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by miki tonoto 

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原作 : キャラクターデザイン 神酒 とのと

製品版リライト : 文章修正       福田有人
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Ultimate ONE ~第五十六話~【大溝】

 

カッサンたちに続き、レオン達も意図せぬ襲撃を受けたが難は逃れたようだ。

リサ、モブ、シャボンたちもウエピナへ行ったが無事なのだろうか。

 

~ウエピナ周辺 キャッスルバギー内~

 

シャボン「それでは行きますよーーー!」

 

リサ「ええ!お願いします!」

 

 

シャボン「いけぇーーーーー!」

 

シュン

 

 

シュン

 

リサ「シャボンさん!ホバーリングをお願いします!」

 

シャボン「はい!」

 

空中で停止したフライングキャッスルバギー

 

ブロロロロロ

 

空中に現れたスクリーンにウェブの顔が映る

 

ウェブ「やはり、人体にも影響はないようです!」

 

リサ「そのようですね!時間と距離は?」

 

ウェブ「瞬間移動にかかった時間と距離は1.2秒で 7.6 万kmです!」

 

リサ「やはり光の速さには届かないのね」

 

ウェブ「しかし、今までの飛行艇から比べたらとんでもない速さで移動できますよ!」

 

リサ「次に瞬間移動できるまでの時間を教えてください」

 

ウェブ「えっと~。313秒後にはエネルギーが復活できそうです」

 

リサ「約5分間か…シャボンさん、しばらくフライトをお願いします」

 

シャボン「分かりました!に…しても…この大溝…」

 

モブ「7.6万km移動してもまだ続いている…人間のなせる技とは思えないぜ」

 

リサ「シールドを張っていなければ、ウエピナもおそらく消滅しいていたわね」

 

モブ「こんなことをやっちまう人間が、俺たちの仲間にいるなんてよ」

 

リサ「いえ、バウンサーさんの斬撃を広範囲のエネルギーとして弾き返した者の仕業…というべきね」

 

シャボン「リサさんは人間がやったとお考えですか?」

 

リサ「私はバウンサーさんの斬撃は、ヘルに届いていたと考えているの」

 

モブ「バーで聞いたが、地獄は存在するとか…」

 

シャボン「では、そのヘルの住人が…」

 

リサ「そう。そしてウエピナにゾンビが現れたのは、おそらく近くにヘルがあったから」

 

シャボン「事件の時、骸骨みたいなものがゾンビを食べていたとか…彼らの餌なのだろうか」

 

モブ「俺たちが、大豆を腐らせ納豆にして食べる感じか…」

 

リサ「あ、本当にそうかもしれませんね!」

 

モブ「マジか…ゾンビはヘルの住人の料理って事になるぜ?」

 

シャボン「牛乳に菌を入れてヨーグルトにする…また、そのヨーグルトを牛乳に入れて増やしていく…」

 

モブ「シャボン…分かりやすい説明をありがとう」

 

リサ「…ゾンビは魔力を持っている…その特有の魔力が冥人に必要な栄養素とか…」

 

モブ「俺たちのような人間とはずいぶん違うな」

 

リサ「オーディンは人間の生命を餌にしているようでした。人…と付くのだから、雑食という事でしょうか」

 

モブ「食べ物がえげつないぞ!」

 

リサ「いえ、私たち人間も少なからず命をいただくことで生きています。冥人たちはその命を直接摂取することで無駄なく生きているのかもしれません」

 

シャボン「り、リサさん…」

 

モブ「偏った見方をすれば人間の害だが、それはただ単に弱肉強食の中に俺たちもいるって事か」

 

リサ「モブさん、それは正しい考え方だと私も思います!」

 

シャボン「この地に生命として存在している限り、僕たちにも生きる権利はあります!せいぜい食べられないように頑張りましょう!」

 

リサ「そういうことね!」

 

 

ウェブ「リサさん!今度は障害物がある場合、例えば地面に瞬間移動したときに回避できるかを検証したいです!一度戻ってきていただけますでしょうか?」

 

リサ「それは、無人で行うのですか?」

 

ウェブ「もちろんそうです!」

 

リサ「シャボンさんやモブさんもいますもんね!わかりました、戻ります!」

 

シャボン「ちょっと待って!その言い方…リサさんは乗るみたいに聞こえましたが?」

 

リサ「あら、ダメかしら?」

 

シャボン「ダメに決まってますよ!」

 

