夫が加わってこそ、視聴者の興味を引くわけで、一問毎に高い原稿料が支払われている訳ですから当然と言えます。
因みに、上記のクイズの正解を出しておきましょう。
答・海星(ひとで) 海鼠(なまこ) 海象(せいうち) 海豹(あざらし)
と言ったところが正解になります。
同じような漢字の読み方でも、
問・河の馬と河の鹿、日本にいるのはどっち?
というような問題ならば、早押し問題として採用される可能性は高いと思います。
何故なら、早押しの短い瞬間に2つの事を考え、答えなければならないからです。
河の馬は何だっけ? そうだ、河馬(かば)という事が解らないと早押しボタンは押せません。
河の鹿は? ええと、何と読むのだ? ウーンと答えが出ない事もあります。
河鹿(かじか)と分かった時に、河馬はアフリカ、河鹿は日本の川に生息する、という判定をし、ボタンを押すのが手順でしょう。
それよりも、クイズ慣れしている人なら、河馬が解った段階で、河馬は日本に居ないから、逆の「鹿」とヤマ感で答える事でしょう。
いずれにしても、考える事が頭の中で幾つかある複雑性がクイズ問題として、面白いとなるようです。
答・鹿
河鹿(かじか)は日本の清流の川に生息し、カエルの仲間です。鳴き声が鹿に似ているところから、河鹿と書かれ、この名前が付きました。
また、同類の問題で面白くするならば、この様な問題も出来ます。
問・漢字の問題です。河の豚、河の鹿、河の馬、と書く生き物で、足が無いのは、豚、鹿、馬の内どれ?
答・豚
河豚(ふぐ)は魚ですから足が有りません。だけど、最後に念を押すように聞いた「豚、鹿、馬」という言葉で勘違い、或は判断が混乱する可能性があって、誤答を期待したひっかけ問題になります。平坦な戦いが続いた時には、笑える問題になるでしょう。
クイズの変化球って所です。