究極の意地悪クイズ形式? | 今だから話せるウルトラクイズ裏話

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17年にわたって放送された「アメリカ横断ウルトラクイズ」。構成作家として最初から最後まで関わってきました。放送出来なかったエピソードや裏話を思い出すままに綴っていこうと思います。

メリカ横断ウルトラクイズでは、いろんな形のクイズ形式を考えましたが、挑戦者に取って、一番答え難かった形式は多分、我々が「ですがクイズ」と呼んでいた形式だったのではないかと思います。

れは早押しクイズでの、フライングを防止する目的で考えられた形式です。
即ち、問題を読み上げている途中で、早押しボタンを押してしまうせっかちな人が居ますよね。
これは、じっくりと問題を聞いてから答えようとしてる慎重な人にとっては、迷惑極まりない行為です。
これを防ぐために、司会の福留さんが時々
「問題を良く聞いて!」
と注意をするのですが、それでもせっかちな人は、早まって早押しボタンを押してしまいます。
「ですがクイズ」は、そのような人へのペナルティの意味で考えられた形式で、これが始まると挑戦者の皆さんはイヤでも慎重にならざるを得ません。
クイズの現場では、時々この「ですがクイズ」を出題して、挑戦者の逸る気持ちを調整しました。
これが、オンエアで使われたケースを思い出すと、第6回の成田空港での敗者復活戦で使われています。


の時は51人の敗者による早押しクイズでした。
51人も居ると、誰もが一番早くボタンを押そうと待構えている訳ですから、この気持ちを抑えるのは、忍耐が要ります。
あなただったら、どのタイミングでボタンを押すでしょうか?
因みに、その時の問題は以下のクイズでした。
出題は、敗者担当の徳光さんでした。


よく聞いてください。
日本国、東京都千代田区千代田1-1は/皇居ですが/この皇居を室町時代に築城したのは/太田道灌ですが、この皇居よりもやや狭い、世界一小さな国といえば/バチカン市国ですが、では反対に世界一広い国は/ソビエトですが、そのソビエトの文豪で「戦争と平和」を書いたのは/トルストイですが、さてそのトルストイの作品でアンナを主人公にした小説は/「アンナ・カレーニナ」ですが、さて青年貴族ネフリュードフが、お手伝いさん、カチューシャを社会に更生させた小説は何?

ウサギとカメ


 復活


この時は徳光アナ「よーく聞いてください」と何度も念を押したにも関わらず、早とちりで失格した人が3名も居たのです。


それにしても、「ですがクイズ」は1問で沢山の問題を消費するのと同じなので、問題担当の私としては、本当にもったいないクイズ形式でした。