山本海苔店のイメージキャラクターを40年以上つとめ、お茶の間でも大変親しまれた女優、山本陽子さん(1942~2024)がお亡くなりになった。心よりご冥福をお祈りいたします。

 

私がはじめて山本陽子の名前を意識したのはドラマ「白い滑走路」(1974)だったろうか。田宮二郎演じる主人公のパイロットを巡って、山本陽子演じる里子と、松坂慶子演じる薫の三角関係?のドラマだったが、大人の魅力溢れる山本陽子と、若くておせっかい焼きの松坂慶子のダブルヒロインで、大いに楽しんだドラマだった。私は子供の頃、年上の「キレイなお姉さん」が大好きで、松坂慶子もファンだったので、このドラマはサイコーでした!

 

映画「八つ墓村」(1977)の春代役も印象深い。血の繋がらない弟・辰弥(萩原健一)に仄かな恋心を寄せる春代を巧みに演じた。最期に犯人の正体を暴く”証拠”を残して絶命する。「春代さんが言ったのね・・・・!」ヒイ!怖い!

 

そして私たち特撮マニアが忘れてならないのが

「大巨獣ガッパ」(1967)のヒロイン・糸子役である。いやもう、説明抜きでかわいい。とにかくかわいい(笑)

この頃の怪獣映画の定番、南海の孤島への探検と、黒いドーラン塗った現地の少年(笑)

 

怪獣ブームの折りに日活が唯一作った怪獣映画のガッパだが、その内容は案外悪くない。ストーリーはどこかで聞いたような話だが、親子モノにした事でファミリー映画として見やすい構成だし、特撮的にもややチープ感はあるが、東宝では見られなかったような構図が登場したり、ラスト、スーツアクターが入ったままガッパを操演で吊り上げるなどなかなかセンスがある。美樹克彦が歌う主題歌もエレキが炸裂するイカした名曲だ。そして、ヒロインである山本陽子の美しさ。是非再評価をして欲しい作品である。

 

山本陽子さん、ガッパに出てくれたおかげで特撮俳優名鑑に載せられて嬉しいです。今までたくさんの作品で楽しませていただきました。ありがとうございました。安らかにお休み下さい。和服の似合う女優さんのイメージも強いが、プライベートでは車やバイクを颯爽と乗り回すサバサバした男っぽい方だったそうだ。天上では思う存分はっちゃけて下さいね。