モブ「おい、シャボン!情けないことを言うな!リサが乗るなら俺たちも付き合うぜ!」

 

ウェブ「そろそろ瞬間移動でウエピナ付近へ戻れますが」

 

リサ「ありがとうウェブさん!」

 

モブ「うちの社長的に言っても…仕事は早い方が良いよな…どうする?リサ」

 

リサ「この大溝の下って、ヘルなのかしら?」

 

シャボン「まさか?」

 

モブ「そのまさかに決まってるだろ!空気を読め!」

 

シャボン「う…本当に行きますよ~?」

 

モブ「さすがシャボンだぜ!なんだかんだ言ってやるところがよ!」

 

リサ「お願いします!」

 

シャボン「じゃ~、行けーーーーー!」

 

 

しばらく沈黙が流れる

 

 

モブ「どうしたシャボン?」

 

シャボン「ダメです!エラーが出て瞬間移動ができません!」

 

リサ「おそらく、大溝の下には移動できる空間がないのか。光よりも早いレーザーのようなもので感知して、障害物があれば瞬間移動は使用できないシステムなのね」

 

シャボン「では、障害物をすり抜けることはできないのか」

 

モブ「そういう事か」

 

リサ「ピンポイントで行かないとヘルは探せないのね…」

 

ウェブ「君たち!何をしているんですか!そして私の開発をネタ晴らししないでくださいよ!」

 

リサ「実験は終了しました!このキャッスルバギーは実用可能みたいです!」

 

ウェブ「もう少し機能を追加しなければいけませんよ!例えば人が住めない高温や無酸素など…」

 

シャボン「やはり、遠隔で瞬間移動できるようにするのが早いですか」

 

ウェブ「君たちは危ないので、秘密基地からの遠隔以外では瞬間移動ができないようにします!」

 

リサ「ウェブさんに優しめに怒られてしまいましたね」

 

モブ「そりゃそうだろ、リサ」

 

リサ「その機能は後で追加できませんか?バギーにワープするのは生命が安全な状態であることを確認してからにするので」

 

ウェブ「う…リサさん、変に改造しないと約束してくださいよ?とりあえず、ウエピナへ戻ってきてください!」

 

 

~その頃秘密基地では~

 

ガンシティーから無事に戻れたトノトとレオン

 

トノト「大量のテキーラも買って来たしバーに置いて来るか」

 

レオン「まさか、世界トップの暗殺者に俺が狙われるとはな」

 

トノト「ははは、君は人気者だね!」

 

レオン「に、してもだ。トノトのアレがなければもっと苦戦をしていたはずだ」

 

トノト「もう、相手の手の内は分かっただろう?レオンなら次は余裕なはずだよ」

 

レオン「…おまえも気がついていたのか?」

 

トノト「飲んでいるときに君の顔を見て、何となく…だけどね」

 

レオン「俺はヤツを仕留めた。しかし、その後ヤツの気配が復活したんだ」

 

トノト「どうして彼が蘇ったかは分からないが…」

 

レオン「ヤツの気配が復活した時、その近くからもう一つの気配を感じたぜ」

 

トノト「つまり、誰かが蘇らせたとでも?人を蘇らせるとしたら、神聖魔法…それも最高ランクの術者だろう」

 

レオン「神聖魔法か…俺が感じたのは凶々しい気配だったが」

 

トノト「神って凶々存在ではないの?」

 

レオン「いや、わからん」

 

トノト「考えてもわからない時は飲むしかないですね」

 

イホス・デ・ビジャ ブランコのボトルを開け飲み出すトノト

 

トノト「そういえば、このイホス・デ・ビジャ ブランコ…ボトルが銃の形をしているが、ボトルから直飲みだと拳銃を口につっこまれてるみたいで映えないか?」

 

レオン「おまえが映えを気にするヤツかよ…それより、おまえの銃の腕…あれはガンシティーに入るためだけのものか?」

 

トノト「それ以外にあるかい?」

 

レオン「あれは一夜漬けで出来るもんじゃない。しかも、それを一発でだ!試したい事がある…闘技場へ来てくれ」

 

トノト「私が一番使わないと思った施設だな…断るよ」

 

レオン「あっさり断ったな! イホス・デ・ビジャ レポサドが欲しくないのか?あれはガンシティーで一つしかなかったヤツだぜ」

 

トノト「何だって!ひょっとして それに付き合えばイホス・デ・ビジャ レポサドをくれるのか?」

 

