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by miki tonoto 

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原作 : キャラクターデザイン 神酒 とのと

製品版リライト : 文章修正       福田有人
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Ultimate ONE ~第五十八話~【ロボット】

 

~憑依した冥人を人から取り除く方法を相談しにスレンのもとを訪れたトノト…話は決裂したが、トノトを助けたバウンサーはそのスレンを気絶させ、秘密基地へ連れ去ってしまった…その目的とは~

 

アスカ「きゃぁぁーーーー!ま、魔物よ!」

 

スレンにおどろくアスカ

 

バウンサー「魔物?魔獣ではないのか?」

 

 

アスカ「魔獣は生命の進化によって産まれたもの、魔物は魔力によって作られたものです!これは紛れもない魔物!」

 

バウンサー「そうか…まぁ、どちらでも良いがな。それより、トノトは戻って来たのか?」

 

アスカ「ええ、さっきハロウィンさんと研究室に行ったみたいです」

 

バウンサー「分かった…それより、アスカ」

 

アスカ「はい?」

 

バウンサー「早く寝ろ。目のクマが凄いぞ」

 

アスカ「は、はい!私もちょっと心配になってきちゃって、行けばよかったかな~って思ってたところです。みんな無事なら良かったです」

 

バウンサー「若い頃の無茶は歳を取ってから来るからな。休息は大事だ」

 

アスカ「はい!バウンサーさんを見ればわかります!それでは、今度こそおやすみなさい!」

 

立ち去るアスカ

 

バウンサー「どういう意味だ?…それより、トノトのもとへ…」

 

~研究室に向かうバウンサー~

 

扉を開ける

 

ウィーン

 

バウンサー「トノト!コイツをどうすれば?」

 

トノトの前にスレンを置くバウンサー

 

トノト「バウンサー!さすがに仕事が早いな」

 

バウンサー「誰のボディーガードをやっていたと思っている?」

 

ハロウィン「ボディーガードがスレンを連れてくる?」

 

バウンサー「うっ…ツッコミが鋭いぞ、ハロウィン」

 

トノト「まぁ、私が連れて来いって言ったしな」

 

バウンサー「ここに来たって事は…リサに用事か?」

 

トノト「まぁね」

 

奥の部屋からリサが出てきた

 

リサ「あら!トノトさん戻ったのね!それにしても…ボディーがボロボロね」

 

ハロウィン「知ってたんかい!それにボディーって…」

 

リサ「ハロウィンが言ったじゃないの?」

 

トノトの状態を見ようと近づくリサ

 

トノト「おっと、それ以上近づくのは危険だ!バウンサー以外の人も」

 

バウンサー「以外のを付けるな」

 

リサ「え?どうして?」

 

トノト「リサさん。なかなかの収穫があったぞ!私の凍った右肩」

 

リサ「まさか!私が預けたフリーズ用の機械で自分を凍らせたの?収穫と関係が?」

 

トノト「ああ、私はセルケトの毒針に刺されてね…彼は宇宙から来た者だ…これをリサさんに預けたい」

 

リサ「きゃあ!ステキ!」

 

ハロウィン「え?どういうこと?」

 

トノト「毒というものはね…薬にもなるんだよ。それも宇宙から来たものとなれば…上手くいけば新薬を作れるかもしれない」

 

ハロウィン「そういうこと?」

 

リサ「ありがとうございます!今、採取する器具を持ってきますね!」

 

奥の部屋の道具を取りに行くリサ

 

トノト「ハロウィンには…これだ」

 

ハロウィンにオーディンの魔法を封じ込めたマジックストーンを渡すトノト

 

ハロウィン「そのために…わざとオーディンの魔法を食らったの?」

 

トノト「話し合いにはならなかったけど、これで何かわかるといいが…」

 

ハロウィン「これがあれば…暗黒魔法を使えるようになるかも…」

 

トノト「え?そこまでやる?」

 

バウンサー「それは、おまえが言う事か…」

 

ハロウィン「トノト…トノトはサイボーグだったの?」

 

