懐かしのFBI | 今だから話せるウルトラクイズ裏話

今だから話せるウルトラクイズ裏話

17年にわたって放送された「アメリカ横断ウルトラクイズ」。構成作家として最初から最後まで関わってきました。放送出来なかったエピソードや裏話を思い出すままに綴っていこうと思います。

メリカ横断ウルトラクイズでは、アメリカにある知名度の高い場所で、クイズを行いました。
ところで先日、世界中を駆け巡ったニュースで、ボストン・マラソンでの、爆破テロの映像が流されました。
犯人を捜す捜査員達の姿がテレビ画面に流れましたが、中でも私の目を惹いたのは、FBIと大きくロゴの入ったウインドブレーカーを着た捜査員達の姿でした。
このニュースに限らず、アメリカで大きな事件が発生すると、必ず連邦捜査局FBIが登場します。

FBI-Boston


画やテレビドラマにもFBIは登場するので、ご存知の方は多いと思いますが、アメリカ全土にわたって捜査をするような事件はFBIが担当するのですね。
ドラマでは州警察や市の警察と縄張りを巡って、対立をしたりしていますが、いずれにしてもFBIはアメリカ国民にとっては正義の味方で、青少年の憧れの存在であるのは間違いありません。
我が、ウルトラクイズ第6回にワシントンにあるFBIの学校を訪れ、ここでクイズを行った事がありました。

学校ですから、卒業したらFBIの職員になる生徒達が全米から集まっています。
いや、アメリカだけでなく外国の警察官が研修で留学していたりして、日本の警察官でも、この学校で教育を受けた人が沢山居るのだそうです。

ウルトラクイズでも、その授業のホンの一部を体験させてもらい、番組の中でも紹介されました。
この時、我々スタッフは学校の食堂で、FBIの生徒達と同じ昼食を食べました。
食堂ですから日本の社員食堂と似たような雰囲気でしたが、中味は鳥や豚、牛など肉を中心としたボリュームのある料理が数多くあって、ビュッフェ形式なので、好きなだけ自分で取って食べた思い出があります。
当時の感覚ではアメリカの学生は贅沢だなあ、という思いがありました。

んな事があって、学生の購買部へ行ってみると、FBIのロゴの入ったキャップ、ジャンパー、ウインドブレーカーなどが売られていました。

FBI_cap


これはお土産としても、喜ばれる商品に思えたので、私も何点か買い求めました。
勿論、スタッフのほとんどが何らかの品物を買ったのは言うまでもありません。
その時に買ったウインドブレーカーは、ロケの時の雨避けには最適で、良く使用しました。
でも、難を言えばFBIという文字が目立ちすぎて一寸気恥ずかしい事もありましたが、実用品としては、実に役立ちました。

くところによると、本物の職員が着ている衣装と、お土産の製品はロゴが、少し違うという事なので、このような衣装で成りすましの犯罪は防ぐように手当てされているそうです。

ストンの話に戻りますが、背中にFBIの文字が書かれたコートを羽織った係員が、キビキビと働く姿をニュース映像で見て、何故かウルトラクイズのロケを懐かしく思い起こしました。
それにしても、あの時代には現代ほどテロも起きておらず、好きな場所でロケが慣行出来たので、良い時代だったと言えるでしょうね。
だって、今ならFBIの衣装を着た東洋人が、カメラを持ってウロウロ街中を歩いていたら 「怪しい奴!」とたちまち通報されてしまうでしょう。