レオン「もし?だが…俺に1発でも弾を当てる事ができたなら、くれてやっても良いぜ」

 

トノト「レオン君…君は悪魔か?あ、私の足元を見やがって」

 

レオン「俺は悪魔じゃない。暗殺者ではあるが。じゃ、付いてくるんだな?」

 

トノト「く。面倒だが…」

 

レオン《来るのか。こいつ、どんだけあの酒が欲しかったんだ?》

 

〜そして闘技場へ入った二人〜

 

レオン「ここじゃ、トノトおまえを撃ち抜いても死ぬ事が無い。悪いが本気で行く」

 

トノト「なるほど!死なないなら本気でイケるのか…」

 

レオン「で、きさま…やる気あんのか?」

 

トノト「ん?」

 

レオン「なんで酒を飲んでいる!」

 

トノト「飲みながら戦っちゃ悪いかい?」

 

レオン「秒で終わりそうだな」

 

ドン

 

銃を撃つレオン

 

パリーン

 

トノトが飲んでいたボトルが撃たれて割れた

 

トノト「もったいない!新しいのを召喚!」

 

レオン《くそ。俺は気配を読んで撃ったはず、しくじるはずがねぇ》

 

トノト「もう止めないか?酒がいくらあっても足りな…」

 

ドン

 

パリーン

 

ドン

 

パリーン

 

ドンドン

 

パリーン、パリーン

 

ドーン

 

パリーン

 

バン!

 

レオンのアナコンダがトノトに撃たれて飛ばされる

 

レオン「ち。ヤツのサイレンサー…いつ撃っているのか分からない。しかも撃ち返したが散弾カートリッジを仕込んでいやがった。それに、何故俺の弾がヤツに当たらねぇあちこちにワープしているようにも感じる」

 

トノト「君は気配を読んで撃つ癖が染み付いているようだな。私は自分が思っている事とは意図せぬ方向に動いてしまう癖があってね」

 

レオン「いや、違う。それに、手の内がバレる前に俺の武器を減らす考えか。楽しんでやがるな」

 

トノト「そういえば、ここって死なないが、壊れた武器や酒瓶も元に戻るのか?死なないにしても、やはり気が引けるな」

 

レオン≪ヤツの気配は酒と同じ…ヤツ自身は見えていない…シークレットモードか!≫

 

レオン《シークレットモードなら音を吸収するはずだ…音波を感じ取り、途切れたところにヤツがいる》

 

レオン「悪いが次は確実に仕留めさせてもらう」

 

気配を消そうとするレオン

 

レオン「!」

 

トノト「どうした?気配でも消そうとしたかい?この割れた酒のボトルばかりあるアルコールが充満した場所で」

 

レオン「おまえ、計算していたのか!こっちも計算済だ!」

 

レオン≪トノトの声があそこで消えた…≫

 

ドン!

 

トノト「ヤバ!こっちに撃ってきた!」

 

キューン

 

レオン「弾を狙って撃ち返したか。やはりその腕、想定内だ」

 

トノト「手の内がバレた以上、君の弾はかわすことができないのでね」

 

レオン「こいつ…」

 

トノト「アナコンダは何でも貫ける銃、君の弾をハジけるのはスーパーブラックホークの方だからな」

 

しばらく銃の撃ち合いが行われていた

 

トノト「さすがレオンだ!シングルアクションのスーパーブラックホークでありながら、私のリロードについてくるとは。つくづくアナコンダを破壊しておいて良かったよ」

 

レオン「これも、計算済みか」

 

トノト「では、これならどうだい!」

 

ドーーーン!

 

グレネードランチャーを撃つトノト

 

レオン「おまえを巻き込んでやる!」

 

ドン

 

パーーーーン!

 

すぐにトノトのグレネードランチャーの弾を射抜くレオン、トノトの至近距離で弾が爆発する

 

ピキーン

 

レオン「!」

 

トノト「やはりそう来たか。これは流石に寒い!」

 

レオン「ぐっ…こ、これは」

 

トノト「冷気弾。ここ辺り一帯の温度はマイナス5度になってしまった。寒いのを我慢しなければいけないレベルだ…そう、恒温動物の私はね」

 

レオン「う、うごけねぇ」

 

トノト「変温動物の君は動けなくなり、これだけでもいずれ死ぬ…しかし、残念ながらその効果は長く続かない。そろそろ切れそうだ」

 

ドンドンドンドンドン

 

トノト《何発か連続で撃てた》

 