トノト「ああ、これはサイボーグみたいなものだ」

 

ハロウィン「で…でも…私の気持ちは変わらないから!」

 

トノト「?」

 

バウンサー「コホン…さて…ヤツの本体でも探しに行くか…」

 

立ち去るバウンサー

 

ハロウィン「本体?」

 

リサが戻って来た

 

リサ「ここからは私が説明した方が良さそうですね」

 

ハロウィン「え?つまりこのトノトって…」

 

リサ「ええ。これは私が作った遠隔用のロボットにトノトさんをスキャンし、細胞を3Dプリントしてコーディングしたものよ!」

 

ハロウィン「うそ~~ん!」

 

トノト「ハロウィンにも相談しようと思ったが、相手に思考を察知できる者がいたら失敗するのでね」

 

ハロウィン「あ…確かに…」

 

トノト「君を騙すつもりはなかったが、すまなかった」

 

ハロウィン「いいけど、お酒を奢ってよね!今どこにいるの?」

 

トノト「ふっ…君と初めて飲んだ…あの場所さ」

 

ハロウィン「ふっ…って、普通にバーかよ!」

 

バーに行ったハロウィン

 

リサ「…なんでハロウィンはトノトさんにはあんなに鈍いんだろう…」

 

~秘密基地のバー~

 

モブ「社長~!ひでぇ~じゃねぇ~か!俺をあんな雰囲気の悪いところに連れて行って、自分はバーで飲んでるなんてよ!」

 

トノト「いや!君がいなければこの作戦は失敗していたぞ?」

 

モブ「お?マジか!俺も役に立ったんだな!」

 

トノト「君があそこに行ったおかげでスレン達は皆、油断した。そこがキーポイントだ!」

 

モブ「んん~。なんかモヤモヤするけど、まいっか!派手に飲み直すぜ!」

 

ウィーン

 

バーのドアが開く

 

バウンサー「やはりここにいたか…他に行くところはないのか」

 

トノト「論破不能…論破不能…」

 

モブ「がはは!おもしれぇ~な!社長!」

 

トノト「君もそうだろう?」

 

モブ「ち、違いねぇ…」

 

バウンサー「…たく…これはどうするんだ?」

 

ドサ

 

スレンをトノト投げつけるバウンサー

 

グホッ

 

トノト「つ…つぶれる…」

 

モブ「げ!ヤツじゃん!つか、社長弱っ!」

 

トノト「ふっ…弱いだろう?」

 

モブ「何故ドヤ顔!」

 

ウィーン

 

トノト「バウンサー…こいつはパークに連れて行くよ」

 

ハロウィン「私も行く!」

 

トノト「あ…ハロウィン!今日は何を飲むんだい?」

 

ハロウィン「華麗にスルーされた…あんなのと一緒じゃ目が離せないじゃない!」

 

バウンサー「あれは、まだマシな方だが」

 

ハロウィン「………えっ?」

 

トノト「スレン君も散々な言われようだな…しかし、ハロウィン…君に来てもらわないと困ることが…それより、まずは飲み直そうじゃないか?」

 

ハロウィン「う、うん。そういう事なら…わかった」

 

モブ「おい、よくおまえら、こいつを目の前にしてのんびり酒が飲めるな」

 

トノト「まぁ。オールピースにいた彼らはほぼ別人だからね」

 

ハロウィン「スレンに殺すぞと言われるまで空気を読めなかったモブを寝る前に思い出したら、笑って睡眠に影響が出そうなんだけど」

 

モブ「こら!」

 

トノト「う~ん。ハロウィン…歯磨き粉は好きかい?」

 

ハロウィン「え?どうしたの?急に…そんなの考えたこともなかったよ。でも嫌いではないかな」

 

トノト「では…オリジナルのグラスホッパーにしよう」

 

ショーコ「トノトさん。今日のレシピは?」

 

トノト「モーツァルトのホワイトチョコとボルスのぺパーミントグリーンを45:15の割合でお願いします!ツマミはコットンキャンディグレープのハバナクラブ漬けで!」

 

