先日NHKBSで放送中の４Kウルトラセブン第二話「緑の恐怖」を見ていたら、石黒隊員の奥さんを演じている中真千子さん（１９３６～）に眼が釘付けになってしまった。いやー、この時代の女優さんて本当にキレイですよね。最近の女優さんと全然違う。失礼ながら中さんも絶世の美女、ってわけではないんだけど、なんというか「絶対にその辺にはいない」愛くるしい顔立ちである。私くらいの年代の特撮ファンは映画もテレビも「ザ・映画女優」みたいなステキな女優さんをたくさん見て育ちました。いや、女優さんだけでなく、男優も所謂ハンサムさんばかりでなく味のある俳優さんが多かったと思います。この特撮俳優名鑑はそんな女優・男優問わず私のお気に入りの俳優さんたちを取り上げていきたいと思います。と、いうわけで第一回は中真千子さんです。
中真千子さん、といえばやはり「若大将シリーズ」（１９６１～）の加山雄三演じる若大将の妹・照子が有名だろう。この写真を見てもなんという愛くるしさだろう。まさに妹役にぴったりである。今回調べてみてびっくりしたのは中真千子さんは加山雄三さんより年上なのですね。でもこの可愛らしさ、妹でも全く違和感ありません。
１９６６年の「ウルトラQ」第２２話「変身」でもモルフォ蝶の毒のせいで巨人と化した浩二にそれでも変わらぬ愛を捧げるあや子役でも強い印象を残した。
そしてなんと嬉しい事に１９９７年の「ウルトラマンティガ」第３６話「時空をこえた微笑」に老婆役で出演。変わらぬ笑顔でファンを喜ばせた。実際中真千子さんはこの時は６１歳、かなりの老けメイクである。若々しいのも当然。
「仮面ライダークウガ」（２０００～２００１）には榎田ひかりの母親役で準レギュラー出演。この役がだいたい年齢相応ですよね。
そして私がいちばん大好きなのは「オール怪獣大進撃」（１９６９）の主人公・一郎くんの母親役である。この映画を愛してやまない私はこの作品の登場人物がみな大好きであるが、このおかあさんも本当にいい。ラスト近くで逞しく成長し、元気に登校していく一郎を見送ったあと、そっと涙を拭うシーンが大好きだ。
若大将の可憐な妹から古き良き日本のおかあさんまで、中真千子さんの魅力は尽きない。
「ウルトラセブン研究読本」にインタビューが載っているが、当時の事をかなりキチンと記憶されていて読んでいてなんか嬉しくなります。