大型動物の集団が、興奮や恐怖等の為に突然同じ方向へ走り始める現象。
転じて、人々が同じことを同時に行おうとする様子も指す。

人間以外で行うことが知られている動物は、シマウマ・ウシ・ゾウ・トナカイ・ヒツジ・ブタ・ヤギ・オグロヌー・セイウチ・ノウマ・サイ等が挙げられる。

一部のメディアで、人が密集する中で押し潰され負傷したり死亡したりする事故をこう呼んでいる例があるが、同義ではない(日本語では、『群集事故』や『雑踏事故』といった言葉が当てられる)。

英語では通常、人間の集団が何らかの原因で集団パニックに陥り、一斉に逃げ出した時に発生した雑踏事故をstampedeと呼び、集団の過密が原因で発生した事故をcrowd crushまたcrowd collapseと呼んで区別するが、混同されることもよくある。ただし、stampedeには被害者も不合理な行動を取ったというニュアンスがある為、グリニッジ大学のエドウィン・ガレア教授は使用を慎むべきだとの意見を表明した。

人間のスタンピードは、宗教的な巡礼や大規模な娯楽イベントの最中にたびたび発生する。このような場では人々が極度に密集し、また個々人にとっては周囲すべてを他の人に囲まれ密着される状態になりがちだからである。
また、人が密集しているところに有毒ガスの放出のような危険が差し迫った時にも、人々がスタンピードを起こし、群集事故を誘発する場合がある。