はてなさんとの提携 | 本郷ではたらく社長のブログ

はてなさんとの提携

本日、株式会社はてなさんとの提携を発表しました。


http://preferred.jp/press/20080715.html


提携のきっかけは、先月末に、はてなさんの京都オフィスにお邪魔させていただいて、共同開発合宿を行ったことです。この合宿では、今回発表したはてなブックマークの拡張機能以外にもいろいろディスカッション・開発を行いましたが、はてなブックマークの関連表示機能は、合宿の段階から実用レベルまで持っていくことができたので、今回リリースする運びとなりました。


今回の合宿では、自分が理想としていたアライアンスの形態を実現できたと思っています。はてなさんは、数多くのWebサービスを実現しており、サービスの企画・開発・運営に関してプロフェッショナルです。PFIは、Webサービスの開発自体はできますが、プロフェッショナルというわけではありません。社名にもあるとおり、コンピュータの基盤技術を開発するプロフェッショナルでありたい、と常に考えています。合宿では、お互いの強みを生かして、非常にスピード感のある開発を進めることができました。


合宿の風景です。



合宿風景


関連記事の抽出の基礎となっているのは、弊社が以前開発した連想検索エンジンです。この連想検索エンジン自体は、キーワードだけでなく、ユーザーの行動履歴などをベースにしたり、いろいろな切り口で関連を計算することができます。逆にいえば、それだけ試行錯誤しなければならない、とも言えます。このような技術全般に言えることですが、精度的なものは、データの質に大きく依存します。データが、ユーザーの嗜好性を存分に含んでいなければ精度よい結果を出すことはできません。


合宿では、いろいろな切り口を実際のデータで試して、人手で様子を観察して、議論し新しい手法を検討していきました。その結果として、合宿3日目に、実用化の目処がたちました。PFIでは、最新の論文にのるようなアルゴリズムはがんがん実装して試していきますが、うまくいかないことも多いです。それは、論文の内容が特定のデータに特化している場合もありますし、データそのものの質が低いことが原因である場合もあります。今回は、開発開始当初は満足のいく関連結果を得ることができませんでしたが、あるタイミングで嗜好性をうまく抽出できる切り口を見つけることができました。


このような切り口を見つけることができたのは、提携により、データを自由に使わせて頂くだけでなく人と人とのつながりも活発に行えるようになったからだと思っています。合宿では、チームに分かれて開発をしていたのですが、どのチームも活発に議論が行われていました。サービスを実際に運営している方の生の意見を聞いて、聞くだけでなくアルゴリズムの深い部分に関しても一緒に議論することは、研究レベルの技術を実用化するにあたって非常に重要であると考えています。ほんとうに新しい研究や技術は、まだその真の価値が把握しきれていないからこそのものです。なので、いろいろな角度から技術を眺めてみて、頭をひねって、どうやったらうまくいくかを入念に議論しなければいけません。その意味でも、今回の合宿は非常に価値の高いものだったと考えています。


とまあいろいろ書いてみましたけど、結局のところ一番重要なのは、エンジニア同士が信頼できて、開発を進められることだと思っています。今回は、非常に気持ちよく開発を進めることができました。久し振りに思いっきりプログラミングができた。感情に左右されずに開発をこなすことも重要だと思います。ただ、何か新しいものを生み出す時には、モチベーションや感情はすごい重要になってきます。社内での信頼関係も重要ですが、会社間でアライアンスを組む時も、信頼関係を構築することができれば会社の枠を取り払って開発できるんだ、ということを実感しました。


今後も、両社の強みを生かしたサービスなど開発していきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。


ところで、せっかく日記を書くことにしたので、本郷のランチなども紹介していきたいと思っています。長年本郷にいるのですが、学生のころはずっと学食で食べていたので、卒業してからは路地裏とかに思わぬおいしいお店を発見することなどもあります。


今日は、お魚のおいしいお店にいってきました。



しろみ・甘エビ丼

http://gourmet.yahoo.co.jp/0000735001/


白身魚と甘エビがのっているどんぶりですが、美味でした。僕は魚介類が大好きです。肉はあんまり食べない。和食大好き。。