理性による思考の普遍性と不変性を主張するのが啓蒙思想。その主義性を強調して、このように言う。ヨーロッパ各国語の【啓蒙】にあたる単語を見て分かるように、原義は『光』あるいは『光で照らすこと』である。自然の光(ラテン語: lumen naturale)としての理性を自ら用いて超自然的な偏見を取り払い、人間本来の自立を促すという意味である。

時代的に先行するルネサンスを引き継ぐ側面もあり、科学革命や近代哲学の勃興とも連動し、一部重複もするが、一般的には専ら(経験論的)認識論、政治思想・社会思想や道徳哲学(倫理学)、文芸活動等を指すことが多い。17世紀後半にグレートブリテン王国で興り、18世紀のヨーロッパに於いて主流となった。フランス王国で最も大きな政治的影響力を持ち、フランス革命に影響を与えたとされる。ヨーロッパで啓蒙思想が主流となっていた17世紀後半から18世紀にかけての時代のことを啓蒙時代という。