先週はトンガの海底火山の噴火による津波のニュースのため「4Kウルトラセブン」の放送は中止され、今日2022年1月23日はその分も含め2作品が放送された。「ノンマルトの使者」「第四惑星の悪夢」というセブンを代表する名作ふたつの放送であり、日曜の朝からセブンを堪能したご同輩も多いのではないか。

 

さて、第43話「第四惑星の悪夢」(1968)といえばやはりロボット長官の存在感である。目や頭の中にメカが動き回る映像はこんにちの目でみるといささかチープに見えてしまうが、そのイマジネーションは素晴しく、当時の衝撃は計り知れないものがあった。

演じたのは成瀬昌彦さん(1924~1997)。劇団・青年座の初代座長であり、悪役を中心に映画・テレビで幅広く活躍した。

成瀬昌彦といえば同じくセブンの第29話「ひとりぼっちの地球人」でプロテ星人の人間体も演じている。

そしてウルトラファンにとってトラウマ的な衝撃をもって記憶されているのは「帰ってきたウルトラマン」第37話「ウルトラマン夕陽に死す」(1971)で演じたナックル星人の人間体だろう。レギュラーであった坂田兄妹(岸田森、榊原るみ)を惨殺するというウルトラ史上最も悪逆非道の宇宙人だ。

この3つのエピソードで宇宙人やロボット長官を演じ、知的で狡猾な宇宙人といえば成瀬昌彦、というイメージをウルトラファンは植え付けられただろう。さて、この事はウルトラファンなら先刻ご承知な話であって、今さら書く事かよ、と言われてしまいそうなので、今回はひとつオマケをつけます(笑)

 

「第四惑星の悪夢」でロボット長官の給仕?を務めていた”コーヒーをぬるく、砂糖を多く入れてしまう女”ことアリーである。

このエキゾチックな美貌の女性は愛まち子さん(1944~)である。私の勝手な印象だが、実相寺昭雄監督の好みっぽい女優さんではありませんか?(笑)

 

今回ブログを書くために調べましたが、愛さんは残念ながらセブン以外の出演作品が確認出来ませんでした。

しかし、1966年から69年にかけて歌手として活動され、レコードを何枚か出していらっしゃいます。1967年には石原裕次郎とのデュエットで「銀の指輪」も発売しています。YouTubeではこの「銀の指輪」を含め何曲か聞く事が可能なので、興味がある方は是非どうぞ!

いやあ、美しいですね!「第四惑星の悪夢」だけではなくて是非もっとウルトラシリーズにゲストで出て欲しかったです。