リハーサルから真剣勝負 | 今だから話せるウルトラクイズ裏話

今だから話せるウルトラクイズ裏話

17年にわたって放送された「アメリカ横断ウルトラクイズ」。構成作家として最初から最後まで関わってきました。放送出来なかったエピソードや裏話を思い出すままに綴っていこうと思います。

メリカ横断ウルトラクイズに出場した方はご存知でしょうが、クイズ会場に出場者が到着すると、直ぐに本番のクイズが始まります。

場者が何か考える間を与えずに、本番が始まってしまうので、戸惑った方たちも多かったのではないでしょうか?
これも計算された演出意図の中での進行で、出場者にクイズ以外の事を考える閑を与えないための作戦だったのです。

影開始前の準備は、早朝から始められていました。
本番当日の平均的なスケジュールですが、起床が4時、荷物出しなどの作業を終えてホテルを出発するのが5時、というのが普通です。
現場着が6時~7時近辺。それから会場のセッティングなどがあって、9時頃からリハーサルが始まります。

の空いたスタッフは全員参加で、クイズ問題に答えなければなりません。
リハーサルでの問題は過去に放送された問題が使われます。
記憶力の良いスタッフは正解できますが、誤答すると罵声が浴びせられる事になりますので、みんな必死で答えなければ、恥ずかしい事になってしまいます。

々問題担当の作家達は正解して当たり前なので、ワザと誤答をして場を盛り上げる役割に徹します。
この間にウルトラ・ハットの状態もチェックされ、本番を待ちます。

↓早押しクイズのリハーサル。

リハーサル_ウルトラハット


れでもリハーサルが早押しクイズの場合は楽なもので、バラマキクイズリハーサルは大変でした。
なにせ、ディレクターは手を抜かない、というのがこの番組の基本精神ですから、本番と同じように広い荒野に問題がばら撒かれ、それを走って拾ってこなければリハーサルになりません。
カメラマンも本番と同じように、重いカメラを担いで走り回るのですから、傍で考えるほど楽ではないのです。

うして、スタッフの準備が終わったところに、主役の挑戦者がスターのようにバスに乗って登場し撮影が始まる、という段取りでした。
本番が始まる頃には、スタッフはみんなへとへとに疲れきっていたのですが、テレビの画面からはそんな片鱗も感じさせること無く、収録は進行したのでした。

↓バラマキクイズのリハーサル。手を抜くと罵声が浴びせられるので、みんな真剣に走りました。

リハーサル_バラマキクイズ