ショーコ「今日も変化球ですね!かしこまりました」

 

シャカシャカ

 

トノト「ハロウィン…君の魔法は、唱えた後、効力を持続させることは可能かい?」

 

ハロウィン「うん。マジックワールドがそうでしょう?マリオネットとか以外なら可能よ!」

 

トノト「よし!イケるか!」

 

ハロウィン「また、何考えてるのよ」

 

ショーコ「はーい!ハロウィンさんできました!」

 

クイっとカクテルを飲むハロウィン

 

ハロウィン「うんまっ!」

 

モブ「でた!ハロウィンの決め台詞が!」

 

ハロウィン「だって、ほんとだもん!」

 

トノト「例えば…腹が減っている人間に満腹感を与えるのは可能かな?」

 

ハロウィン「まさか!それをスレンに?精神魔法は私の得意分野よ!もちろん可能だぜぃ!」

 

トノト「おお!まぁ、それでは根本解決にはならないが、時間稼ぎにはなる」

 

ハロウィン「時間稼ぎ?」

 

トノト「ああ…彼の心臓を探そうと思っていてね」

 

ハロウィン「どうやって?」

 

トノト「ヒントはメディシティーにある…だからこの件はリサさんに任せようかと」

 

ハロウィン「うんうん!リサなら何とかしてくれそうだもん!」

 

トノト「リサさんにはもう一つお願いしたいことがある」

 

ハロウィン「何?」

 

トノト「バウンサーにヒドラで斬られた傷を何とかしたい」

 

バウンサー「ヒドラに斬られた傷は治らんぞ?どうするんだ?」

 

トノト「おそらく、傷口を消滅さえせればスレン君なら再生できるだろう」

 

バウンサー「だったら、やはりリサか…」

 

トノト「スレン君を回復させ、飢餓の苦しみから解放した後は、根本解決のためリサさんに彼の心臓を探してもらう」

 

バウンサー「もし、スレンが回復して俺たちを襲ってきたら?」

 

トノト「…しないさ」

 

ハロウィン「何故そう言えるの?」

 

トノト「彼は優しい人だ…私は彼を信頼している」

 

バウンサー「ヤツは罪もない人間を何人も殺しているのだぞ」

 

トノト「ああ、私も肉や魚を食べるとき、罪もない命を奪って生きているさ」

 

ハロウィン「飢餓状態でなければ、人を襲わない…そう考えているのね?」

 

トノト「そう、私は確信したよ…ハロウィン城で彼と会ったときにスレンがしていたブレスレッドは…ビューティーで作られたものだ」

 

ハロウィン「?」

 

トノト「おそらく、彼の大切な人がしていたものだろう」

 

バウンサー「よく分からないが、おまえがそう言うのなら、それが正しいのだろう」

 

ハロウィン「つか、今…気が付いたんだけど…」

 

バウンサー「なんだ?」

 

ハロウィン「トノトは、ハロウィン城にワープを登録した…そしてスレンを秘密基地に連れて来たって事は?」

 

トノト「もちろん、彼もここに来られるということだ」

 

バウンサー「マジか…」

 

トノト「他の仲間は来られないけどね。一応、筋は通しておいた」

 

ハロウィン「分かったわ。その方がトノトらしいし!」

 

バウンサー「ふっ」

 

ハロウィン「何がおかしいのよ!」

 

バウンサー「い、いや」

 

ハロウィン「な、何よ…」

 

トノト「こいつも連れて来た時はやんちゃでね」

 

ハロウィン「そうなの?ヤバいじゃん!」

 

バウンサー「そういうことだ」

 

トノト「さて、そろそろパークに行くか…このままではスレン君も可哀想だ」

 

ハロウィン「あ…リサを置いてきた…」

 

 

~秘密基地の研究室~

 

リサ「さ!毒の抽出は終わったわ!トノトさんもやるわね!」

 

リサ「でも…どうするのかな?中身がいないようですけど…この、トノト型ロボットは…」

 

~そしてリサやハロウィンを連れてトノトパークに行くこととなった~