「渡る世間は鬼ばかり」シリーズ(1998から出演)、「家政婦は見た!」シリーズ(1983~)などで知られる名脇役女優・野村昭子さん(1927~2022)がお亡くなりになった。心よりご冥福をお祈りいたします。数々のドラマに出演されたが、普通の”隣のおばさん”を演じたら右に出るものはいなかっただろう。どこにでもいそうで、空気のようでありながらしっかりとした存在感があった。

私の大好きな映画「砂の器」(1974)でも和賀の愛人・高木理恵子(島田陽子)の潜伏先のアパートの住人役で印象を残した。

特撮作品に出演した本数は多くないかもしれないが、「ウルトラQ」の第15話「カネゴンの繭」(1966)で加根田金男の母親役で出演している。

金男がカネゴンと化した姿を見た時の演技・表情は一度見たら絶対に忘れられない名演技であり、今からでも特撮俳優アワードの助演女優賞を差し上げるべきものである!

若い頃から一貫して”隣のおばさん”を演じ続けた野村昭子さん。長い間お疲れ様でした。安らかにお休み下さい。

今頃天国で家政婦の市原悦子さんと再会しているだろうか。