レオン《効果は薄まって来た、動けるぞ!弾の軌道は読んでいる。1発撃ち返せば間に合う!あそこに行けば当たらない!》

 

シュン

 

レオン「弾が消えた?」

 

トノト「瞬間移動さ」

 

レオン《トノトのヤツ、どこから弾を出すつもりだ》

 

トノト「AI 機能を発動。確実にレオンを仕留めてくれ!」

 

レオン「!」

 

トノト「君は機械の気配は読めないだろう?」

 

シュン

 

一斉にいろいろな角度から弾が現れた

 

レオン《これは…対応不可能だぜぃ》

 

 

バーに来るハロウィン

 

ハロウィン「トノト!なんか変だと思ったら、やっぱりここに来てるし!」

 

トノト「あ、ごめん!私とレオンは変な暗殺者に狙われて、それどころじゃなかった」

 

ハロウィン「やっぱり狙われてたの?良かった~生きてて!」

 

トノト「やっと安心して酒が飲めるってわけさ」

 

ハロウィン「それじゃ、私も祝い酒よ!ピリカちゃん!鳳凰美田のメロンをロックでお願い!」

 

ピリカ「あ、すみません。メロンは品切れでして、しばらく入荷の見込みがないようです。」

 

トノト「ハロウィン、すっかりハマったようだね!メロンはもう販売の見込みはないが桃ならあるぞ!」

 

ハロウィン「マジ?じゃ〜桃で!」

 

ピリカ「はーい!」

 

レオン「ありゃ、酒って言うよりデザートだろ」

 

トノト「出たな!レオンの辛口!むしろ、レモンの酸っぱ口!」

 

レオン「トノト、おまえ…言ってる意味がわかんねぇぞ」

 

ハロウィン「だって甘くて美味しいんだもーん!」

 

レオン「あ、それよりハロウィン。なんだ?おまえのマジックワールドってヤツ、ありゃ凄いな!」

 

トノト「本当だ!実際に戦っていたが、出たらレオンの武器も割れた酒瓶も元通りでびっくりしたよ!一応計算はしていたけど」

 

レオン「あそこを射的場にしたら弾代がかからずに済むぜ」

 

トノト「君が弾代をケチったせいで私がマシンガンで撃たれるハメになったのだが…あれは気配を読んで計算していたのだろう?」

 

レオン「ふっ…」

 

ハロウィン「え?よく生きられたね。それに…ま、まさか!レオンとトノトが?」

 

レオン「まあな」

 

ハロウィン「えーー!だ、大丈夫?トノト?」

 

トノト「いや、本当に死ぬかと思ったよ(寒くて)」

 

レオン「俺の心配はしねぇのかよ」

 

ハロウィン「レオン!イジメは反対だからね!」

 

レオン「ふっ。今日の酒がうめぇな」

 

〜ある日、秘密基地のバー〜

 

モブ「がはは!やはりテキーラはショットに限るな!」

 

レオン「トノトはイホス・デ・ビジャ ブランコをボトルから直飲みしてたけどな」

 

ショーコ「まあ、テキーラはウイスキーとアルコール度数はさほど変わらないですからね。むしろ低いくらいです。」

 

モブ「酒に強い人が、ストレートで飲む為に作られた度数という感じか」

 

ショーコ「あ、そうかもしれませんね」

 

カラン

 

何者かが入って来た

 

レオン「ん?気配はしなかったが」

 

バウンサー「レオン、おまえ…この前トノトとやり合ったんだってな。」

 

レオン「バウンサーか、おまえがバーに来るとは珍しいな。ああ、おまえがトノトを恐れている理由がなんとなく分かったぜ」

 

バウンサー「そうか…あいつ。しかし、戦い嫌いなヤツをどうやって誘えたんだ?」

 

レオン「酒で釣ったに決まってるだろ」

 

バウンサー「なるほど、闘技場では死ぬ事が無いようだしな」

 

レオン「あいつ…思ったより楽しんでやがったぜ」

 

バウンサー「何だと?それは珍しい。あいつの事だから銃で撃った弾を直接敵の脳にワープさせ終わらせたのかと思ったが…そういう事をするヤツだぜ」

 

レオン「ふっ。エゲツない野郎だぜ、まったく」

 

バウンサー「しかし、拳ならまだしも、銃で語り合う奴等なんて聞いた事もないぞ。」

 

〜レオンはトノトと飲み友である事が少し嬉しく思うのであった〜